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[[寒流]]である[[千島海流]]の影響を受け、一般に冷涼である<ref name="gaiyou">[http://www.city.kushiro.lg.jp/common/000007166.pdf 釧路市の概要pdf]</ref>。特に夏季は[[海霧]]に覆われる日が多く、冷涼である。一方秋・冬・春は日照時間が比較的長く、年を通じての日照時間は札幌や東京よりも多い<ref>[http://www.jma-net.go.jp/kushiro/web/kus-fog.htm 釧路の気候【霧】]</ref>。なお内陸部の阿寒地域では寒暖の差が激しく、海岸と違い降雪量も多い<ref name="gaiyou"/>。
[[ケッペンの気候区分]]では[[冷帯湿潤気候]] (Dfb) あるいは[[亜寒帯冬季少雨気候]] (Dwb) に属する。夏季は最高気温が25度以上の夏日に達することも少なく、極めて冷涼な気候であることから、近年は[[避暑地]]としても知られる。
 
夏季の海霧により、[[真夏日]]は10年に1回程度である。但し内陸部では海霧の影響がないため、真夏日が続く<ref>[http://www.jma-net.go.jp/kushiro/web/kus-summer.htm 釧路の気候【夏】]</ref>。
夏季になると、南から北へ向かって流れ出している暖気が、カムチャッカ方面からの[[日本列島]][[太平洋]]側方向へと流れ込んでくる冷たい[[親潮]]の影響により、海上で急激に冷やされることで北日本の太平洋上で海霧が生成され、海から移流して市街地が[[濃霧]]に覆われる特有の気候になる。また、[[太平洋高気圧]]の勢力が強まり[[東北]]北部の[[梅雨]]明けする頃まで、北東の季節風を伴い寒冷で悪天候をもたらす[[オホーツク海高気圧]]の影響を受けやすく、勢力下に入ると真夏でも最高気温が15度前後と20度に届かない低温の日が長い間続くことがある。こうした冷涼な気候となる条件が重なっていることもあり、最高気温が30度以上の真夏日はほぼ皆無である([[気象台]]による統計観測が開始された[[1910年]]以降、20世紀中に釧路市中心部で観測された[[真夏日]]は僅かに4回で、四半世紀に1回程度の頻度だった。しかし、地球温暖化が叫ばれる21世紀以降の近年は[[2007年]]8月15日に記録した30.0度、[[2010年]]6月26日に観測史上最高を記録した32.4度のほか、[[2011年]]8月11日にも観測史上2番目の31.1度と2年連続で真夏日となるなど、数年の間で計3回記録している)。
 
冬季は西高東低の冬型の気圧配置になると、晴れの日が続き空気が乾燥する。降雪量は少ない。海に近い割に真冬日が多く、年に44.7日(平年値)である。また内陸部では[[放射冷却]]現象により最低気温が氷点下20度前後まで下がる<ref>[http://www.jma-net.go.jp/kushiro/web/kus-winter.htm 釧路の気候【冬】]</ref>。
冬季は積雪量が比較的少なく、晴天が多いため、日照時間が道内の諸都市に比べ長い。道内の中では冬の最低気温はそれほど厳しくないが、他地域に比べて晴れの日が多い分、[[放射冷却]]が効きやすいため早朝は市街地でも-15℃以下になる日も多く、まれに-20℃にまで達することもあり、日中も[[真冬日]]を記録する日がほとんどである。最低気温極値は[[1922年]]1月28日に観測された-28.3度、1970年以降の最低気温記録は1977年2月12日の-24.6℃である。過去最深積雪の123㎝を観測した1939年3月9日のように、特に春先に[[低気圧]]の影響による大雪をもたらすこともあるが、全般的には降雪量は[[北海道]]の中ではきわめて少ない。
 
一方、釧路市内でも旧[[阿寒町]]地区などの内陸部は、沿岸部と気候が異なり、夏季は沿岸部のような海霧に覆われることは少ないため、比較的暑くなることも多く、真夏日もほぼ毎年記録されている。逆に冬季は寒さが非常に厳しくマイナス30度近くまで下がることもあり、冬季はとりわけ[[阿寒湖]]畔の1月と2月の平均最低気温は-17度を下回り、真夏日をほぼ毎年記録しているにもかかわらず、年間平均気温はわずか3.7度にしかならないなど、非常に寒冷である。
 
==== 気象台の移転 ====
[[2000年]]に気象台の観測露場を幣舞町の丘から、海により近い幸町の中心市街地に移転以降は[[都市化]]や[[海洋性気候]]の影響がより強く出るようになり、冬場の最低気温には[[ヒートアイランド]]の影響が見られる。実際、下記のように1961~1990年平年値と比べると、年間を通して平均最低気温が上昇しており、特に冬は都市化の影響を強く受けて急速に温暖化している。また、[[海風]]の西風が収まらないことが急増したことで冬場の最低気温は大きく上昇しており、[[道東]]では[[根室市]]などと共に最も最低気温が高くなる日も少なくない。また、年間平均気温の上位の記録も移転後の記録ばかりとなっており、年間平均気温の高い方の上位10位中、7つが移転後の記録で2015年には過去最高(7.7度)を更新した。さらに、そのうちの5つが[[2010年]]以降と近年では[[全国]]でも有数に[[温暖化]]が激しい気象台となっている。その他の市域で[[大雪]]となっていても気象台のある市街地沿岸部では強風により雪が飛ばされることでほとんど積雪が観測されないことも少なく、市民の実態とは乖離しているとの苦情が出ることもある。
 
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