「クジラ」の版間の差分

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鯨は死後も分解され、海底においては[[鯨骨生物群集]]を形成しているが、陸上に座礁した死骸も[[カラス]]や[[クマ]]、[[キツネ]]などの動物に食べられて生物分解される。海と陸では動植物に含まれる[[窒素]]の[[同位体]]の割合が異なり、環境中での窒素同位体比を測定することによって海洋生物も陸上生物の栄養源(窒素源)になっていることが明らかになっている。同様に、捕食された鯨の遺骸に含まれる「海の[[ミネラル]]」が糞などを介して、陸地の植物に吸収され重要な栄養分になり利用される。含有するミネラルには植物の成長を早める効果もある。
 
 
== コミュニケーション ==
クジラの発声は幾つかの目的を果たすと考えられている。ザトウクジラなどの特定の種に属するクジラはクジラの歌として知られるメロディのような音を発して交信する。クジラは種によって極めて大きな音を発する。ザトウクジラの発する音はクリック音などの突発音であるが、ハクジラ類は2万ワットの音(+73dBmまたは+43dBw)を発するソナーを使用し、その音は遠方からでも聞こえるとされる。
 
捕獲されたクジラは人間のスピーチを模倣することで知られている。
科学者にはクジラは人間との意思伝達を強く希望するが、人間とは異なる発声構造を持つため相当な努力を払って人間のスピーチを模倣するという説を提唱する者もいる。
 
クジラはホイッスルとクリックスと呼ばれる音響信号を発する。クリックスは広帯域での急速な突発音で、ソナーに使用されるが、低い周波数帯の発声はコミュニケーションのような非エコロケーション用途に使用されることがある。例としてベルーガが発するパルス音がある。一連のクリック音のパルスは~35
50ミリセカンドの間隔で発せられ、一般的にクリック音の間隔はターゲットに対する音の往復時間より多少長い。ホイッスルは狭帯域の周波数変調(FM)信号で、交信などのコミュニケーションの目的に使用される。
 
== 鯨と言葉 ==