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== 来歴 ==
[[1960年代]]中盤以降、[[アメリカ海軍]]の[[護衛駆逐艦]](DE)は、低周波・大出力で大型の[[AN/SQS-26]]を標準装備としていた。これは、前任の[[AN/SQS-23]]において[[アスロック]]にマッチした直接探知範囲(direct path)を達成したのを踏まえて、これに加えて{{仮リンク|[[収束帯|en|Convergence zone|label=収束帯(CZ)}}]]のように外洋域で見られる特殊な水中音波伝搬特性を活用することで、更なる長距離探知を狙ったものであった<ref name="香田2014-8">{{Cite journal|和書|author=[[香田洋二]]|year=2014|month=8|title=国産護衛艦建造の歩み(第20回) 4次防期の新装備2 (OQS-101ソナー), 防衛計画の大綱その1|journal=[[世界の艦船]]|issue=802|pages=152-159|publisher=[[海人社]]|naid=40019810632}}</ref>。
 
しかし、これらの[[ソナー]]については、低周波ゆえに長距離探知を期待しうる一方で、その裏返しとして[[分解能]]が低いこともあり、ソナー探知距離内に存在する[[潜水艦]]を探知できないままに攻撃を受ける、「スリップ」と称される戦術現象の恐れが指摘されていた<ref name="香田2014-11">{{Cite journal|和書|author=香田洋二|year=2014|month=11|title=国産護衛艦建造の歩み(第23回)|journal=世界の艦船|issue=806|pages=104-111|publisher=海人社|naid=40020216119}}</ref>。また、AN/SQS-26で着手された低周波対潜戦術の確立に伴い、新たなパッシブ音響[[センサー]]として[[戦術曳航ソナー]]も実用化されていた<ref name="香田2014-8"/>。このことから、[[1970年代]]にアメリカ海軍がコンセプト開発に着手したパトロール・フリゲート(PF; 後の[[オリバー・ハザード・ペリー級ミサイルフリゲート]])においては、遠距離での対潜探知は戦術曳航ソナーや[[LAMPS]][[ヘリコプター]]に委託し、艦装備のソナーは、中周波を使用することでより分解能に優れ、また、小型(すなわち低コスト)の機種が検討されるようになった。このことから、[[カナダ]]の[[SQS-505]]に範をとって開発されたのが本機である<ref name="Friedman1997">{{Cite book|author=[[:en:Norman Friedman|Norman Friedman]]|title= The Naval Institute guide to world naval weapon systems 1997-1998|year=1997|publisher=[[:en:United States Naval Institute|Naval Institute Press]]|isbn=9781557502681|url= http://books.google.co.jp/books?id=l-DzknmTgDUC}}</ref>。