「エリート」の版間の差分

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[[日本]]では[[明治|明治期]]以降、[[東京大学|東京帝国大学]]をはじめとする[[帝国大学]]や、それに連なる[[第一高等学校 (旧制)|一高]]をはじめとする[[旧制高等学校]]、「一中→一高→帝大」などと喧伝された[[東京都立日比谷高等学校|府立一中]]などの[[ナンバースクール]]をはじめとする官公立([[官立]]・[[公立]]の)[[旧制中学校]]、「[[御三家]]」と呼ばれた[[文京区立誠之小学校|誠之小]]・[[千代田区立番町小学校|番町小]]・[[千代田区立麹町小学校|麹町小]]などの官公立[[旧制小学校]]<ref>『日本の母子関係:その心理的な問題』[[津留宏]]著 黎明書房 1958、p43(改題「古い母・新しい母」)</ref><ref>『総理の乳母:安倍晋三の隠された原風景』[[七尾和晃]]著 創言社 2007、p61-p63</ref>の出身者がまず筆頭に挙げられる。また、時にそれ以上の権勢を振るった存在として[[陸軍幼年学校]]→[[陸軍士官学校 (日本)|陸軍士官学校]]→[[陸軍大学校]](及び[[陸軍砲工学校]]や[[東京帝国大学|東京帝大]]等の[[学士号]]以上)や、[[海軍兵学校 (日本)|海軍兵学校]]成績優秀者(→[[海軍大学校]])出身者が知られている。
 
同様に明治期には[[三菱財閥]]が幹部育成機関たる[[三菱商業学校]](明治義塾)を設立する。以降も、[[東京商科大学 (旧制)|東京商科大学]]などの[[旧三商大]]、工業・実業系から師範・芸術系まで多岐にわたって設立れた[[旧制専門学校]]、主に法科・実業系の学科を設置した[[慶應義塾大学]]などの[[私立大学]]群が[[官僚]]・[[産業]]・[[実業]]・[[法曹]]・[[文化]]等の分野におけるエリート層を形成してきた。これらも母体にして第二次世界大戦の終結以降に勃興した[[新制大学]](主に地方大学)も、地域の企業や地方自治・教育といった各分野で求められる教育されたエリート的人材の輩出を期待されていた。
 
こういったいわゆる“一流大学”卒のエリートが社会を主導する、[[学歴]]主義と呼ばれる身分秩序ともいうべき組織・序列が、特に第一次世界大戦後にわが国の官界や産業界の中に作られていった。現在でも、政府中枢、法曹、学会、有名民間企業幹部などは、東京大学などのいわゆる"一流大学卒業生"により占められている。学歴は社会的地位を得るための[[同値#概要|必要条件]]ではないにしても非常に有力な条件を与えるものとして、こうした体制の功罪はともに大きい<ref name=gakure>参照は、『事典 日本の課題』([[総合研究開発機構]]編、[[学陽書房]]、1978年初版)pp.607-608</ref> 。