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{{出典の明記|date=2012年10月}}
'''EU域内乗り入れ禁止航空会社の一覧'''(EUいきないのりいれきんしこうくうがいしゃのいちらん)では[[欧州連合]] (EU) が[[航空会社]]の安全管理体制に問題があるとして、EU域内での飛行・離着陸を禁止した航空会社について述べる。
 
== 概要 ==
[[欧州連合]](EU)に乗り入れの禁止を指名された航空会社は、[[ヨーロッパ]]諸国への路線の開設や、[[領空]]の飛行も不可能になる事を意味する。なお、[[スイス]]はEUには加盟していないが、EU諸国に囲まれているため、EU域内への乗り入れが禁止された航空会社は、スイスへの乗り入れも事実上不可能となる。
 
乗り入れ禁止の航空会社のリストアップを行うのは、乗り入れを禁じられた航空会社に対し、より安全意識を持たせるためであるが、航空会社によっては「安全が確認された一部の機体は乗り入れ可能」とする、例外的なルールがある。安全管理体制の問題というのは以下に示す
*問題の航空会社を管轄する国の監督が不十分(整備基準の施行や[[航空事故]]の調査が不十分であるなど、''インドネシアの航空会社のほとんどがEUの乗り入れを禁止されているのはこの理由も含む'')
*規定を満たさない整備(航空会社側の理由、もしくは[[国家]]の監督が不十分などの理由により定期的に[[整備]]を行っていないか、あるいは整備が不十分など)
*古い機体(先進諸国の多くの航空会社がすでに退役させた[[ボーイング747|ボーイング747 (-100/SP/200)]]、[[ボーイング737|ボーイング737 (-100/200)]]、[[ボーイング727]]、[[ボーイング707]]、[[ダグラス DC-9]]、[[ダグラス]][[DC-8]]、[[イリューシン]][[Il-62]]、[[ツポレフ]][[Tu-134]]など''製造後30年以上の航空機''「[[経年機]]」)を、EU諸国の規格に合わせた[[アビオニクス]]の更新を行わないで使用し続けていること
*[[ハイジャック]]防止などの[[セキュリティ]]が不十分なこと
などとされている。
 
== リストアップの開始まで ==
[[2004年]]1月にエジプトの民間航空会社、[[フラッシュ航空]]の[[ボーイング737]]型機がエジプト沖の紅海に墜落し乗っていた148人の乗客乗員全員が死亡する事故([[フラッシュ航空604便墜落事故]])が発生し、そのほとんどがフランスからの観光客であった。さらに調査でフラッシュ航空は2002年10月にスイスでの抜き打ち検査で安全基準を満たしていないとして乗り入れを禁じられていたことが発覚し、[[欧州委員会]]は航空会社に対する安全対策でEU圏内の一部の国で開始されていた「'''危ない航空会社リスト'''」を統一し、2006年3月22日に[[欧州委員会]]で統一した[[ブラックリスト]]を発表。以後3か月ごとに更新し、公式[[ウェブサイト|サイト]]および旅行会社などに載せられることとなった。
 
*[[国際民間航空機関]] ({{en|International Civil Aviation Organization}}, ICAO) に沿った規格を元に「重大な安全上の懸念 ({{en|Significant Safety Concern}}, {{en|SSC}})」に指定され、ICAOの監査を元に決定する。
 
== EU乗り入れ禁止航空会社一覧 ==
20152014年現在<ref>[http://ec.europa.eu/transport/modes/air/safety/air-ban/index_en.htm EU域内乗り入れ禁止リスト(英文)]</ref>
全面禁止国2018カ国、航空会社230280社及び機種制限のある航空会社710社<ref>[http://europa.eu/rapid/press-release_IP-13-662_en.htm EU域内乗り入れ禁止リスト更新内容(英文)]</ref>
=== 全面禁止国 ===
* {{AFG}}
** '''国内全社'''
* {{KGZ}}
** '''国内全社'''
* {{ERICOD}}
** '''国内全社'''
* {{LBRSWZ}}
** '''国内全社'''(2012年12月4日追加)
* {{LBYLBR}}
** '''国内全社'''(2010年3月30日拡大)
* {{SLE}}
** '''国内全社'''(2009年7月14日追加)
* {{SDNMRT}}
** '''国内全社'''
* {{BEN}}
** '''国内全社'''(2009年4月8日追加)
* {{ZAM}}
** '''国内全社'''(2014(20091271114日追加)
* {{COG}}
** '''国内全社'''(2009年11月26日追加)
* {{CODSTP}}
** '''国内全社'''(2009年11月26日追加)
* {{DJI}}
** '''国内全社'''(2009年11月26日追加)
* {{GNQSDN}}
** '''国内全社'''(2010年3月30日拡大)
** '''国内全社'''(ブラックリストに載った後の2006年6月29日に、赤道ギニア運輸省は航空機の安全調査の結果、国内20社のうち、国営赤道ギニア航空を含む19社に対し、航空機の飛行を継続するのは危険として認可取り消し処分とした。また外務省も赤道ギニアの航空会社を利用する際は綿密に選定して利用することを呼びかけている<ref>[http://www2.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo.asp?id=276 外務省 海外安全HP 赤道ギニア 感染・スポット・危険情報]</ref>)。
* {{ERI}}
** '''国内全社'''(2012年12月4日追加)
* {{KGZ}}
** '''国内全社'''
* {{LBR}}
** '''国内全社'''
* {{LBY}}
** '''国内全社'''(2014年12月11日追加)
* {{MOZ}}
** '''国内全社'''(2011年4月21日追加)
* {{KAZERI}}
** '''国内全社'''(2012年12月4日追加)
* {{PRKGNQ}}
** '''国内全社'''(ブラックリストに載った後の2006年6月29日に、赤道ギニア運輸省は航空機の安全調査の結果、国内20社のうち、国営赤道ギニア航空を含む19社に対し、航空機の飛行を継続するのは危険として認可取り消し処分とした。また外務省も赤道ギニアの航空会社を利用する際は綿密に選定して利用することを呼びかけている<ref>[http://www2.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo.asp?id=276 外務省 海外安全HP 赤道ギニア 感染・スポット・危険情報]</ref>)。
* {{NPL}}
** '''国内全社'''(2013年12月5日追加)
* {{STPLBY}}
** '''国内全社'''(2009(201411122611日追加)
* {{SLE}}
** '''国内全社'''
* {{SDN}}
** '''国内全社'''(2010年3月30日拡大)
* {{ZAM}}
** '''国内全社'''(2009年7月14日追加)
 
