「バッカス・ナウア記法」の版間の差分

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[[ジョン・バッカス]]は ALGOLの文法を表現するためにこの記法を考案した。[[1959年]]、パリで世界初の国際コンピュータ大会議<ref>{{lang-en-short|World Computer Congress}}</ref>が開催された際、バッカスは論文<ref>{{lang-en-short|The syntax and semantics of the proposed international algebraic language of the Zurich ACM-GAMM Conference}}</ref>を発表した。これは後に[[ALGOL|ALGOL 58]]と呼ばれる IAL の形式記述であった。彼が発表した形式言語は、Emil Post の生成システムに基づいたものであった。[[形式文法]]は数学における研究課題のひとつであり、例えば[[ノーム・チョムスキー]]は自然言語の文法への適用を研究していた<ref name="Chomsky1956">Chomsky, Noam, "Three Models for the Description of Language," ''IRE Transactions on Information Theory'', Vol. 2 No. 2, pp. 113-123, 1956.</ref> <ref name="Chomsky1957">Chomsky, Noam, ''Syntactic Structures'', Mouton, The Hague, 1957.</ref>。
 
[[ピーター・ナウア]]は、バッカスの記法を単純化し、使用する文字セットを最小化した。この貢献から、[[ドナルド・クヌース]]の提案により<ref>Knuth, Donald E. {{lang|en|Backus Normal Form vs. Backus Naur Form}}、{{lang|en|Communications of the ACM}} 誌 7(12):735-736, 1964</ref>、Nはナウアにちなむものとされるようになった(この提案は、実際のところその名に反して、この記法が表すものが必ずしも標準形(正規形とも。[[正規化 (項書き換え)]] を参照)とは限られないあるためでもある。なお、ナウア本人は、プログラミングに数学的な形式主義を過度に取り入れることを近年は嫌悪している関係でこれを好んでおらず、Backus Normal Formとするほうを好むとしている)。
 
バッカス・ナウア記法、あるいは BNF 文法は、[[パーニニ]]の文法規則によく似ている。このため、'''パーニニ・バッカス記法'''({{lang-en-short|Panini-Backus form}})と呼ばれることもある。