「キルギスの政治」の版間の差分

2010年以前に定められていた旧憲法は全部で9章から成り立っていた。大統領職について、「外交・内政の政策を決定し、キルギス国家を代表する」地位とされる。また首相、最高裁長官、最高検検事長の任命権や外交決定権、法案提出権など広範な権限が与えられていた。
 
こうした強大な権限を大統領に与えていたことが、アカエフ、バキエフ両政権が独裁化した原因であるとして、2010年にバキエフ政権を打倒した暫定政府は憲法改正を実施。大統領を象徴的地位とし、政体を[[大統領制]]から[[議院内閣制]]に移行させた。憲法の草案は2010年6月27日の国民投票の結果、9割以上の賛成で承認され発効した<ref name=sankei20100702 />。この新憲法は短期間で起草されたものであるものの、その下でキルギス史上初めて平和的な政権移行が実現している
 
新憲法では、旧憲法のうち、大統領権限に関する5章を大幅改正し、形式的な首相の任命権やキルギス軍最高司令官としての地位は残すものの、閣僚の任命権は議会に移し、国事行為も「首相との協議」を義務付けた。また、政府は大統領ではなく、議会に責任を負うと明記した<ref name="読売新聞 2010年4月19日">[[読売新聞]]国際面 2010年4月19日付記事</ref>。
 
しかし2016年10月、議会が憲法改正の是非を問う国民投票の実施法案を審議している最中、原本紛失が明らかとなり、それを巡って騒ぎが起きている。原本紛失に対して[[アルマズベク・アタンバエフ|アルマズベク・アタムバエフ]]大統領を始め、官邸や司法省、公文書館は「原本を一度も保管したことがない」と主張。更に大統領顧問である[[ファリド・ニヤゾフ]]は「発布当時に国営新聞に全文が掲載されており、直筆の署名入りの原本がなくとも問題はない」と述べている。この姿勢に対し、キルギスの国営通信社24は「『法的手続きを軽視し、有権者の意思を尊重しない』政府の体質が露呈した」と批判している。加えて、アタムバエフ大統領の指示で立案された改憲案は、政変以前の大統領並みの強大な権限を首相に与えるものとなっており、2010年からの新憲法とは逆行する内容であった為、4党連立の政権内にも対立が起き、同年10月26日、内閣は遂に総辞職する事となった<ref>[http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/10/post-6138.php 憲法の原本がない?キルギス前代未聞の大失態 - 2016年10月27日 ]</ref>。
 
== 立法府 ==
1,120

回編集