「気象観測」の版間の差分

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Katzenfrucht (会話 | 投稿記録)
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地表の大気と高層の大気は性質が異なり、地上の天候の変化に先立って高層の気象が変化する場合があることから、古くから「夕焼けで翌日は晴天」や「朝焼けは天気が下り坂」などの天気俚諺としても知られる[[観天望気]]が行われた。
 
高層観測が始まったのは18世紀に入ってからで、[[1749年]]に[[アレキサンダー・ウィルソン (天文学者)|アレキサンダー・ウィルソン]]が凧に温度計を付けて飛ばし凧観測を行なったことが知られている。また、[[1783年]]に[[モンゴルフィエ兄弟]]や[[ジャック・シャルル]]が気球の有人飛行に成功して以降は、気球に観測機器と人を乗せて高層の大気観測が行なわれた
また、[[1783年]]に[[モンゴルフィエ兄弟]]や[[ジャック・シャルル]]が気球の有人飛行に成功して以降は、気球に観測機器と人を乗せて高層の大気観測が行なわれた。
 
本格的な高層観測が始まるのは[[1880年代]]に入ってからで、[[1883年]]にダグラス・アーキボルドが凧による高層風観測を始めたが、高度3000m以上の観測ができないため、じきにすたれた。 また[[1892年]]にエルミート(Gustave Hermite)が探測気球(Sounding balloon)として無人の気球に気温・湿度・気圧などを観測する装置を付けて飛ばし、[[成層圏]]の存在を発見するなどの成果を上げたが、観測装置の回収の手間と時間が掛かり観測結果が天気予報の資料に使えないことから、[[1902年]]にビュローなどにより気温・湿度・気圧の観測結果を即時に無線で発信する[[ラジオゾンデ]]が登場した。
 
一方で、[[1908年]]には色の付いた気球を飛ばし、1台ないし複数台の測風経緯儀で目視で気球を追跡して風向・風速を観測する[[測雲気球#測風気球|測風気球]](パイロットバルーン)観測も始まり、同様に気球を飛ばして雲量を目視で観測する[[測雲気球]]観測も行なわれたが、目視観測は天候不順や夜間は観測できないため、夜間は気球に豆電球を点して飛ばしたり、小型の無線発信器を気球に付けて飛ばし、地上で電波の強弱で風向・風力を調べることも行なわれた(現在では[[レーウィンゾンデ]]からの電波を自動追跡する方向探知器や[[GPSゾンデ]]の観測結果により風向・風速を観測することができる
 
[[1950年代]]後半以降は気球の特殊観測装置を搭載した[[オゾンゾンデ]]や露点ゾンデ、観測ロケットで気球で届かない高高度の成層圏全体の観測を行なう[[ロケットゾンデ]]、台風の目の中に飛行機などから投下して観測する[[ドロップゾンデ]]なども登場している。
 
日本では[[1920年]][[8月]]に[[高層気象台]]が創立され、[[1921年]][[4月]]に測風気球観測、[[1925年]][[8月]]に探測気球観測、[[1944年]][[9月]]にはラジオゾンデによる高層気象観測が始まっている。
 
=== 衛星観測 ===