「白血病」の版間の差分

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Sanana (会話 | 投稿記録)
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血液検査([[末梢血]])で[[芽球]]を明らかに認めれば白血病の可能性は高い。末梢血で芽球が認められなくとも、白血球が著増していたり、あるいは赤血球と血小板が著しく減少し非血液疾患の可能性が見つからなければ、骨髄検査が必要になる(白血病では白血球は、著増していることもあれば正常あるいは減少していることもある。10万を超えるような場合以外は白血球数だけでは白血病かどうかは分からない)。骨髄で芽球の割合が著増していたり、極端な過形成<ref group="註">正常な[[骨髄]]([[腸骨]]や[[胸骨]]の)では、造血細胞と脂肪がそれぞれある程度存在する。骨髄内を造血細胞と脂肪がそれぞれ数割ずつ占めるのを正形成という。骨髄内に造血細胞がほとんどなく脂肪ばかりなのを低形成。脂肪がなくて造血細胞がぎっしり詰まっているのを過形成という。低形成骨髄の典型が[[再生不良性貧血]]、過形成骨髄の典型が白血病である。</ref>であればやはり白血病の可能性は非常に高い<ref name="『規約』p3-4">日本血液学会、日本リンパ網内系学会 編集『造血器腫瘍取扱い規約』金原出版、2010年、pp.3-4</ref><ref name="木崎p98-99">木崎 昌弘 編著『白血病・リンパ腫・骨髄腫 : 今日の診断と治療』 第4版、中外医学社、2011年、pp.98-99</ref><ref>東田 俊彦著 『iMedicine. 5』リブロ・サイエンス、2010年、pp.152-156</ref>。
 
急性白血病の骨髄では芽球の増加を認め、WHO分類では骨髄の有核細胞のなかでの芽球の割合が20%以上であれば急性白血病と定義するので骨髄検査を行わないと診断を確定できない。さらに骨髄内の有核細胞中の MPO陽性比率や非特異的エステラーゼ染色や免疫学的マーカー捜索によって急性白血病中の病型の診断を確定させる<ref name="『規約』p5">日本血液学会、日本リンパ網内系学会 編集『造血器腫瘍取扱い規約』金原出版、2010年、p.5</ref>。CML や CLL でも骨髄でのそれぞれの特徴的な骨髄像の確認は重要であり、CML では[[フィラデルフィア染色体]]の捜索を行う<ref name="小川p124-127">小川聡 総編集 『内科学書』Vol.6 改訂第7版、中山書店、2009年、pp.124-127</ref>。
 
また、白血病細胞の中枢神経への浸潤の可能性や脾・肝臓腫、感染症などの白血病の症状を探るための諸検査(CT検査、脳脊髄液検査、細菌培養検査等)も行われる<ref name="小川p112.113.115.119"/><ref name="三輪血液病学p1431"/><ref name="永井正">永井 正 著『図解白血病・悪性リンパ腫がわかる本』法研、2008年、p.18</ref>。