「活格言語」の版間の差分

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[[グルジア語]]は能格言語とされることが多いが、活格的な面もある。[[北東カフカス語族]]の[[バツ語|ツォヴァ・トゥシ語]]は活格言語であり、項が常に被動者として標識される自動詞(意志的に制御できない状態をいう「飢える」「震える」など)と、動作主項となる自動詞(「歩く」「言う」「考える」など)がある。これらは分裂-S動詞であるが、それ以外の動詞は流動-S動詞となる。例えば同じ語根「滑る」に基づく動詞が、被動者項をとれば「(道にあった雪や氷などで)足を滑らす」ことを、動作主項をとれば「(スキーやスケートで)滑る」ことを意味する。
 
[[パラグアイ]]で使用される[[グアラニー語]]は、ほぼ典型的な流動-Sタイプの活格言語とみられる。北アメリカでも[[{{仮リンク|チカソー語]]|en|Chickasaw language}}、[[ラコタ語]]など多くの言語に活格的な性格がみられる。
 
[[インド・ヨーロッパ祖語]](比較言語学的に想定される言語)にも、活格言語と関係あるかと思われる性格が多くみられる。例えば活動体と不活動体の区別(日本語でいえば「いる」と「ある」の区別)は、活動的動詞と非活動的・状態的動詞における項の区別と関係している。その後裔の言語にも意志的動詞と非意志的動詞の形態的区別の痕跡があり、自動詞の項が主格以外をとる言い方として、例えば英語の methinks…(「私には…と思われる」、古い与格主語的な言い方)などが見られる。