「三菱自動車工業」の版間の差分

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=== 燃費試験の不正事件 ===
[[2016年]]([[平成]]28年)[[4月20日]]17時、[[日産自動車]]との[[合弁会社]]である[[NMKV]]で開発した[[軽自動車]]の燃費試験について、燃費を実際よりも良く見せるため、[[国土交通省]]に虚偽のデータを提出していたことを明らかにした<ref>[{{cite press release | url = http://www.mitsubishi-motors.com/publish/pressrelease_jp/corporate/2016/news/detailg420.html | title = 当社製車両の燃費試験における不正行為について] -| publisher = 三菱自動車 | date = 2016-04-20 | accessdate = 2016-08-29 }}</ref>。該当の車両は、三菱自動車ブランドでは「[[三菱・ek|eKワゴン]]」「[[三菱・eKスペース|eKスペース]]」』、[[日産自動車]]ブランドでは「[[日産・デイズ|デイズ]]」「[[日産・デイズルークス|デイズルークス]]」であった。協業先に当たる日産自動車が、前記該当車の燃費を実際に測定したところ、届出値との乖離がみられ、不正が発覚した。実際よりも5〜15%程度良い燃費を算出しており、軽自動車の業界基準である[[JC08モード]]で30[[キロメートル|km]]/[[リットル|1L]]以上という水準に見せかけていた<ref>{{cite news | author = 渡辺陽一郎 | url = http://autoc-one.jp/mitsubishi/special-2675906/ | title = 三菱自の不正を見抜けなかった国土交通省の責任は -曖昧な「燃費審査」- (1/2) | newspaper = オートックワン | date = 2016-04-22 | accessdate =2016-08-29 }}</ref>。該当車種は即日販売及び出荷停止となった。
相川哲郎社長は、[[4月26日]]に[[石井啓一]][[国土交通大臣]]への報告後の[[記者会見]]で改めて謝罪し、三菱自動車工業について「会社の存続に関わる程の大きな事案」と述べた<ref>{{cite news | author = 具志堅浩二 | url = https://thepage.jp/detail/20160426-00000015-wordleaf | title = 燃費の不正測定は91年から 三菱自動車社長「会社の存続にかかわる事案」 | newspapaernewspaper = THE PAGE | date = 2016-04-26 | accessdate = 2016-05-23 }}</ref>。[[低排出ガス車認定制度]](エコカー減税)について、[[総務大臣]][[高市早苗]]は「燃費が変わった場合は、その差額([[自動車重量税]]や[[自動車取得税]])を納めて頂く」と述べている。
 
さらに、軽自動車に限らず[[1991年]](平成3年)以降に発売した多くの車種において、違法な方法で燃費試験をしていたことも明らかになった<ref>[{{cite news | url = http://www.asahi.com/articles/ASJ5B5D79J5BUTIL02M.html?iref=comtop_6_04  | title = 違法測定、ほぼ全車種 三菱自の燃費データ | newspaper = [[朝日新聞デジタル]] - | publisher = [[朝日新聞社]] | date = 2016-05-11 | accessdate = 2016-08-29 }}</ref>。さらに後日、[[1991年]]([[平成]]3年)から25年間に渡り、[[10・15モード燃費]]で計測した燃費データの偽装をしていたことが発覚した。詳しい車種及び台数は現時点で調査中とするものの、今後さらに増える可能性がある<ref>[{{cite news | url = http://www.sankei.com/economy/news/160615/ecn1606150010-n1.html | title = 三菱自、販売終了車種でも不正 「ギャランフォルティス」など10車種以上] -| newspaper = 産経ニュース | publisher = [[産経新聞社]] | date = 2016-06-15 | accessdate = 2016-08-29 }}</ref>。
 
==== 不正の概要 ====
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* [[道路運送車両法]]で認められていない「高速惰行法」と呼ばれる、違法な測定方法による走行抵抗の測定
* 試験結果の中から「恣意的に低い値だけ」を抽出し、燃費値に有利な走行抵抗値を捏造
 
また現在販売中の乗用車のうち、[[三菱・ミラージュ|ミラージュ]]以外のすべての車両において、以下の何れか又は複数の違法行為が行われていた。なお当該車両については、開発段階において正規の走行試験を行っていなかったものの、事件発覚後に行った惰行法による燃費測定の結果が「軽微な差異に留まった」ことから、販売停止等の処置は行わないとしている。
* 軽自動車同様「高速惰行法」と呼ばれる、違法な測定方法による走行抵抗の測定
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* 異なる車両の測定結果を恣意的に組み合わせたデータの算出
 
軽自動車の不正では、三菱自動車は燃費目標達成業務を、子会社の[[三菱自動車エンジニアリング]](MAE)に丸投げしていたほか、子会社が実施した試験方法が「高速惰行法」であったこと、さらに、試験結果が意図的に低い値を抽出した捏造であることを知りながら、その内容を承認していた。この件について、益子会長は力のない子会社に、レベルの高い車の開発を丸投げしたことが、事件の背景にあると述べている<ref>[{{cite news | author = 毎日新聞経済プレミア編集部 | url = http://mainichi.jp/premier/business/articles/20160519/biz/00m/010/017000c  | title = 「力のない子会社」に燃費向上を丸投げした三菱の罪 | newspaper = [[毎日新聞]] -| publisher = [[毎日新聞社]] | date = 2016-05-20 | accessdate = 2016-08-30 }}</ref>。
 
== 関連施設 ==