「鉄筋コンクリート構造」の版間の差分

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'''鉄筋コンクリート構造'''(てっきんコンクリートこうぞう)とは、[[鉄筋コンクリート]]を用いた[[建築]]の[[建築構造|構造]]もしくは工法。英語のReinforced-Concrete(補強されたコンクリート)の頭文字から'''RC構造'''または'''RC造'''と略される。[[19世紀ジョゼフ・モニエール]]半ばに発明されし<ref>小畠克朗・谷口英武『新建築構法:S造とRC造その発想の原点から施工まで』 p.146-147、建築技術、2008年3月</ref>[[パリ]]の再開発に貢献した。[[20世紀]]になってから建築・土木の分野世界多く使わ実用化さるようになった。日本では[[1923年]]の[[関東大震災]]、[[防火]]・[[耐震]]などそ有用性が認め経験か広く使用されるようになった。
 
鉄筋コンクリート構造はきく二種類に分けられ別して、柱と梁で構成する'''[[ラーメン構造]]'''、壁面と床版など平面的な構造材で構成する'''壁式構造'''の二つがある。実務上は低層建物の場合、この2つれらを組み合わせた壁式ラーメン構造である事も多い。以前は高層ビルといえば、[[鉄骨鉄筋コンクリート造]]であったが、技術の進化により高強度コンクリートを使用した、純粋な鉄筋コンクリート構造での高層ビルも多い。
 
== 歴史 ==
1867年に、フランスの植木職人モニエが、[[コンクリート]]に鉄を組み合わせた[[植木鉢]]や水槽の製法で特許を取ったのが鉄筋コンクリートの最初と言われる。モニエはその後、対象を建築物や橋に広げて特許を取得した<ref>小畠克朗・谷口英武『新建築構法:S造とRC造その発想の原点から施工まで』 p.146-147、建築技術、2008年3月</ref>。
 
== 概要 ==
金属の[[鉄]]がもつ性質の容易に破断しない粘り強さ([[靱性]])と引張強度、セメントと骨材(こつざい)である[[砂]]及び砂利を水と混ぜた[[コンクリート]]がもつ高い圧縮強度を併用した構造の一つ。鉄を主な材料とする棒状に加工した鉄筋が、細長比と呼ばれる径と長さの比率が一定の限度を越えると、発生する座屈や撓み(たわみ)等の曲がりが生じてしまう性質を、コンクリートが鉄筋の周囲を拘束することで曲がらぬように抑え、他方、コンクリートが曲げや引張強度の面では脆い部分を鉄が補うようにバランスよく構造設計を行うことで、互いの弱点を相互補完する構造である。鉄とコンクリートの付着強度が大きく、また[[熱膨張率]]がほぼ等しい (1.0×10<sup>-5</sup>/K 前後) ということも、この二つの材料を組み合わせることが可能な理由として挙げられる。
 
[[化学]]的な性質の点では、[[鉄]]は空気中に暴露していると大気中の[[酸素]]と結合し酸化して[[錆]]が発生し、長い年月を経ると強度を担うべき断面積が錆により腐食し、当初の強度を保てなくなる。しかし、コンクリートの成分に含まれるセメントが高[[アルカリ性]]であるため、鉄筋コンクリート中の鉄筋は[[不動態]]化している。そのため、鉄筋コンクリート中の鉄筋は腐食せず、要求性能を満たしつづけることが可能となる。
 
その一方で、鉄筋コンクリート構造を構成する[[砂]]の産地が[[海]]か河[[川]]か[[山]]地かにより[[塩分]]を十分に脱塩しなかった場合等により、コンクリートの[[中性]]化が進むと内部で酸化が進行し、内部の鉄筋が錆により膨張してコンクリートの剥離・剥落が生じる。このような鉄筋の発錆による剥離・剥落を爆裂と称する<ref>但し、本来はコンクリートが火災により被り部分の剥落を生ずる現象を爆裂という</ref>。高度経済成長期には脱塩が曖昧なままに建設された建造物が多く、社会問題になった。[[長崎県]][[佐世保市]][[宇久島]]に位置する宇久長崎鼻灯台は、[[1959年]]に海水練りのコンクリートを用いた鉄筋コンクリートにより建造され、50年以上も経過した段階でも現役の構造物として稼働している<ref>『日経コンストラクション』2011.9.20p95</ref>
 
現在では[[異形鉄筋]]を使用して、普通コンクリートを打設するのが主流である。
 
===海水練りコンクリートを使用した構造物===
前述の通り、鉄筋コンクリートに海水を使用することは[[禁忌]]であるが、[[長崎県]][[佐世保市]][[宇久島]]に位置する宇久長崎鼻灯台は、[[1959年]]に海水練りのコンクリートを用いた鉄筋コンクリートにより建造され、50年以上も経過した段階でも現役の構造物として稼働している<ref>『日経コンストラクション』2011.9.20p95</ref>。
 
== 性質 ==
建築基準法によると、梁(はり)や柱に使用するコンクリートは[[日本工業規格]](JIS)に基づき砂利やセメントなどを原料とするよう規定しており、それ以外の原料([[溶融スラグ]]など)を柱等の主要構造部に使うと同法違反となる。理由として、溶融スラグを使用するとコンクリート内部が膨張し、コンクリート表面が2、3mm剥れてしまう「[[ポップアウト]]」現象が起こるからである。
<!--2008年7月9日の読売新聞に、神奈川県藤沢市のコンクリート製造会社「六会(むつあい)コンクリート」が、生コンクリートに日本工業規格(JIS)で認められていない一般ごみの焼却灰から作ったガラス状の粒「溶融スラグ」を混ぜて生コンクリートを製造販売したとの記事が載った。-->
 
[[阪神・淡路大震災#|阪神・淡路大震災]]を経て、仕様基準が性能基準となり、規制が緩和された。
 
==鉄筋コンクリート建築規準 ==
 
== 関連項目 ==
{{col|
* [[アルカリ骨材反応]]
* [[鉄筋コンクリート]]
* [[鉄骨鉄筋コンクリート構造]]
* [[プレストレスト・コンクリート]]
* [[構造計算書偽造問題]]
|
* [[木構造 (建築)|木構造]]
** [[木造軸組構法]]
* [[鋼構造]]
** [[鉄骨構造]]
}}
* [[構造計算書偽造問題]]
 
[[Category:建築構造|てつきんこんくりとこうそう]]
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