「不確定性原理」の版間の差分

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{{混同|ゲーデルの不完全性定理|x1=数学基礎論の不完全性定理、いわゆる}}
{{量子力学}}
[[量子力学]]における'''不確定性原理'''(ふかくていせいげんり、{{lang-de-short|Unschärferelation}} {{lang-en-short|Uncertainty principle}})は、粒子のある[[相補性|相補的]]変数として知られる一対の物理的性質(例えば[[位置]] {{Mvar|x}} と[[運動量]] {{Mvar|p}})を同時に知ることができる精度の根本的限界を示す様々な数学的不等式のいずれかである{{Sfn|伏見康治|1942|section=第IX.章量子統計力学 76節 量子力学の骨組|page=437}}。例えば、1927年に[[ヴェルナー・ハイゼンベルク]]は、ある粒子の位置をより正確に決定する程、その運動量を正確に知ることができなくなり、逆もまた同様である、と述べた<ref name="Heisenberg_1927">{{Citation |first=W. |last=Heisenberg |title={{lang|de|Über den anschaulichen Inhalt der quantentheoretischen Kinematik und Mechanik}} |journal=[[Zeitschrift für Physik]] |volume=43 |issue=3–4 |year=1927 |pages=172–198 |doi=10.1007/BF01397280 |postscript=. |bibcode = 1927ZPhy...43..172H }}.
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|border colour = #0073CF
|background colour=#F5FFFA}}
(''ħ'' は[[換算プランク定数]] )
 
このような限界が存在するはずだという元々の発見的議論がハイゼンベルクによって与えられたため、これは'''ハイゼンベルクの原理'''という名前が付けられることもある。しかし、ハイゼンベルクが当初考えた、測定可能な量における不確実性を観測行為によって引き起こされる揺動とする議論は、(教科書にはともかく、啓蒙書等では)繰り返し出てくるものの、根本的に誤解を招く恐れのあることが現在は知られている<ref name="Rozema">{{Cite doi|10.1103/PhysRevLett.109.100404}}</ref><ref>[http://www.sciencedaily.com/releases/2012/09/120907125154.htm Scientists Cast Doubt On Heisenberg's Uncertainty Principle ''Science Daily'' 7 September 2012]</ref>。観測行為は確かに不確定性を引き起こすものの、その精度の損失はハイゼンベルクの議論によって予測されたものよりも小さくできることがわかっている([[#小澤の関係式]])。しかしながら次に述べるように、「観測の限界」ではなく量子それ自体の不確定性というべき「量子ゆらぎ」も存在する。