「F-35 (戦闘機)」の版間の差分
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=== アビオニクス ===
[[ファイル:F-35 Helmet Mounted Display System.jpg|thumb|250px|
[[File:U.S. Air Force Capt. Brad Matherne, a pilot with the 422nd Test and Evaluation Squadron, taxis an F-35A Lightning II aircraft before its first operational training mission April 4, 2013, at Nellis Air Force 130404-F-KX404-037.jpg|thumb|250px|
[[ヘッドアップディスプレイ]](HUD)に代わってヘッドマウントディスプレイシステム(HMDS)が採用された。これは、ストライク・アイと呼ばれるHMDで、[[JHMCS]]を更に発展させたものであり、[[ヘルメット]]に情報を投射するLEDやコンデンサー・レンズで構成されたイルミネーター(画像生成装置)とバイザーに特殊なコーティングを施した画像投影装置で構成されたシステムによるディスプレイ装置が組込まれており、HUDの情報のみならず飛行情報の基本[[ディスプレイ]]や、[[軍用機のコックピット|コックピット]]の[[マルチファンクションディスプレイ|MFD]]にしか表示できなかった[[FLIR]]の画像などの戦術データもバイザーに投影できるようにしたものであり、バイザーに投影される情報は、操縦桿やスロットル・レバーに装備されている[[操縦桿#操縦桿上の装置|HOTAS]]により選択が可能である。また、EOTSやEO-DASによって捕らえられた画像を視界に重なる形でバイザーへ投影でき、全周360度をカバーできる。これにより、従来コックピットの前方に装備されていたHUDは、本機では無くなっている。ディスプレイの重量はバイザーに情報を投影するイルミネーターが2基あるにもかかわらず、全体が[[炭素繊維]]でできているため、従来の汎用ヘルメットよりも軽量である。開発メーカーは[[イスラエル]]のビジョン・システム・インターナショナル社(VSI)で、VSIはJHMCSの開発も行なっている<ref>月刊『[[航空ファン (雑誌)|航空ファン]]』2008年3月号、12月号、2009年2月号</ref>。当初このHMDは"Gen 2"と呼ばれるタイプが運用されていたが、強度の衝撃を伴う運用の際に電気信号の変調が発生するという問題や搭載するISIE<ref>インテバク・シリコン画像エンジンの略</ref>-10[[暗視装置|暗視カメラ]]の能力不足などが指摘され、"Gen 3"が開発された。"Gen 3"は改良型のISIE-11暗視カメラ、制御ソフトウェアを搭載し完全な能力を備えるもので[[2014年]][[1月28日]]に飛行試験が行われ<ref>[http://flyteam.jp/news/article/31340 F-35、第3世代HMDSの飛行試験を開始]</ref>、同年[[7月21日]]に納入された<ref>[http://flyteam.jp/news/article/38062 ロックウェル・コリンズ、F-35向けGen III HMDSを納入]</ref>。このHMDは、LRIP7の生産機体から提供されている。なお、"Gen 3"の開発に遅れが生じる可能性もあるため、BAEシステムズによって民生暗視ゴーグルを使用した代替簡易版が並行開発されていた<ref>月刊軍事研究2012年8月号、2011年9月号</ref>が、[[2013年]]10月に製造企業のVSI社から、開発についての目星が付きかつ12%のコスト削減保証が得られたため、この簡易型HMDの開発は中止された<ref>[http://www.defensenews.com/article/20131010/DEFREG02/310100021/F-35-Program-Selects-Helmet-Design F-35 Program Selects Helmet Design] - Defencenews</ref>。
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[[2012年]][[3月30日]]、アメリカ国防総省が議会に提出した報告書によると、開発、生産費が当初の見積もりより4.3%増加して総額約3,957億ドル(約32兆円)となり、本格生産に入る時期も2017年から2年遅れの[[2019年]]になるとしている。国防総省の報道官は、[[アメリカ軍]]が同機を約2,440機調達する計画に変更はないとしているが、配備後の運用・維持コストの総額は1兆1,000億ドル(約91兆円)となり、昨年の見積もりより1,000億ドル上昇するとしている<ref>{{Cite news |url =http://www.asagumo-news.com/f_column.html |title = 米F-35の生産は2年遅れに 米国防総省発表 | newspaper = 朝雲新聞社 |publisher = |date = 2012-4-5 |accessdate =2012-4-12}}</ref>。
[[2013年]][[4月14日]]、アメリカ国防総省が発表した2014年度に出した国防予算案で、1機当たりウェポンシステム・ユニットコストを1億9千万ドルとすることを明らかにした<ref>{{cite news |title=F35、1機189億円 米国防予算案で判明 日本は財源難題 |newspaper=産経ニュース|date=2013-04-14|url=http://sankei.jp.msn.com/world/news/130414/amr13041401000000-n1.htm |accessdate=2013-04-14}}</ref>。引用元の記事では「航空自衛隊が調達を決めた最新鋭ステルス戦闘機F-35Aの価格が、1機当たり約1
[[2011年]]末にA型の導入を決定した[[日本]]の[[防衛省]]は、1機あたりの調達価格を本体のみ約89億円(スペア部品などを含めた場合約99億円)としていた<ref>{{cite news |title=中ロへの抑止力意識=1機約99億円−次期戦闘機 |newspaper=時事通信|date=2011-12-20|url=http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2011122000051 |accessdate=2011-12-25}}</ref>。翌[[2012年]][[6月29日]]に正式契約が交わされた際には、2016年度に導入する4機については1機当たりの価格が約96億円(交換部品を含め約102億円)と上昇<ref name=jiji20120629>{{Cite news | newspaper=時事通信 |date=2012-6-29 |url=http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2012062900078| title = F35、本体96億円=7億円上昇―政府が正式契約 |accessdate=2012-6-29}}</ref>。毎日新聞は2012年9月4日の記事において、製造に習熟していない作業員が製造に関わっているためコストが上昇し、一機当たりの価格が当初の1.5倍の150億円に達する見通しとなったと報じている<ref>{{cite news |title=F35:1機当たりの価格150億円に 防衛省概算要求 |newspaper=毎日jp|date=2012-09-04|url=http://mainichi.jp/select/news/20120904k0000e010209000c.html |accessdate=2012-09-04}}</ref>。
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