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{{出典の明記|date=2011年7月}}
 
[[File:20140516阿蘇山広域.jpg|thumb|right|300px|阿蘇山カルデラ空撮(2014年5月)<br/>中央火口丘の南北に広がる市街地、耕地、牧草地はカルデラ内に存在する]]
[[File:20150604箱根山woe.jpg|thumb|right|300px|箱根カルデラ空撮(2015年6月)<br/>画像中央大涌谷の噴気活動が活発化している]]
[[File:Aniakchak-caldera alaska.jpg|thumb|right|250px|[[アメリカ合衆国]][[アラスカ州]]にある{{仮リンク|アニアクチャク山|en|Mount Aniakchak}}カルデラ。直径は約10km。]]
[[File:Edge of Aso caldera.jpg|right|thumb|right|220px|[[日本]]の[[阿蘇カルデラ]](カルデラ壁の一部)。南北25km、東西18km]]
[[File:Pinatubo92pinatubo caldera crater lake.jpg|thumb|right|220px|[[フィリピン]]の[[ピナトゥボ山]]。]]
'''カルデラ'''({{Lang-es-short|caldera}}<ref>{{IPA-es|kalˈdeɾa}} カル'''デ'''ーラ</ref><ref><small>[[アメリカ英語]]発音:</small>{{IPA-en|kælˈderə|}} キャル'''デ'''(ー)ラ、{{IPA-en|kɔːlˈdɪərə|}}、{{IPA-en|kɔːlˈderə|}}、{{IPA-en|kɔːlˈdɪrə|}}</ref><ref><small>[[イギリス英語]]発音:</small>{{IPA-en|kɒlˈdeərə|}} コル'''デ'''ーァラ</ref>)とは、[[火山]]の活動によってできた大きな凹地のことである。「[[釜]]<ref>スペイン語でのcalderaの意味を、[[大辞林]]と[[大辞泉]]は「釜」、[[広辞苑]]は「大釜」と解説している。</ref>」「[[鍋]]<ref>[[白水社]]「スペイン語ミニ辞典」ではcalderaは「大鍋」の意味を含む。</ref>」という意味の[[スペイン語]]に由来し、カルデラが初めて研究された[[カナリア諸島]]での現地名による。本来は単に地形的な凹みを指す言葉で明瞭な定義はなく、比較的大きな火山[[火口]]や火山地域の盆地状の地形一般を指す場合がある。過去にカルデラが形成されたものの、現在は侵食や埋没によって地表に明瞭凹地として地形をとどめていない場合もカルデラと呼ぶ。
 
== カルデラの成因 ==
=== 陥没カルデラ ===
[[File:MountCrater Mazamalake eruption timelineoregon.PNGjpg|thumb|right|220px|「陥没カルデラの生成モデル」。[[クレーターレイク国立公園|クレーターレイクカルデラ]]の場合。]]
[[File:CraterMount LakeMazama fromeruption rim-USGStimeline.jpgPNG|thumb|right|220px|[[アメリ陥没合衆国]][[オレゴン州]]ルデラ生成モデル<br /><small>[[クレーターレイク国立公園|クレーターレイク]](カルデラ湖)。直径は8 - 9.6km。]]の場合</small>]]
大規模な[[噴火]]で、[[火山灰]]、[[火砕流]]、[[軽石]]、[[溶岩]]などの、いわゆる「火山噴出物」が大量に噴出したり、[[マグマ]]が地下を移動して空洞化した地下の[[マグマだまり]]に、落ち込む形で地表が陥没した(続いて崖崩れによりさらに拡大した)もの。カルデラの多くがこのタイプである。
 
 
==== 陥没カルデラのでき方と内部構造 ====
[[File:Mount Mazama eruption timeline.PNG|thumb|right|220px|「陥没カルデラの生成モデル」。[[クレーターレイク国立公園|クレーターレイクカルデラ]]の場合。]]
陥没カルデラのでき方、内部構造は大きく2種類あると考えられている。一つはあまり内部が破砕せずにピストン状に落ち込むピストンシリンダー型で、もう一つは破砕が進みじょうご型の凹地を形成する濁川型である。さらにそれぞれがいくつかに分類されている。このうちバイアス型カルデラと濁川型カルデラはボーリングなどによって内部構造が比較的よくわかっているが、その他の個々のカルデラについてはまだよくわかっていないことが多い。玄武岩質火山によく見られるキラウエア型カルデラは形成過程が何回か観察されている。
 
