「ノアの方舟」の版間の差分

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漂砂 (会話 | 投稿記録)
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== 『ギルガメシュ叙事詩』における記述 ==
アシの小屋よ、アシの小屋よ、壁よ、壁よ。アシの小屋よ聞け、壁よ察せよ。ウバルトゥトゥの子、シュルッパクの人よ。家をこわし、舟をつくれ。持物をあきらめ、おまえのいのちを求めよ。品物のことを忘れ、おまえのいのちを救え。すべての生きものの種を舟に運びこめ。おまえがつくるべき舟は、その寸法をきめられたとおりにせねばならぬ。その幅と長さとをひとしくせねばならぬ。(その(底面の)表面積は1イクー(60m×60m)、その4壁の高さは10ガル(60m)、その覆い板の幅はそれぞれ10ガル(60m)。つまり文字通りの箱舟(立方体)であった。舟は七階建てで、各階には九室あったよう。)七日目に舟は完成した。

洪水が起こると、彼は全財産、つまり銀や金、生きもの、家族、身よりの者、職人たちをすべて舟に乗せた。すると、六日と七夜、風と洪水がおしよせ、嵐が国土を吹きまくった。七日目になると、洪水をもたらした嵐は戦いに負けた。それは軍隊の攻撃のような戦いだった。

海はしずまり、嵐はおさまり、大洪水はひいた。空模様を見ると、まったく静かだった。そしてすべての人間は粘土に変わっていた。見わたすかぎり屋根のように平らになっていた。天窓をあけると、光がわたしの顔にさした。わたしはうなだれ、坐って泣いた。涙がわたしの顔をつたって流れた。わたしは広々とした海を見回して岸を探した。十二の場所に陸地があらわれた。船はニシル山についた。山は船をとらえて動かさなかった。このようにして船は六日間ニシル山にとまっていた。

七日目に、ウトナピシュティムはまず鳩をはなした。鳩は休み場所が見あたらずにもどってきた。つぎは燕をはなしたが同じ結果になった。そのつぎには[[ワタリガラス|大烏]]をはなしたところ、水がひいていたので餌をあさりまわって帰ってこなかった。そこで彼は山頂に神酒をそそぎ、神々に犠牲をささげた。
 
== 『創世記』における記述 ==