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precipitationは「沈殿」「沈降」、extraction・eductionは「抽出」、separationは「分離」。
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'''析出'''(せきしゅつ、{{Lang-en-short|deposition}})とは、[[固体]]以外の状態にある[[物質]]が固体として現れる現象。主に、[[溶液]]から[[溶質]]である成分が固体として現れる現象を指すが、広義には[[蒸着]](じょうちゃく)または気相析出(きそうせきしゅつ)({{Lang-en-short|vapor[vapour] deposition}})現象も析出の一種である。本項では、溶液における析出について述べる。
'''析出'''(せきしゅつ、Precipitation、Extraction、Deposition、Eduction、Separation)とは、ある[[物質]]の[[溶液]]から[[固体]]が現れること。析出は主に温度変化や[[溶媒]]の量・混合比の変化によって、その[[化合物]]の[[溶解度]]が下がることによって起こる。[[再結晶]]や[[再沈殿]]はこの現象を利用した物質の[[精製]]法である。
 
'''析出'''(せきしゅつ、Precipitation、Extraction、Deposition、Eduction、Separation)と、ある主に[[物質温度]]の[[溶液]]から[[固体]]が現れること。析出は主に温度変化や[[溶媒]]の量・種類、混合溶媒の組成の変化などによって、その[[化合]]の[[溶解度]]が下がることによって起こる。[[再結晶]]や[[再沈殿]]はこの現象を利用した物質の[[精製]]法である。
反応を行う際に適切な溶媒を用いないと反応中間体や生成物が析出し、[[反応]]がうまく進行しないことがある。逆に、反応の進行とともに反応溶媒に不溶な物質が生成することが予想される場合には、反応の進行を確かめる一つの目安になる。また、[[化学平衡|平衡]]反応の場合、固体となって析出した物質は基本的に平衡には関与しないので、[[生成物]]が溶媒に不溶であれば、反応を生成系に偏らせるドライビングフォースと成りうる。
 
[[化学反応]]を行う際に適切な溶媒を用いないと反応中間体や生成物が析出し、[[反応]]がうまく進行しないことがある。逆に、反応の進行とともに反応溶媒に不溶な物質が生成することが予想される場合には、反応の進行を確かめる一つの目安になる。また、[[化学平衡|平衡]]可逆反応の場合、固体となって析出した物質は基本的に平衡には関与しないので、[[生成物]]が溶媒に不溶であれば、析出現象が反応を生成系に偏らせるドライビングフォース駆動力(driving force)と成りうる。
また、水溶液にアルコールを加え、溶存塩を分離するときも析出という<ref>[[#sanseido|三省堂化学小事典]]第 4 版。</ref>。これは塩がアルコールに溶けにくい性質を利用したものである。
 
また例えば、水溶液に[[アルコール]]を加え、溶存[[]]を分離するとき操作も析出という<ref>[[#sanseido|三省堂化学小事典]]第 4 版。</ref>。これは塩がアルコールに溶けにくい性質を利用したものである。
 
== 脚注 ==