===== ピストンシリンダー型カルデラ =====
; バイアス型
:[[クレーターレイク]]型、[[クラカタウ]]型とも呼ばれる。[[流紋岩]]質の粘度の高い[[マグマ]]による爆発的噴火によって形成される。地下の巨大なマグマ溜まりから地表に向かって環状の割目ができ、そこからマグマが大量に噴出し巨大噴火となる。噴火と並行して、空洞になったマグマ溜まりに地面が陥没し大規模な円筒形の凹地ができる。[[アメリカ合衆国|アメリカ]]の{{仮リンク|バイアスカルデラ|en|Valles Caldera}}が代表例で、その他に[[イエローストーン国立公園|イエローストーンカルデラ]]、[[トバ湖|トバカルデラ]]、[[タウポ湖|タウポカルデラ]]が有名。[[日本]]では、[[阿蘇カルデラ]]、[[支笏湖|支笏カルデラ]]が代表例。また、[[荒船山|本宿カルデラ]]や、[[大崩山|大崩山カルデラ]]といったカルデラ地形が残っていない元・バイアス型カルデラを「'''コールドロン'''」という。
; キラウエア型
[[File:Halemaʻumaʻu crater2.jpg|thumb|キラウエア]]
: 主に[[玄武岩]]質の流動性の高い[[マグマ]]が、真上に噴火はせずマグマ溜まりから側方に移動して、空洞となったマグマ溜まりに地面が陥没し円筒形の凹地ができる。マグマ水蒸気噴火が発生する場合などを除いて、穏やかな噴火によって形成されることが多い。[[ハワイ]]の[[キラウエア火山|キラウエアカルデラ]]を代表とする。日本では[[伊豆大島]]や[[三宅島]]の山頂カルデラがこのタイプと考えられている。
 
 
=== 馬蹄形カルデラ ===
[[File:MSH06 aerial crater from north high angle 09-12-06.jpg|thumb|馬蹄形カルデラの例<br />均整のとれた円錐形だった[[セント・ヘレンズ山]]は1980年に大崩壊し、馬蹄形カルデラができた]]
[[File:20091206妙高山黒姫山Tagged.jpg|thumb|right|220px|馬蹄形爆発カルデラの中央火口丘([[妙高山]])と[[外輪山]](三田原山)の空撮[http://map.yahoo.co.jp/pl?type=scroll&lat=36.88960514&lon=138.13075981&sc=8&mode=aero&pointer=off (航空写真リンク)]。]]
陥没カルデラよりも小規模な噴火や[[水蒸気爆発]]、或いは[[地震]]が引き金となって[[火口]]付近の山頂部が崩壊し、O形またはU型の凹地ができたもの。日本では[[磐梯山]]や[[鳥海山]]、[[北海道駒ケ岳]]の[[山体崩壊]]によるカルデラが代表例である。[[1980年]]に崩壊の様子が、[[アメリカ合衆国|アメリカ]]の[[セント・ヘレンズ山#1980年の噴火|セント・ヘレンズ山噴火]]で連続写真に撮影され、詳細が明らかになった。
 
=== 侵食カルデラ ===
元は普通の火山体であったが、侵食により火口が大きく広がったもの。[[伊豆半島]]の[[湯河原火山|湯河原カルデラ]]は古い火山が侵食されてできた侵食カルデラの代表例である。侵食カルデラは火山活動と直接の関係はなく、[[気候]]や火山体を構成する[[岩石]]の脆さなど様々な条件が揃わないと形成されないため、数は少ない。
 
