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'''Fire Bomber'''(ファイアーボンバー、'''FIRE BOMBER'''とも表記)は、[[テレビアニメ]]『[[マクロス7]]』および、関連作品に登場する[[架空]]の[[ロック (音楽)|ロック]][[バンド (音楽)|バンド]]。口頭では「ファイアー<ref name="ep3" group="*">『マクロス7』第3話「ファイアースクランブル」。</ref>」、活字媒体では「FB<ref>「ヒストリーシート Fire Bomber」『[[マクロス・クロニクル]] No.10』2008年、23頁 / 『週刊 マクロス・クロニクル 新訂版 No.03』2013年、15頁。</ref>」といった略称がある。
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現実世界においては[[1994年]]からFire Bomber名義でシングルやアルバムも発売され、ファーストアルバム『LET'S FIRE!!』が[[オリコンチャート|オリコン]]第4位にランクインし<ref>{{Wayback |url=http://contents.oricon.co.jp/music/release/d/296387/2/ |title=Fire Bomber - ORICON STYLE|date=20130509031106 }}</ref>、全CD累計150万枚以上を販売するなど、人気を博した。
 
バサラとミレーヌの歌唱パートを担当した[[福山芳樹]]と[[チエ・カジウラ]]は『マクロス7』完結後も「[[マクロスシリーズ]]」関連の[[演奏会|ライブ]]出演や[[トリビュート]]活動を行っており、2009年以降は現実世界で公式に「Fire Bomber (FIRE BOMBER) 」としてライブに出演している。
 
== メンバー ==
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=== 活動経歴 ===
バンドの正確な結成時期は不明だが、宇宙歴[[2030年]]<ref name="2030年" group="*">富田祐弘 「明日へファイアー! ファイアーボンバー音楽活動秘話」『FIRE BOMBER 公式プログラム in マクロス7』59頁。『マクロス7』テレビ未放映話「オンステージ」劇中の再現ドラマでも同様。</ref>に戦闘で親友を亡くして以来、自暴自棄になって放浪していた元[[マクロスシリーズの用語一覧#地球|統合軍]]パイロットのレイ・ラブロックが、当時7歳<ref name="クロニクル03-10">「キャラクターシート 熱気バサラ」『[[マクロス・クロニクル]] No.03』2008年、10頁。</ref>の熱気バサラと出会ったことに端を発する。その7年後、レイが当時14歳<ref name="クロニクル03-10"/>のバサラを誘いバンドを結成、バサラの演奏に感銘を受けた元[[ストリートファイト|ストリートファイター]]のビヒーダ・フィーズも加入する。その後、[[2038年]]に出航した第37次超長距離移民船団[[新マクロス級超長距離移民船団#マクロス7船団|マクロス7]]の都市艦[[新マクロス級超長距離移民船団#シティ7|シティ7]]に付属する未登録エリア「アクショ」を拠点に活動することになる。ベース担当のメンバーはこれまでに3名が加入していたが<ref>VHS / LD『マクロス7 (13) 』ライナーノート「マクロス7にまつわる"7"の謎」。ミレーヌはFire Bomber 7番目のメンバーである。</ref>、いずれもバサラとは合わず脱退している。
 
