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'''飽和攻撃'''(ほうわこうげき)は、攻撃側が攻撃を仕掛ける際に、攻撃目標のもつ防御のための処理能力の限界を超えた時間当たりの量で攻撃すること。
 
== 概要 ==
飽和攻撃は、防御側の時間当たりまたは1回当たりの防御能力がnとするなら、攻撃側は、nより多い攻撃を一時に加えれば、必ず相手に打撃を与えることができる、ということ。このnの単位は、個数でもよいし、確率でもよい。
 
例えば、[[航空機]]が[[空対艦ミサイル]]を使い、艦船を攻撃する場合を考える。
*攻撃側の使用する[[対艦ミサイル]]の命中率は100%とする。
*防御側の艦船は、飛来する[[ミサイル]]を[[対空ミサイル]]で迎撃して防御し、その対空ミサイルの命中率を100%とする。
*防御側の艦船は、飛来するミサイルを同時に5個まで迎撃可能。
このように仮定した場合、攻撃側が6発以上のミサイルを同時に打ちこめば、確実に少なくとも1発は命中することとなる。攻撃側が6発のミサイルを(防御側の体制が整う時間を隔てて)2度にわけてしまうと、3発-3発としても、5発-1発としても、すべて迎撃されることと対比されたい。
 
つまり、防御側が一時に対処できる量(防御能力)を上回る攻撃を一時に加えることによって、防御能力が飽和してしまった状態を作り出しつつ、防御側により抵抗されることなく攻撃を加える、というのが飽和攻撃の目的である。
 
== 例示 ==
*敵より大量の[[兵士]]を動員し、人員の量で圧倒する[[人海戦術]]は、飽和攻撃の最も古典的なスタイルと言える。
*[[陣形]]により乱戦を避け、敵を誘導・分断し多数対一の集団戦法にもちこみ個別撃破を目論むこと。艦隊戦では[[丁字戦法]]など。
*[[第二次世界大戦]]の[[戦略爆撃]]において、一度のオペレーションに大量の[[爆撃機]]を動員したのも飽和攻撃の一種である。防御側の戦闘機は、弾薬を使い切れば([[体当たり攻撃]]でもしない限り)必ず[[補給]]の為に[[飛行場]]へ帰る必要がある。しかし、上昇に掛かる時間や持っていける弾薬の量、飛行場の処理能力と補給能力には自ずと限界があるから、それを上回る数の爆撃機を動員すれば、撃墜を免れた大量の[[爆撃機]]により、防御側の活動基盤を高い確率で破壊することが出来る。特に、補給基盤に損害が及べば、ますます防御力が弱体化するから、さらに次回のミッションが有利になるという寸法である。
*[[冷戦]]時代の[[ソビエト連邦|ソビエト]]は、[[アメリカ合衆国|アメリカ]]の[[航空母艦|空母]][[機動部隊]]に対する攻撃手段として、爆撃機や[[潜水艦]]から機動部隊のミサイル迎撃能力を超える大量のミサイルを放つことによって艦船を撃沈するという戦術を立てていた(一方アメリカは、これに対抗するためにより多数の目標に対処できる[[イージスシステム]]を開発することとなる)。
*最も条件がシビアなのは、[[弾道ミサイル]][[ミサイル防衛|防衛システム]]である。仮に、攻撃側が[[核弾頭]]付きミサイルを使った場合は、防御側は防御率100%という原理的に不可能な目標を達成する必要がある。なぜなら、たった一発を迎撃し損ねただけで、[[ミサイル防衛]]システムに投じたコストを上回る被害を受けてしまう可能性が非常に高い為である。
*[[コンピュータネットワーク|ネットワーク]]においては、[[システム]]の[[可用性]]を損ねることや[[クラッキング (コンピューター用語)|クラッキング]]を目的とした[[DoS攻撃]]や[[DDoS攻撃]]などが飽和攻撃の一例としてあげることが出来る。
 
==関連項目==
*[[ランチェスターの法則]]
*[[攻撃三倍の法則]]
*[[サイバー戦争]]
*[[波状攻撃]]
 
 
[[Category:軍事戦術|ほうわこうけき]]