「ちゃんぽん」の版間の差分

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'''ちゃんぽん'''は、
#「さまざまな物を混ぜること、または混ぜたもの」を意味する[[日本語]]の表現。
#各地に存在する[[郷土料理]]の名称。[[長崎市|長崎]]の麺料理が有名。
 
この項では、主に後者について記述する。
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語源事典では「[[#形容としての「ちゃんぽん」|異なるものを混ぜること]]」の語源として、[[鉦]]の音(ちゃん)と[[鼓]]の音(ぽん)という擬音としてつなげた[[近世]](江戸時代)の造語<ref name="shumi">用例:([[洒落本]])鼻山人『[http://www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/html/he13/he13_00985/index.html 花街鑑]』(1822年)- 「芸者の滑稽、チリツルテン、'''ちゃんぽん'''の大さわぎ」。</ref>であるとしている<ref>米川明彦編『日本俗語大辞典(第3版)』東京堂出版 2006年、371頁。ISBN 978-4490106381。</ref><ref>山口佳紀編 『暮らしのことば 語源辞典』講談社、1998年。ISBN 978-4061250376。</ref><ref>前田富祺監修『日本語源大辞典』小学館、2005年。ISBN 978-4095011813。</ref><ref>杉本つとむ『語源海』東京書籍、2005年。ISBN 978-4487797431。</ref><ref>西垣幸夫『日本語の語源辞典』文芸社、2005年。ISBN 978-4835589206。</ref>。これらの語源事典では、「混ぜること」より発生が遅い料理名の「ちゃんぽん」について、中国語説を取り上げながらも、「混ぜること」の意味から影響された名前としている。
 
長崎ちゃんぽんの語源については諸説<ref name="shikairo">[http://www.shikairou.com/index.htm 四海樓] - [http://www.shikairou.com/2.htm ちゃんぽんの由来]</ref><ref>[http://www.mirokuya.co.jp/chanpon/history_chanpon_p.html 長崎ちゃんぽんの歴史と由来]</ref>ある。[[福建語]]の挨拶「吃飯」もしくは「吃飯了」(直訳するなら「飯は食ったか?」)から来ているとの説<ref name="shikairo" /><ref>廈門の[[ビン南語|閩南語]]では「チャップン」という発音であるが、創業者陳平順の母語であるはずの[[福州語]]では「シエップオン」という発音(馮愛珍,『福州方言詞典』p408,1998年,江蘇教育出版社)で、音が合わず、疑わしい。</ref>、同じく福建語の「混ぜる」を意味する語「{{lang|zh|掺}}混」から来ているとする説が存在する<ref>「掺混」を福州語で読むと「サンホウン」、廈門の閩南語で読むと「チャムフン」で、音が合わない。普通の言い方で混ぜることは、福州語では「攙」(ツァン)または「拌」(プアン)といい、こじつけるならばむしろ「攙拌」の方が音が近い。閩南語では「掺」チャムの他にラムともいう。北京語で読むとchānhùn チャンフンであるが、北京音が出てくる必然性がない。</ref>。[[マレー語]]および[[インドネシア語]]の「campur(チャンプル<ref>語末は母音が存在しない強い巻舌音であり、場合によっては「チャンプン」もしくは「チャンポン」と受け取られる可能性がある。</ref>)」、[[沖縄方言料理]]の「[[チャンプルー]]<ref>「ちゃんぽん」を沖縄方言の母音変化に従って発音すると「チャンプン」となる。</ref>」、「ちゃんぽん」はと同じく「混ぜる、ごちゃ混ぜにする」という意味あり、同一語源の可能性がある。後述の[[ちゃんぽん#沖縄のちゃんぽん|沖縄のちゃんぽん]]はおかず載せごはんであるが、その形態は[[インドネシア]]の[[ナシチャンプル]](nasi campur ナシはご飯の意味)と一致する。
 
ただ、いずれも根拠が乏しく単なる連想による[[民間語源]]の可能性が強い。
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== 沖縄のちゃんぽん ==
[[ファイル:Okinawa Champon.jpg|thumb|180px|那覇空港食堂のちゃんぽん]]
[[沖縄県]]における「ちゃんぽん」とは、平皿に盛った[[米飯]]の上に[[野菜炒め]]の[[鶏卵|卵とじ]]を載せた料理を指す。[[大衆食堂]]にみられるメニューで、箸ではなくスプーンを使って食べる。具材や味付けは店によって異なるが、野菜はキャベツ、にんじん、もやし、たまねぎなど、肉類は豚肉の薄切り、缶詰の[[ランチョンミート]]、[[コンビーフ#コンビーフハッシュ|コンビーフハッシュ]]などがよく使われる。おかず載せご飯という点で[[インドネシア]]の[[ナシチャンプル]](nasi campur ナシはご飯の意味)と類似性があり、豆腐入りの野菜炒めを意味する[[チャンプルー]]の語源も含めて関連性を主張する説もある。
 
== 大韓民国のちゃんぽん ==