[[2045年]]3月<ref name="Ofb"/>、ベース兼ボーカル担当として新たに加入したミレーヌ・フレア・ジーナスがシティ7内のカタスミパークでライブデビューする。時を同じくして、マクロス7に対し謎の敵[[プロトデビルン#バロータ軍|バロータ軍]]が攻撃を開始する([[プロトデビルン#バロータ戦役|バロータ戦役]]の勃発)。その中でバサラは統合軍とコネクションを持つレイを通じて与えられた[[可変戦闘機 (マクロスシリーズ)|可変戦闘機]][[VF-19 エクスカリバー#マクロス7|VF-19改(ファイアーバルキリー)]]を駆り、自分の歌を伝えるという挑戦のために戦場で歌い始める。その行動が一部で注目され、同月、新人バンドの登竜門とされる「スーパー・ノヴァライブ」に出演。以降、わずかずつではあるが活動機会を増やしてゆく。
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==== 設定・人物像(バサラ) ====
===== 経歴 =====
その出自は一切不明で、出身地は本人も記憶していないという<ref name="profile_バサラ"/>。7歳のころには[[ギター]]を担いでおり<ref name="クロニクル03-10"/>、自分の歌で山を動かそうと思い、毎日山に向かって歌っていた<ref name="ep49" group="*">『マクロス7』第49話「銀河に響く歌声」。</ref>。そのころに放浪中のレイと初めて出会い、14歳のころ<ref name="クロニクル03-10"/>、レイと再会しバンド活動の誘いを受ける<ref name="未放映1" group="*">『マクロス7』テレビ未放映話「オン ステージ」。</ref>。[[2038年]]に出航した第37次超長距離移民船団(通称[[新マクロス級超長距離移民船団#マクロス7船団|マクロス7船団]])の都市艦シティ7に付属する船団未登録エリア「アクショ」の廃墟と化したアパートにレイとともに住み、そこを拠点にライブ活動を行う。なお、アクショ自体が公的には存在しないエリアで、そこに住むバサラは市民登録をしていない<ref group="*">『マクロス7』第18話「おちていく小悪魔」冒頭ナレーション。</ref>。
 
2045年から2046年にかけての[[プロトデビルン#バロータ戦役|バロータ戦役]]においては戦場に乗り込み、自分への挑戦のために歌い続ける。当初は何の効果もない状況が続くが、やがてその歌が敵に影響を与えることが判明し、統合軍の民間協力隊[[#サウンドフォース|サウンドフォース]]の一員として本人の想いとは裏腹に、歌エネルギーによってプロトデビルンを撃退し続けることになる。そのさなか、自身と接触し眠りについたプロトデビルンの1体、[[マクロス7の登場人物一覧#プロトデビルン|シビル]]と邂逅し、歌で目覚めさせようとするも果たせず、自分の歌う意味を探して放浪の旅に出る。長い旅の果てに再び巡りあったシビルを歌で目覚めさせ、彼女とともに宇宙を飛び回り「銀河」を巡る体験を経て、自らの歌への想いとあり方を悟る。以降迷いは消え、その歌をプロトデビルンの心に伝えることに成功し、戦役を終結へと導く。
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===== 性格 =====
歌に情熱を燃やし、自らの挑戦を決して諦めようとしない不屈の精神を持つと同時に、言動は常に自由奔放で、規則や命令に縛られること、他人の意思に従って歌うことを嫌い、自分の「歌いたいときに歌う」という主義の持ち主。ライブでは頻繁に遅刻し、時には事前の契約内容とまったく異なそれを悪びれ歌を歌う場合様子も見せないこともあれば<ref group="*">『マクロス7』第72話「サマースピリチクシデントレベル」。</ref>一方で、音楽に関して励ましのつもりで厳しい態度をとることもある<ref name="ep9" group="*"/>。こうした態度はバサラをよく知らない者には理解されず、[[2045年]]に加入する[[ミレーヌ・ジーナス]]以加入前に加入所属していたバンドのメンバーは、バサラが原因で辞めている<ref name="ep9" group="*"/>。ミレーヌとも口論が絶えないが、それまでのメンバーと違い歌となると非常に息が合い<ref group="*">『マクロス7』第18話「おちていく小悪魔」。</ref>、ボーカリストとして互いを認め合っている<ref name="ep9" group="*"/><ref name="ep25" group="*">『マクロス7』第25話「深夜のデュエット」。</ref>。
 
