「説文解字」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
m リンク追加
16行目:
上記の例で、「象鼻形」とは「自」の篆書が鼻の形を模していることを示し([[六書]]の象形)、「从女台声」とは「始」の偏の「女」を意符、旁の「台」を声符とする形声文字であることを示す。
 
字の意味を説明するために類音の語を使う'''[[声訓''']]と呼ばれる方法を使うことも多い。「天、顛也。」「禮、履也。」「東、動也。」などがそうである。こじつけの類ではあるが、当時の発音を知るための参考にすることができる。
 
字によっては『古文尚書・毛詩・周礼・春秋左氏伝』など古文の経典の用例をあげたり、先人の説をあげたり、各地の方言をあげたり、「読若」という方法で読み方を示したりしている。例えば「隉」について「危也。从𨸏从毁省。徐巡以為「隉」凶也。賈侍中説「隉」法度也。班固説不安也。『周書』曰「邦之阢隉」。読若虹蜺之蜺。」というのはまず意味と文字の構造を示し、ついで徐巡・賈侍中(賈逵)・[[班固]]による異説を示し、さらに『書経』秦誓(現行本では「邦之杌隉」に作る)から例を引いて、最後に「蜺」(ゲイとゲツの2音があるが、ここでは後者)のように発音するという音に関する注をつけたものである。