「有機質肥料」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
タグ: モバイル編集 モバイルウェブ編集
タグ: モバイル編集 モバイルウェブ編集
323行目:
いわゆる[[生物肥料]](bio-fertilizer)とは、ある種の生きた微生物を内包する有機質肥料である。この微生物は植物成長促進根圏微生物(plant-growth promoting rhizobacteria:PGPR)と呼ばれ、種子、植物表面、または土壌に与えられた場合、根圏または植物内部に定着する。そして、宿主植物への主要栄養素の供給量や利用可能性を増大させ、それによって宿主植物の成長を促進させる<ref name="vessey2003">Vessey, J.k. 2003, Plant growth promoting rhizobacteria as bio-fertilizers. </ref>。生物肥料中のRGPRは窒素固定で栄養素を付加し、リンを可溶化し、更に、成長促進物質の合成によって植物の生長を刺激する。
 
生物肥料は化学肥料や農薬の使用を減らすことが期待されている。生物肥料は、土壌中における自然の栄養素循環を活性化させ、土壌有機物の蓄積を促す。生物肥料の使用は、持続可能性と土壌の健康を向上させながら、植物を健康的に生育させることができる。RGPRは、植物の栄養素の要求を満たすことと[[土壌肥沃度]]を高めることにおいて非常に有益であるとされる。したがって、RGPRの生育を阻害する化学物質を生物肥料は含んでいない<ref name=explogrow.com />。
 
[[リゾビウム属]]、[[アゾトバクター]]、[[アゾスピリラム属]]および[[藍藻類]]などの生物肥料は長期間使用されてきた。リゾビウム属細菌は[[マメ科]]植物に使用されている。アゾトバクターは小麦、トウモロコシ、マスタード、綿、ジャガイモ、およびそのほかの野菜類に有効な可能性がある。アゾスピリラム属細菌の投入は主に[[モロコシ]]、[[雑穀]]、トウモロコシ、[[サトウキビ]]、および小麦で推奨されている。ラン藻類は一般的な[[シアノバクテリア]]、''[[ネンジュモ|Nostoc]]''属、''[[アナベナ|Anabaena]]''属あるいは''Aulosira''属である。空気中の窒素を固定し、植物に供給する。低地と高地ともに水田での作物の生育を助ける。''[[アナベナ|Anabaena]]''属は[[アカウキクサ属|''Azolla'']]属の窒素量を60&nbsp;kg/ha/期だけ増加させ、[[土壌有機物]]を豊かにする<ref name=eprints.ru.ac.za />。
 
== 関連項目 ==