「コホート研究」の版間の差分

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'''コホート研究'''('''こほーとけんきゅう'''、cohort study)とは[[分析疫学]]における手法の1つであり、特定の要因に曝露した集団と曝露していない集団を一定期間追跡し、研究対象となる疾病の発生率を比較することで、要因と疾病発生の関連を調べる[[観察的研究]]である。'''要因対照研究'''(factor-control study)とも呼ばれる。
 
ある基盤(地域、職業など)を元に行なう研究では実験的な介入は行なわない。主に一回の調査を行なう「横断研究」と、二回以上にわたり調査を行なう「縦断研究」があり、後者の中で特に最初の調査の対象者集団をコホートと呼ぶ。コホート研究はこの集団を'''前向きに追跡'''しているので、曝露から疾病発生までの過程を時間を追って観察することができる。したがって、疾病の自然史を調べることができる、観察の時間的な順序や論理の流れが実験に近い、複数の疾病についての調査が可能である(特定の曝露の広範な健康影響を調べることができる)、という利点がある一方で、対象としている疾病の発生が稀である場合には、大規模なコホートを長期間追跡する必要があり、時間とコストがかかるという欠点がある(→''下記の「。{{main|#利点と欠点」の項目を参照のこと'')。}}
 
薬剤疫学・産業疫学などで、過去の曝露状況が記録として残っている場合には(診療記録、職業コホートなど)、過去にさかのぼって、コホート研究の情報を得ることができる。時間的な順序は逆転するが、この情報を使って、通常のコホート研究と同じように曝露状況と疾病の発生の関連を調べる研究方法を'''後ろ向きコホート研究'''(historical cohort study)という。