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[[シュメール王名表]]では漁師'''ドゥムジッド(Dumuzid、{{仮リンク|ドゥムジ (メソポタミア神話)|en|Dumuzid the Shepherd|label=ドゥムジ}})'''はウルク第一王朝の第3の王として、「漁師ドゥムジ、クア(Kua)を100年間治めた」と載っている([[シュメール王名表#ウルク第1王朝]]の4番目)。 [[ルガルバンダ]]とその子[[ギルガメシュ|ギルガメッシュ]]の間の治世であるが、その事情を記録した文書は現存しない。他の文書では常に羊飼いだとされているドゥムジッドがなぜここでだけ釣りをするのかも説明されていない。王の一覧では、洪水の前に[[エリドゥ]]を治めていた5番目の王、羊飼いドゥムジッドは挙げられていない([[シュメール王名表#初期王朝時代I(洪水以前)]])。エリドゥは淡水をたたえた沼に囲まれ、こちらこそ漁師にふさわしいのだが。
 
もっとも羊飼いも漁師も、実際の職業ではなく、(宗教的指導者、救世主、としての)称号とも考えられる。[[イエス・キリスト]]も羊飼いであり漁師である。この場合、「救済」の対象である人間を、羊や魚に喩えているのである。
 
いずれにせよ、[[イナンナ]]と羊飼いドゥムジッドとの恋愛模様に関係した多くの牧歌的な詩と歌が残っている。1963年に復元されたテクストには「イナンナとドゥムジの求婚」が優しくも率直な言葉でエロチックに詳述されている。