暴力による解決を嫌っており、いかなる危機的状況にあっても決して暴力を行使しようとせず、自分の歌を聞かせようとする。自身の乗るバルキリーに護身用のミサイルを搭載することすら拒もうとするほど武器・兵器に否定的で、攻撃を命令したり歌を軍事目的で利用しようとする軍に対してはしばしば反発する。しかしながら『マクロス7』序盤においては、人命を救うためにやむをえずファイアーバルキリーに搭載された護身用のミサイルを撃つ場面があり<ref group="*">『マクロス7』第5話「スピリットギャル」、第6話「ファーストコンタクト」。</ref>、そのたびにあとで思い悩む姿が描かれる。
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可変戦闘機(バルキリー)の操縦においては、伝説の天才[[マクシミリアン・ジーナス]](マックス)が昔の自分には及ばないとしながらもその腕を高く評価し<ref name="ep10" group="*">『マクロス7』第10話「ディープバラード」。</ref>、マクロス7船団のトップエースである[[マクロス7の登場人物一覧#ガムリン・木崎|ガムリン・木崎]]も認めるほどの技量を有しており、ただでさえ操縦の難しさで知られるVF-19を、ギター型に改造されたコントロールシステムを用いて平然と操縦し、QM69(高速連続反転)などの高等技術を演奏しながら使用するなど<ref group="*">『マクロス7』第30話「三角関係の公式」。</ref>、民間人にもかかわらず天才的な操縦技術を持ち合わせている。戦闘中は主にバトロイド(人型ロボット)形態を使用し、ファイター(戦闘機)形態は戦場への移動時などに用いる。中間形態の[[ガウォーク]]は当初まったく使用せず、『マクロス7』第14話の市街戦において、[[ミリア・ファリーナ|ミリア・ファリーナ・ジーナス]]にガウォークになるように指摘されて初めて同形態への変形を行う。変形直後は操縦に失敗し、その場でミリアの簡単な指導を受けて扱えるようになる。『マクロス ダイナマイト7』では、普通のバルキリーのコクピット内で、歌いながらアコースティックギターを弾きつつ操縦桿やスロットルをギター越しで操作するという離れ業を行う。
 
また、ライブ会場では[[パラシュート]]を用いたパフォーマンスを行う<ref group="*">『マクロス7』第1話「スピーカーポッド」ほか。</ref>ほか、素手での格闘では一人で多数を相手に圧倒し<ref name="ep3" group="*">『マクロス7』第3話「ファイアースクランブル」。</ref>、バイクで暴走族チームを翻弄する<ref group="*">『マクロス7』第5話「スピリットギャル」。</ref>、[[ハンググライダー]]を乗りこなす<ref name="ep49" group="*"/>など、歌のみにとどまらず多彩な面で人並外れた実力を発揮するが、これらの技能をどのような経緯で身に付けたのかについては劇中および関連資料でも一切語られていない。
 
===== 決め台詞 =====
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『マクロス7』原作者の[[河森正治]]は、歌と戦闘を組み合わせるという斬新な演出で人気を博した前作『[[超時空要塞マクロス]]』の終了後、同じように歌を用いた作品が多数制作されている状況に疑問を呈し、これまでとは明確に違うものを作るべく「空前絶後」の「空前」だけではなく「絶後」を狙い、熱気バサラというキャラクターを生み出した<ref name="FB7河森アミノ対談">河合宏之 「対談 河森正治×アミノテツロ」『マクロスFB7 銀河流魂 オレノウタヲキケ!』パンフレット。</ref>。
 
バサラは物語の主人公でありながら、上述のようにその出自や過去、背景はほとんど描かれていない。監督の[[アミノテツロー]]は自分自身の感覚として、バサラは自身の過去などを気にせず「現在と未来」しかない存在で、その中での生き方を描くことが主眼であり、背景描写はあまり意味がないと思うと語っている<ref>「スタッフ・インタビュー2 監督 アミノテツロー」『THIS IS ANIMATION Special マクロス7』55頁。</ref>。後年アミノとの対談でちに河森は、当初バサラの経歴やバルキリーに乗っている理由について述べたプロフィールを作成したが、アミノによる「主人公に過去はいらない」という一言でカットになったことを明かしている<ref name="FB7河森アミノ対談"/>。以来、河森はキャラクターの履歴を作り「わかったつもりになる」のではなく、少しずつキャラクターの素性や行動理由を探りながら作ることに面白味を感じると述べている<ref name="FB7河森アミノ対談"/>。
 
