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葦原の瑞穂の国と大君について
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{{出典の明記|date=2015年7月|section=1}}
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[[葦原中国|葦の生い茂る稔り豊かなこの国土]]を、天より降って統治された [[天照大神]]からの神様たる[[天皇]]の祖先が 代々日の神の後継ぎとして 治めて来られた 御代御代、隅々まで支配なされる 四方の国々においては 山も川も大きく豊かであるので 貢ぎ物の宝は 数えきれず言い尽くすこともできない そうではあるが [[今上天皇]](大王)が、人びとに呼びかけになられ、善いご事業([[大仏]]の建立)を始められ、「[[金|黄金]]が十分にあれば良いが」と思し召され 御心を悩ましておられた折、東の国の、陸奥の[[小田郡 (陸奥国)|小田]]という所の山に 黄金があると奏上があったので 御心のお曇りもお晴れになり 天地の神々もこぞって良しとされ [[皇祖神]]の御霊もお助け下さり 遠い[[神代]]にあったと同じことを 朕の御代にも顕して下さったのであるから 我が治国は栄えるであろうと 神の御心のままに思し召されて 多くの臣下の者らは付き従わせるがままに また老人も女子供もそれぞれの願いが満ち足りるように 物をお恵みになられ 位をお上げになったので これはまた何とも尊いことであると拝し いよいよ益々晴れやかな思いに満たされる 我ら[[大伴氏]]は 遠い祖先の神 その名は 大久米主という 誉れを身に仕えしてきた役柄 '''「海を行けば、水に漬かった屍となり、山を行けば、草の生す屍となって、[[大君]]のお足元にこそ死のう。後ろを振り返ることはしない」'''と誓って、ますらおの汚れないその名を、遥かな過去より今現在にまで伝えて来た、そのような祖先の末裔であるぞ。大伴と[[佐伯氏|佐伯の氏]]は、祖先の立てた誓い、子孫は祖先の名を絶やさず、大君にお仕えするものである と言い継いできた 誓言を持つ職掌の氏族であるぞ [[梓弓]]を手に掲げ持ち、剣[[太刀]]を腰に佩いて、朝の守りにも夕の守りにも、大君の御門の守りには、我らをおいて他に人は無いと さらに誓いも新たに 心はますます奮い立つ 大君の 栄えある詔を拝聴すれば たいそう尊くありがたい
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