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{{出典の明記|date=2014年10月}}
'''黒鍬'''(くろくわ)は[[戦国時代 (日本)|戦国時代]]や[[江戸時代]]に土木作業を行う者達を指す。'''畔鍬'''とも表記する
 
== 道具としての黒鍬 ==
== 概要 ==
語源に当たる黒鍬は通常の鍬より刃が厚くて幅が広く、刃と柄の角度が60~80度に開いている。さらに、柄が太く短くできていることで力を加えやすく、打ち下ろした時に深く土に食い込むようにできている[[鍬]]の事である。
もともとは尾張の大野[[鍛冶]]が作っていた柄を黒く塗った土木作業用の特殊な鍬だったが、[[開墾]]用の打ち鍬として広く普及した<ref name="Asaoka">{{Cite book ja-jp|和書 |author = [[朝岡康二]] |author2 = [[田辺律子]] |title = 暮らしの中の鉄と鋳もの |year = 1982 |chapter = 鍛冶屋 |publisher = ぎょうせい |series = 日本人の生活と文化 |editor = 日本観光文化研究所 |ref = harv }} pp.72-73.</ref>。別名「たち鍬」とも呼ばれ、田の土をすくい上げ、[[畦|畔]]に塗りつける作業に向くことから'''畔鍬'''とも表記する<ref name="Asaoka"/>。
 
== 黒鍬組 ==
[[戦国大名]]に仕えた黒鍬は[[小荷駄隊]]に属して、陣地や橋などの築造や戦死者の収容・埋葬などを行った。後世の[[工兵|戦闘工兵]]の役割を担っていたと考えられている。
 
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幕末期には新設された役職の補充として[[見廻組]]や撒兵へ移動となり、また[[彰義隊]]にも多くが参加した。
 
=== 大野の黒鍬 ===
*なお、諸大名や民間にも黒鍬が存在した。特に民間においては、(道具の)黒鍬の産地の1つで近くに[[木曽川]]・[[長良川]]下流の[[輪中]]地帯を抱えていた[[尾張国|尾張]][[知多郡]][[大野町 (愛知県知多郡)|大野町]]の土工集団の「黒鍬」組は著名であり、各地に[[出稼ぎ]]をして土木・治水工事・新田開発のための土地整備に参加した<ref name="Asaoka"/>。近くは[[東海道新幹線]]の建設にも参加している
 
== 備考 ==
*なお、諸大名や民間にも黒鍬が存在した。特に民間においては、(道具の)黒鍬の産地の1つで近くに[[木曽川]]・[[長良川]]下流の[[輪中]]地帯を抱えていた[[尾張国|尾張]][[知多郡]]の土工集団の「黒鍬」組は著名であり、各地に[[出稼ぎ]]をして土木・治水工事・新田開発のための土地整備に参加した。
*[[上方落語]]『狸の化寺』は、ある村の堤防工事を委託された黒鍬の一行を描いている。
*漫画『[[カムイ外伝]]』では、主人公・カムイが追っ手から逃れるために、前述の民間の黒鍬に混じって身を潜めるシーンが登場する。
*漫画・時代劇『[[子連れ狼]]』に登場する黒鍬衆もこの黒鍬に由来している。
 
== 概要脚注 ==
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== 関連項目 ==
*[[瑞春院]]([[徳川綱吉]][[側室]]、実家が黒鍬であったとされている)
 
 
{{DEFAULTSORT:くろくわ}}