キャラクター名は日本の[[南北朝時代 (日本)|南北朝時代]]に体制に媚びずに自由に生きていた「[[ばさら|バサラ者]]」から取られており、シリーズ構成の[[富田祐弘]]が命名した。富田は誰もが持っている潜在的なパワーを炎のように燃やして発散する主人公を描きたい、と語っていた<ref name="AM1995-02-23"/>。
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|accessdate = 2016-10-16 }}</ref><ref>Q&A:チエ・カジウラ 『マクロスFB7 銀河流魂 オレノウタヲキケ!』パンフレット ビックウエスト、2012年。</ref>。
 
1995年5月21日、ファーストライブ『LET'S FIRE!!』([[日本青年館]])を行う<ref>『FIRE BOMBER 公式プログラム in マクロス7』91頁。</ref>。その際は林延年(現・後の[[神奈延年]])と桜井智(現・後の[[櫻井智]])の二人がメインボーカルを務め、福山、カジウラはアンコールで登場、4人で歌唱するという形であった。このライブで初めて福山とカジウラが「歌バサラ」「歌ミレーヌ」としてその存在を公表される<ref> 『アニメージュ』1995年7月号、10頁。</ref>。同年9月5日『LET'S FIRE!! AGAIN!!』([[中野サンプラザ]])でも4人のFire Bomberとしてライブを行う<ref>『FIRE BOMBER 公式プログラム in マクロス7』95頁。</ref>。
 
1996年3月12日にはFire Bomberのファーストアルバム『LET'S FIRE!!』で第10回[[日本ゴールドディスク大賞]]アニメ部門アルバム・オブ・ザ・イヤーを受賞<ref>{{Wayback |url=http://www.golddisc.jp/award/010/index.html |title=第10回日本ゴールドディスク大賞・授賞作品 / アーティスト |date=20150919015657 }}</ref>。
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; DIAMOND CALLING
: 作曲 - 川野美紀 / 編曲 - 田中裕千
: 「Mellow Heart Beat」第3話にて使用。映像特典「マクロス7ぷらす Let's Bomber!」、『マクロス7 CDシネマ53 GALAXY SONG BATTLE 1』収録のCDシネマ特別付録「熱血!!歌番長バサラ1」でも使用されている。
; 夢の道〜Disillusion
: 作詞 - 福山恭子 / 作曲・編曲 - 福山芳樹
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; fall
: 作曲 - M.Project / 編曲 - 山田貢司
: 『マクロス7』第36話にてアカペラ(歌唱は桜井智<ref>「エピソードシート マクロス7 第36話「男たちの熱歌」」『週刊 [[マクロス・クロニクル]] 新訂版 No.55』2014年、21頁。</ref>)、第41話でイントロ部分のみ使用。ラジオドラマ版でも使用されている。
<!--「…だけど ベイビー!!」については後述-->
 
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; LIVE FIRE!! (Fire Bomber)
: 1995年[[8月23日]]発売
: 1995年5月21日に日本青年館で行われたライブ『LetLET'sS FireFIRE!!』の模様を収録した[[アルバム#アルバムの種類|ミニアルバム]]。歌唱はバサラとミレーヌの声の演技を担当した林延年(後の[[神奈延年]])と桜井智(後の[[櫻井智]])。アンコールの「LIGHT THE LIGHT」で本編歌唱担当の福山、カジウラが登場する。
; SECOND FIRE!! (FIRE BOMBER)
: 1995年[[10月21日]]発売