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'''結界'''(けっかい)とは、[[仏教]]において、[[サンガ]](saṃgha, 僧伽(そうぎゃ)<ref group="注釈">四人以上の[[比丘]](比丘)または[[比丘尼]](びくに)により構成される出家者の集団</ref>)がひとつの「[[現前サンガ|現前(げんぜん)サンガ]]」<ref group="注釈">理念の上で全世界のあらゆる比丘・比丘尼によって形成される「[[四方サンガ|四方(しほう)サンガ]]」に対し、特定の拠点において、四人以上の比丘(または比丘尼)をメンバーとして活動する個々のサンガを指す。</ref>の空間領域(sīmā =界)を設定することを言う{{Sfn|佐々木閑|1999|p=39}}。'''結界'''についての規定は[[律蔵]]の[[犍度]](けんど)の第一章に見られる{{Sfn|佐々木閑|1999|p=39}}。
'''結界'''(けっかい、{{ラテン翻字|sa|Siimaabandha}})とは、[[聖]]なる領域と[[俗]]なる領域を分け、[[秩序]]を維持するために区域を限ること。本来は[[仏教用語]]であるが、古神道や[[神道]]における[[神社]]なども、同様の[[概念]]があることから、言葉として用いられている。[[大和言葉]]では{{読み仮名|端境|はざかい}}やたんに境ともいう。
 
'''結後世、'''(けっの概念と[[密教]]の神秘主義が合体することにより、原初のインド仏教にはなった「特殊なエネルギーを保持した神秘空間としての界」という観念が生じ{{ラテン翻字Sfn|sa佐々木閑|Siimaabandha1999|p=39-40}})とは、[[聖]]なる領域と[[俗]]なる領域を分け、[[秩序]]を維持するために区域を限る。本来は[[仏教用語]]でいう意味るがい(けっかい{{ラテン翻字|sa|Siimaabandha}})も生じた。さらに古神道や[[神道]]における[[神社]]なども、同様の[[概念]]があることから、言葉として用いられている。[[大和言葉]]では{{読み仮名|端境|はざかい}}やたんに境ともいう。
 
== 仏教・密教 ==
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==フィクション作品における結界==
[[小説]]、[[テレビゲーム]]、[[漫画]]など、フィクション作品に登場する「結界」とは、ある領域内を守る目的で、なんらかの手段や道具などを用いて持続的な霊的もしくは魔術的な防御を施すことを言う。例えば霊的な能力を持つ者が、その力を用いて[[悪霊]]などの外敵を排除し侵入させない霊的な壁に囲まれた空間を生じさせるという描写が為される。逆に結界の中に邪悪な存在や異質な存在を封じる(閉じ込める)ことで外界に対する影響を抑える場合などもある。さらに派生して、高度な科学的技術等を用いて同様の効果を発生させるもの(電磁結界等)もあり、作品によっては両者が混在することも珍しくない。
 
== 脚注 ==
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=== 注釈 ===
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=== 出典 ===
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== 参考文献 ==
*佐々木閑『出家とはなにか』大蔵出版, 1999(ISBN 978-4-80043-0542-4)
 
== 関連項目 ==