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:正常[[妊娠]]、[[子宮外妊娠]]、[[流産]]、[[胞状奇胎]]などは腹痛を主訴に来院することが多い。これらは妊娠第一期に属する疾患であり患者は妊娠に気がついていないことが多く、一般病院を受診しやすい傾向にある。このような受診パターンから腹痛の女性をみたら妊娠を思えという格言ができたのであろう。頸管無力症、[[早産]]、[[前置胎盤]]、[[常位胎盤早期剥離]]、[[出産]]、偽陣痛などでも腹痛は起きるが、大抵は産婦人科に受診するので一般医が診る機会は少ない。特に子宮外妊娠破裂、常位胎盤早期剥離は緊急手術になるので注意が必要である。
;腹痛を起す婦人科的疾患
:器質的疾患としては[[卵巣捻転]]、卵巣嚢胞出血、感染症、腫瘍、[[子宮腺筋症]]、[[子宮内膜症]]があげられる。非器質性疾患としては月経困難症、骨盤うっ血症候群、機能的性器出血などがあげられる。特に卵巣捻転、卵巣嚢胞出血、卵巣膿瘍破裂などでは緊急手術の適応となるので注意が必要である。大抵は下腹部の体性痛を主訴に来院し、画像検査で診断できる。
;腹痛を起す外科的疾患
:特に緊急手術が必要な非外傷性疾患をあげる。急性[[虫垂炎]]、絞扼性[[イレウス]]、消化管穿孔、急性腸間膜動脈閉塞症([[心房細動]]から起きやすい)、腹部大動脈瘤破裂、感染症性ショックを伴う腹腔内膿瘍、出血性ショックを伴う[[腹腔内出血]]、[[精巣捻転]]、[[鼠径ヘルニア]]頓挫などがあげられる、特に小児の下腹部痛で精巣捻転がみつかることがあるので小児の場合は睾丸までみる習慣が必要である。診断がつかなくても、[[筋性防御]]、進行する低血圧やアシドーシス、低下し続けるHbなどが認められれば緊急手術を考慮する。