「福山市独居老婦人殺害事件」の版間の差分

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無期懲役事件では異例<ref>「無期懲役判決の2強盗殺人事件、今秋に「弁論」開く--最高裁」、毎日新聞 北海道朝刊、1999年7月22日、20頁。</ref><ref>連続上告中、弁論が開かれたのは、本件と、先に挙げた国立市の事件の2件である。</ref>となる[[口頭弁論]]が[[1999年]][[11月15日]]、[[最高裁判所 (日本)|最高裁]]第二[[小法廷]]で開かれた<ref name=asahi991116>「仮釈放中に再び強盗殺人、「死刑か無期か」弁論 最高裁」、朝日新聞 東京朝刊、1999年11月16日、37頁。</ref>。検察側は、仮釈放中に同じような重大犯罪を犯したものは例外なく死刑となっており、一、二審判決はこれまでの判例に違反すると主張した<ref name=asahi991116 />。弁護側は、一・二審判決は最高裁が示した死刑選択の一般基準を踏まえて結論が出されており、検察側の主張は上告理由にならない量刑不当に過ぎないと反論した<ref name=asahi991116 />。
 
1999年[[12月10日]]、最高裁第二小法廷([[河合伸一]]裁判長)は検察側の上告を認め、広島高裁判決を破棄して審理を差し戻す判決を言い渡した<ref name=mainichi991211 /><ref>最高裁判例 平成11年12月10日 [http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/399/050399_hanrei.pdf]</ref><ref name=mainichi991211 />。判決は[[永山則夫連続射殺事件#永山基準|永山基準]]に沿って検討し、事前の準備から計画性の低さを否定するとともに、恵まれた環境にいながら[[パチンコ]]で[[借金]]を重ねたあげくの犯行であり、遺族への慰謝の措置が講じられていないことから改善更生の余地を認めなかった<ref name=asahi991211>「死刑選択、一つの答え 強盗殺人最高裁判決<解説>」、朝日新聞 東京朝刊、1999年12月11日、37頁。</ref><ref name=mainichi991211 />。また永山判決以降、無期懲役の仮出所中に強盗殺人を犯したものはいずれも死刑判決を受けていることを踏まえ、被告の情状は無期懲役を選択するほど悪質さの程度が低いとは言えないとした<ref name=asahi991211 />。
 
最高裁による無期懲役判決の破棄・差し戻しは1983年7月8日、[[永山則夫]][[死刑囚]]の判決以来16年ぶりであった<ref name=mainichi991211 />。
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=== 最高裁(第2次上告審) ===
[[2007年]][[4月10日]]、最高裁第三小法廷([[堀籠幸男]]裁判長)は被告側の上告を棄却し、死刑が確定した<ref name=yomiuri070411/><ref>最高裁判例 平成19年4月10日 [http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/501/080501_hanrei.pdf]</ref><ref name=yomiuri070411/>。判決では殺意と計画性を認定し、仮釈放後2年余りで犯行に及ぶ悪質性、反社会性、犯罪性を指摘した<ref name=yomiuri070411 />。[[2016年]]現在、[[広島拘置所]]に[[収監]]されている。
 
== 国賠訴訟 ==