 
=== 一部航空会社除外国 ===
* {{IDN}}(2007年7月6日に追加。2009年7月14日に一部航空会社への措置を解除。)
** [[ガルーダ・インドネシア航空]]、[[エアファスト]]、[[:en:Premiair|プレミエアーマンダラ航空]]、[[インドネシア・エアアジア]]、[[:en:Premiair|プレミエアー]]を除く'''国内全社'''
* {{PHL}}(2010年3月30日に追加。2013年7月13日フィリピン航空措置解除。2014年4月10日セブパシフィック航空措置解除)
* {{KAZ}}
** [[フィリピン航空]]<ref>[http://www.travelvision.jp/news/detail.php?id=58247 フィリピン航空、EUに就航可能に-ロンドン、パリなど再開に意欲]</ref>、[[セブパシフィック航空]]<ref>[http://flyteam.jp/airline/cebu-pacific-air/news/article/34137 セブパシフィック航空、長距離路線の展開に光 欧米で安全認定]</ref>を除く'''国内全社'''
** '''[[エア・アスタナ]]'''を除く'''国内全社'''
* {{SUR}}
** '''[[:en:Blue Wing Airlines]]'''のみ禁止(2010年7月6日追加)
* {{IRQ}}
** '''[[イラク航空]]'''のみ禁止 (2015年12月10日追加)(ボーイング737-800型等の最新鋭機を導入するなど機体は新しいが、EUが要求している安全基準を満たしていないと判断されたことが原因)
 
 
=== 機種による運用制限 ===
* {{MDGPRK}}
** '''[[高麗航空]]'''([[Tu-204 (航空機)|Tu-204]]を除く)だが国内他社がないため実質'''全面禁止'''に等しい
* {{IRN}}
** '''[[イラン航空]]''' '''(エアバスA300・A310・[[ボーイング737]]機のみ)'''乗り入れ可能。(2010年3月30日追加)
* {{KAZ}}
** '''[[エア・アスタナ]]''' の一部機体を除く'''国内全社'''
* {{MDG}}
** '''[[マダガスカル航空]]'''の一部の機体([[ボーイング737エアバスA340]]など)を除く'''国内全社'''
* {{AGO}}
** '''[[TAAGアンゴラ航空]]'''の一部機体(ボーイング737・[[ボーイング777]])を除く'''国内全社'''
* {{COM}}
** '''AIR SERVICE COMORES'''の一部機体([[L-410]])を除く'''国内全社'''
* {{GAB}}
** '''[[:en:Afrijetガボン航空]]とAFRIJET、[[:en:Nouvelle Air Affaires Gabon|Nouvelle Air Affaires Gabon]]'''の一部機体を除く'''国内全社'''(2008年7月24日追加)
* {{IRNGHA}}
** '''AIRLIFT INTERNATION AL (GH) LTD(航空貨物会社)'''と'''Meridian Airways'''の[[DC-8]]貨物機以外の'''国内全社'''
** '''[[イラン航空]]''' '''(エアバスA300・A310機のみ)'''乗り入れ可能。(2010年3月30日追加)
 
* {{PRK}}
== 出典・注 ==
** '''[[高麗航空]]'''([[Tu-204 (航空機)|Tu-204]]を除く)だが国内他社がないため実質'''全面禁止'''に等しい
*[http://ec.europa.eu/transport/modes/air/safety/air-ban/doc/list_en.pdf ブラックリスト一覧(英語)(PDFファイル)]
* {{MDG}}
但し、EU域内乗り入れ禁止航空会社であっても、第三国からウエット・リースした機材での乗り入れについては認められることが多い。上記のTAAGアンゴラ航空については乗り入れ禁止航空会社に指定されてからは南アフリカ航空からウエット・リースされたボーイング747-400でヨーロッパ路線を運航していた(現在はボーイング777・737での乗り入れは認められている)。
** '''[[マダガスカル航空]]'''の一部の機体([[ボーイング737]]など)を除く'''国内全社'''
;その他
<references/>
 
== 関連項目 ==
*[[航空事故]]
*[[欧州委員会]]
 
{{航空の一覧}}
{{DEFAULTSORT:いいゆういきないのりいれきんしこうくうかいしやのいちらん}}
 
[[Category:欧州連合の政策]]
[[Category:航空会社の一覧]]
[[Category:ヨーロッパの航空]]