「標準語」の版間の差分

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=== イタリア語 ===
イタリア半島には近代になるまで統一国家が成立しなかったため、様々な方言・地方言語が存在する。[[ルネサンス]]期、[[フィレンツェ]]がイタリア半島の文芸活動の中心地だったため、フィレンツェで主に知識階層が用いていた[[トスカーナ]]語が慣例的に標準語に準じる地位となった。そのため、統一国家成立後[[ローマ]]が首都に定められたが、ローマの方言は標準語にはならなかった。長らく他国でいう標準語と呼ばれるものは存在しなかったが、[[イタリア放送協会]](RAI)によって標準語が定義され、普及した。
 
=== スペイン語 ===
 
スペイン語は[[スペイン]]本国のみならず中南米諸国や米国などでも幅広く使われており、標準語の定義は簡単ではない。特定の国内であればその国の首都(スペインであれば]]マドリード]]、[[メキシコ]]であれば[[メキシコシティ]]、[[コロンビア]]であれば[[ボゴタ]]、[[アルゼンチン]]であれば[[ブエノスアイレス]])の方言が標準語とみなされる傾向にあるが、スペイン語圏全体において受け入れられている標準語は特に制定されていない。また、米国で制作され中南米諸国向けに放送されるテレビ番組あるいは映画の吹き替えなどでは、特定の国だけで使われる単語を避け中立的な表現を用いる傾向が強い。とはいえ、方言間での差は比較的小さく、通常は意思疎通を妨げるほどではない。
 
=== ポルトガル語 ===
 
ポルトガル語の場合には、[[ポルトガル]]([[イベリアポルトガル語]])と[[ブラジル]]([[ブラジルポルトガル語]])の2つの変種が標準語となっており、この両者の間では特に発音面で、そして語彙面でも相当の違いがある。欧州内ではポルトガルがEU加盟国であることもあり、イベリアポルトガル語が標準語とされる傾向が強く、1970年代までポルトガルの植民地であったアフリカ諸国でもイベリアポルトガル語が標準語の扱いを受けているが、特に南米諸国や日本においては、ブラジルの圧倒的な存在感からブラジルポルトガル語が標準語とされている。ただ、ポルトガル語圏ではブラジル以外であってもマスメディアや音楽などを通じてブラジルポルトガル語に親しむ機会が多い一方、特にブラジルではイベリアポルトガル語に接する機会が少ないことから、イベリアポルトガル語の聞き取りに支障を来す人も少なくない。
 
=== ノルウェー語 ===