「ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣」の版間の差分

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{{出典の明記|date=2016年8月}}
{{Infobox Film
| 作品名 = ゲゾラ・ガニメ・カメーバ<br />決戦! 南海の大怪獣
| 原題 = Space Amoeba
| 画像 =
| 画像サイズ =
| 画像解説 =
| 監督 = [[本多猪四郎]](本編)<br />[[有川貞昌]](特撮)
| 製作総指揮 =
| 製作 = [[田中友幸]]<br />[[田中文雄]]
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| 出演者 = [[久保明]]<br />[[高橋厚子]]<br />[[小林夕岐子]]<br />[[佐原健二]]<br />[[土屋嘉男]]
| 音楽 = [[伊福部昭]]
| 撮影 = [[完倉泰一]](本編)<br />[[富岡素敬]](特撮)<br />[[真野田陽一]](特撮)
| 編集 = 永見正久
| 配給 = [[東宝]]
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| 次作 =
}}
『'''ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦! 南海の大怪獣'''』(ゲゾラ ガニメ カメーバ けっせんなんかいのだいかいじゅう)は、[[1970年]][[8月1日]]に夏休み[[東宝チャンピオンまつり]]の1本として公開された[[東宝]]製作の[[特撮映画]]作品。カラー、[[画面アスペクト比#シネマスコープ|シネマスコープ]]。上映時間は84分。
 
『'''ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦! 南海の大怪獣'''』(ゲゾラ ガニメ カメーバ けっせんなんかいのだいかいじゅう)は、[[1970年]][[8月1日]]に夏休み[[東宝チャンピオンまつり]]の1本として公開された[[東宝]]製作の[[特撮映画]]作品。カラー、[[画面アスペクト比#シネマスコープ|シネマスコープ]]。上映時間は84分。
 
== 概要 ==
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原案は1966年にアメリカとの合作用に書かれた検討用脚本の1つ『'''怪獣大襲撃'''』であり、1969年に発表された製作ラインナップにもこのタイトルで記載されている<ref name="東宝特撮映画大全集" />。
 
当初、ヒロイン役には[[高橋紀子]]が予定されていたが、結婚して出られ演できなくなったため、[[高橋厚子]]に交代した。高橋厚子は、本作への出演直後に[[TBSテレビ|TBS]]のテレビドラマ『[[アテンションプリーズ]]』のレギュラーに抜擢されるが、教官役の[[佐原健二]]とは先に本作で共演していたことになる。
 
「ゲゾラ」、「ガニメ」、「カメーバ」のネーミングは、助監督の谷精次によるもの。劇中では、セルジオ島の島民が付けた名前という設定になっている。
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== あらすじ ==
無人ロケット・ヘリオス7号を襲った宇宙生物は、それに取り付いて南洋の孤島セルジオ島に飛来し、地球の生物に寄生して怪獣化させ。そこに訪れた日本のカメラマン、生物学者たちは島民たちと共にそれらの怪獣たちと戦うのだったことになる
 
== 登場怪獣 ==
=== 宇宙生物 ===
無人宇宙船ヘリオス7号に付着して地球に飛来した液状生命体。高度な進化の末に肉体を失った種族とされ、宇宙アメーバとも呼ばれる。他の生物に取りついて巨大怪獣化させる能力を持つほか、高い知性を有しており、人間に取りつくことでその人間の肉体を支配、その人間を介して会話することも可能である。長い放浪の末に地球にたどり着き、地球の侵略を企むようになった。
 
[[コウモリ]]や[[イルカ]]が発する超音波が弱点であり、これを受けると精神が破壊され混乱を来してしまう(ガニメとカメーバはこれで同士討ちに陥る)。そのため、取り付いた小畑を使って島中のコウモリを焼き殺そうとするが、小畑の抵抗に遭って失敗する。最後は取り付いていたガニメとカメーバが交戦の果てに島の火山へ落下し、小畑に取り付いていたもの個体も彼火口へ投身したことによって全滅する。
 
輸出時にはこの生物が憑依した三大怪獣を総称する、'''ヨグ'''という名称がつけられた。
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=== 大いか怪獣 ゲゾラ ===
宇宙生物がカミナリイカ(モンゴウイカ)に憑依して誕生した怪獣。名前だけはセルジオ島民に海の怪物の伝承として伝わっており、それが名前の由来となっている。0度の体温は0度あり、触れた物を凍らせるが、その反面、超音波だけでなく熱にも極端に弱い。太郎たちが島に乗り込んでから幾度に渡って人間に襲いかかるが、島民たちの村を襲撃した際に[[たいまつ|松明]]を嫌ったことから熱に弱いことが発覚する。そして最後は進路上に撒かれたガソリンによる火柱で致命傷を負い、海に逃げ込んだところで死亡する。
 
スチル写真やオープニング画面などではガニメやカメーバと戦っているが、劇中ではこの2匹と交戦せずに死んでしていな
 
* 体長:30メートル
* 体重:2万5千トン
 
造形は[[利光貞三]]、八木康栄による。[[スーツアクター]]は[[中島春雄]]。甲の部分と脚の部分とセパレートが分割できるようになっており、脚だけ写るシーンは上部分を被らず演じている。実物大の触手も制作され、ピアノ線による操演で効果的に使われた<ref name="東宝特撮映画大全集" />。
 
「ゲゾラ」のネーミングは、谷精次によると「[[ゲソ]]」から。
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=== 大蟹怪獣 ガニメ ===
ゲゾラから分離した宇宙生物がカルイシガニに憑依して誕生した怪獣。ゲゾラと違って全身を固い甲殻で覆われており、銃火器類の攻撃が一切通用しない。工藤とアヤ子を執拗に追撃した末に誤って崖から転落して動けなくなり、最後は太郎の機転で近くにあった弾薬庫の爆破に巻き込まれて倒される。しかし、宇宙生物が別のカルイシガニに取りついた2体目が登場したうえ、小畑に取り付いた群体の指示で太郎らを襲おうと再度上陸したところを小畑が開放したコウモリの超音波を浴びて凶暴化、仲間であるはずのカメーバと戦う。
 
* 体長:20メートル
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: [[国際連合|国連]]宇宙局が打ち上げた[[木星]]探査を目的としたロケット。無人のカプセルを搭載しており、資料を採取して約3年後に地球へ帰還する予定であった。しかし、打ち上げから約4か月後に消息を絶ったカプセルは謎の宇宙生物に制御系を乗っ取られ、そのまま地球に帰還してセルジオ島近海へ落下し、3種類の怪獣を出現させる要因となる。
: 冒頭の打ち上げシーンで用いられたミニチュアはパースモデルで、発射台は斜めに組み立てられている。ロケットやカプセル部分のデザインは、[[アポロ計画]]で用いられた[[アポロ司令・機械船]]の影響がみられる<ref group="注">本作公開の前年に[[アポロ11号]]が有人月面着陸を行っている。</ref>。
: カプセル部分のミニチュアは、特撮テレビ番組『[[流星人間ゾーン]]』で城模型店の商品棚に陳列されている。
 
== 登場人物 ==
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: 好奇心旺盛で血気盛んなフリーカメラマン。取材旅行の帰途、セルジオ島の上空でヘリオス7号の墜落を目撃し、真相究明と怪物伝説の謎を追うべく、セルジオ島開発調査に宣伝カメラマンとして同行する。
; 星野 アヤ子
: セルジオ島の観光開発を進めるアジア開拓の宣伝部員。現地調査に赴いたセルジオ島で、怪獣たちの壮絶な死闘に遭遇する。
; サキ
: セルジオ島の現地住民女性。日本人に対しては好意的。