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=== 古代から近代初頭 ===
;アリストテレスの段階
アリストテレスは''{{lang-el-short|ὑποκείμενον}}'' 英語表記:''Hypokeimenon '' ヒュポケイメノン、という用語を用いていた。ヒュポケイメノンは、ヒュポ+ケイメノン =下に + 置かれたもの、という意味の語である<ref name="iwanami_tetsugaku">『岩波 哲学・思想事典』pp.734-735【主観】</ref>。
またアリストテレスはantikeimemonという言葉も用いていた<ref name="iwanami_tetsugaku" />。これは「向こうがわに置かれたもの」という意味である。antikeimenonは『[[形而上学 (アリストテレス)|形而上学]]』においては、[[複数形]]で登場し、「たがいに対立しあうもの」という意味で用いられ<ref name="iwanami_tetsugaku" />、''Περὶ Ψυχῆς'' 『[[ペリ・プシュケース]]』では[[単数形]]で登場し、「思考や感覚の働きに対置されるもの」という意味に使われた<ref name="iwanami_tetsugaku" />。
<u>ただし、アリストテレスにおいては''hypokeimenon''とantikeimemonは特に対をなしていたわけではない</u><ref name="iwanami_tetsugaku" />。
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また、[[イマヌエル・カント|カント]]のように人間は特定の形式(時間と空間)に沿ってしか現象を認識できず、ありのままの事物([[物自体]] Dinge an sich)を知ることは不可能である、と考えることは現代においても比較的広く受け入れられている発想である。必ずしも物事の直接的な観察に基づく研究ではない[[数学]]が現代科学で決定的な役割を果たしていることは、しばしばこれと関連づけられる。
 
 
== 用語法 ==