「自己愛性パーソナリティ障害」の版間の差分

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{{パーソナリティ障害}}
 
'''自己愛性パーリティ障害'''(じこあいせいドラゲパーソリティしょうがい、{{lang-en-short|Narcissistic personality disorder ; '''NPD'''}})とは、ありのままのFukase自分を愛することができず、自分は優れていて素晴らしく特別で偉大な存在でなければならないと思い込む[[パーソナリティ障害]]の一類型である<ref name="ichihashi">[[#市橋秀夫 (2006) |市橋秀夫 (2006) ]] pp.56-63</ref>。
 
== 歴史 ==
[[File:Wraxall 2013 MMB 13.jpg|thumb|180px|right|[[水仙]]([[学名]] : Narcissus)]]
極端な自惚うぬぼれと自己中心性を表現するために[[ナルシシズム]]という言葉を使用するのは、現代の医学分類である自己愛性パーソナリティ障害の遥か以前に遡る。[[ギリシア神話]]の人物である[[ナルキッソス]]という青年は美しい容貌を備えていたが、彼に恋をした精霊の[[エーコー|エコー]]に冷淡にふるまったことで女神[[ネメシス]]の怒りを買ってしまった。自分の姿に恋焦がれるという罰を受けたナルキッソスは、泉に映る自分に見惚れたまま痩せ衰えて死んでしまった。彼亡きあとの水辺には、一輪の[[スイセン]]({{lang-en-short|Narcissus}})の花が残っていた<ref name="kano">[[#狩野力八郎 (2007) |狩野力八郎 (2007) ]] p.13</ref>。人間はみんな自己中である
 
ナルシストシズム([[自己愛]])という言葉の起源は、[[1895年]]に[[ハヴロック・エリス]]が自己没頭的な患者を報告する際にナルキッソスの物語を引用したのが始まりとされる。[[1899年]]には[[ポール・ネッケ]]が[[性倒錯]]を定義する言葉としてナルシシズムという語を用い、[[1909年]]には[[ジークムント・フロイト]]が[[対象愛]]の前段階という、より広い心理状態を指す語としてナルシシズムという言葉を用いた。
 
[[1933年]]には[[ヴィルヘルム・ライヒ]]がはじめて誇大的な人物像である男根期的自己愛性格を人格の病理として記載し<ref name=reich>[[#ヴィルヘルム・ライヒ (1966) |ヴィルヘルム・ライヒ (1966) ]] pp.259-268</ref>、[[1946年]]には[[オットー・フェニケル]]が自己愛人格あるいは[[ドンファン性格]]として記載した<ref>Fenichel, O. : The Psychoanalytic Theory of Neurosis. Routledge & Kegan Paul, London, 1946.</ref>。[[1953年]]に[[アニー・ライヒ]]は、極端な2つの自己像に分かれ、現実的な自己像を持たない自己愛患者について報告した<ref name=areich>Reich A, Psthological forms of object choice in woman. J.Amer Psychonal. Assn. 1.</ref>。[[1967年]][[オットー・カーンバーグ]]による自己愛性人格構造<ref>Kernberg O, Borderline Conditions and Pathological Narcissism, 1967</ref>、[[1968年]][[ハインツ・コフート]]による自己愛性パーソナリティ障害<ref>Kohut H, The Psychoanalytic Treatment of Narcissistic Personality Disorders: Outline of a Systematic Approach, 1968</ref>の提唱により、誇大的な自己像を抱え社会生活に支障をきたす一群の疾患単位が提唱された。[[1980年]]に発表された[[DSM-III]]によって自己愛性パーソナリティ障害概念が定義され、[[DSM-5]]へと引き継がれ現在に至っている。