「糖尿病性神経障害」の版間の差分

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:グリケーション異常としてはAGE-RAGE系が重要である。AGE-RAGE系は高血糖の記憶を形成するのに関わっている。これは[[終末糖化産物]](AGEs)とその受容体であるRAGEによる系である。AGEsは糖による蛋白、脂質、核酸の非酵素的糖化反応([[メイラード反応]])の結果、生体内に促進的に形成・蓄積される糖化修飾物質の総称である。AGEsは酸化ストレスや炎症、高血糖下で内因性に形成されるだけでなく外因性に食品中や喫煙により摂取されている。糖尿病患者がある程度の期間高血糖に暴露されてしまうと生体がそれを「高血糖のつけ・借金」として認識してしまい、その後血糖コントロールを図っても必ずしも血管合併症の進展を抑えることができないという現象である。
;神経栄養因子
:末梢神経系は中枢神経系とことなり再生能力を有するが糖尿病性神経障害では再生能力が極端に低下している。[[神経栄養因子]]である[[NGF]]、IL、[[VEGF]]、[[IGF]]{{要曖昧さ回避|date=2016年5月}}などを投与したり[[ウイルスベクター]]を用いた[[遺伝子治療]]、神経栄養因子補充を目的とした骨髄由来間葉系幹細胞、骨髄由来内皮細胞前駆細胞移植などの[[細胞移植]]による治療も研究されている。
;血流障害
:糖尿病性神経障害では血流障害が発症に関与している。大血管や小血管の内皮細胞の障害で虚血や再灌流障害が起こる。