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+歴史
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最も古い時代に描かれたのは幾何学文様や渦巻、格子などだったが、やがて身の回りにいる動物や植物が取り入れられるようになった。例えば[[古代エジプト]]では[[ワニ]]や[[カバ]]、[[パピルス]]や[[ハス|ロータス]]がモチーフとなった装飾文様が見られる。動物崇拝が盛んだった[[メソポタミア]]では、[[グリフィン]]のような神格化された有翼動物がモチーフとされた。また、[[古代ギリシア]]に伝わり伝統的なモチーフとなったパルメット文様やロゼット文様も見られる<ref name="sikaku">視覚デザイン研究所編『ヨーロッパの文様事典』視覚デザイン研究所、2000年、ISBN 4881081519 pp.5-7,47-49.</ref>。
 
[[古代ローマ]]以来、ヨーロッパの文様は周辺地域の影響を受けて発達した。ローマ人に征服された[[ケルト]]文化では巴形の渦巻文や組紐文(ギローシュ)が発達しており、後の[[キリスト教]]美術に影響を与えた。また、[[サーン朝|サーサーン朝ペルシア]]など、[[イラン高原]]の王朝で発達した花喰鳥、連珠文、樹下動物、双獣文、有翼獣、狩猟文などの様式が[[シルクロード]]を経て東西へ伝播した。ペルシアの文様は7世紀の[[ウマイヤ朝]]、[[アッバース朝]]と続く[[イスラム文化]]圏の形成に受け継がれた。[[イスラム教]]では[[偶像崇拝]]が禁止されたが、[[アラベスク]]や[[装飾文字]]、幾何学文様がめざましく発達し、スペインやイタリアを経由してヨーロッパの文様に影響を与えた<ref name="sikaku"/>。
 
[[中国]]の[[新石器時代]]の[[土器]]には、魚や人面を描いて魔除けとした例があり、日本の[[古墳時代]]では赤い[[三角形]]や[[菱形]]を規則的に並べた模様を身に着けたと考えられており、規則的に並べた赤い三角文を付けた「冠を被る男子埴輪」が福島県から出土している。北海道の[[アイヌ]]民族は[[江戸時代]]後期までアイヌ文様を衣装に用い続けた<ref name="早坂">[[早坂優子]]著『日本・中国の 文様事典』視覚デザイン研究所 2000年</ref>。
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現代でも、案内や警告、注意を促す[[道路標示]]などの標示、服のデザイン、書籍等の表紙、製品の表装、建物・乗り物・機器等の表面などに使用されている。
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=== 種類 ===
{{Double image aside|right|Kama Wa Nu inverted.jpg|110|Yoki Koto Kiku inverted.jpg|110|鎌輪ぬ|斧琴菊}}