== カルデラに関連する地形 ==
[[ファイル:Lake Tōya 3D 2012.jpg|thumb|[[洞爺湖|洞爺カルデラ]]の地形図<br />カルデラ湖、外輪山、中央火口丘が明瞭である]]
[[File:20090312沼沢湖.jpg|thumb|right|220px|カルデラ湖の[[沼沢湖]]。]]
[[File:Crater Lake from rim-USGS.jpg|thumb|right|220px|[[アメリカ合衆国]][[オレゴン州]]の[[クレーターレイク国立公園|クレーターレイク]](カルデラ湖)。直径は8 - 9.6km。]]
[[File:HarunaKo.jpg|thumb|right|220px|小型カルデラ湖の[[榛名湖]]と中央火口丘の[[榛名富士]]。]]
[[File:Onekotan-Kurile-Islands.jpg|thumb|right|220px|[[千島列島]][[温禰古丹島]](おんねこたんとう)にある幽仙湖と黒石山。]]
 
=== カルデラ盆地 ===
カルデラは地形的な凹地であるから、当然、[[盆地]]であるが、他の成因の盆地と区別する場合などは特に「カルデラ盆地」と呼ぶ場合もある。また、底面を'''カルデラ床'''と呼ぶ
 
=== カルデラ湖 ===
'''カルデラ湖''' ([[:en:caldera lake|caldera lake]]) は、カルデラ体または一に[[雨水]]ないし大半貯まり[[]]になったで占められるものをカルデラ湖<ref name="国土">出典: [[十和田湖http://www.gsi.go.jp/kikaku/tenkei_kazan.html#%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%87%E3%83%A9%E6%B9%96%E3%83%BB%E7%81%AB%E5%8F%A3%E5%8E%9F%E6%B9%96 日本の典型地形]]や[[沼沢沼]]など - 国土地理院、2016年10月閲覧</ref>。カルデラ内の局所的な部分に水をたたえたは多数あるを'''火口原湖'''という<ref name="国土"/>陸上のほとんどのカルデラ(海中を除く)は一度は湖になっており、現在、カルデラ湖でないものは流出する[[河川]]ができて排水されたものである。
 
=== 外輪山 ===
'''外輪山''' ([[:en:somma|somma]]) は、カルデラの縁にあたる[[尾根]]の部分。'''カルデラ縁'''とも呼ぶ。また、外輪山内側の斜面を'''カルデラ壁'''と呼ぶ。[[成層火山]]の山頂付近が陥没または崩壊してできたカルデラの場合、外輪山は元の成層火山の噴出物からなる(例:[[榛名山|榛名カルデラ]])。もともと火山のなかった場所に陥没カルデラができた場合、外輪山は古い[[地層]]からなる(例:[[屈斜路湖|屈斜路カルデラ]])か、または、カルデラができた時の噴出物からなる(例:[[阿蘇カルデラ]])。
 
=== 中央火口丘 ===
==== 日本 ====
{{See also|カルデラの一覧 (日本)}}
* 九州中南部のカルデラ群([[日本]]) -[[阿蘇カルデラ]]、 [[姶良カルデラ]]、[[鬼界カルデラ]]、[[阿多カルデラ]]、[[加久藤カルデラ]]、[[千々石カルデラ]] - 過去数十万年にわたって巨大噴火が繰り返され、幾つものカルデラが形成されている。最大の噴火は[[阿蘇カルデラ]]の4回目の噴火(約9万年前)、最新の噴火は[[鬼界カルデラ]](約7300年前、[[縄文時代]]早期末)。
* [[立山カルデラ]](日本) - [[立山火山]]の侵食によって出来たカルデラ。土砂の流出を防ぐための工事が続けられている。
* [[箱根山|箱根カルデラ]](日本) - 複数の小規模なカルデラが侵食によって繋がったカルデラ。
* [[屈斜路カルデラ]](日本) - 日本最大のカルデラ。約半分は[[屈斜路湖]]となっているが、南東縁の[[成層火山]]頂上に[[摩周湖|摩周カルデラ]]、さらにその縁にカムイヌプリと、三重の火山を見ることができる。また、屈斜路湖と[[摩周湖]]の間にも[[アトサヌプリ]]などがある。
 
=== アメリカ ===
* [[イエローストーン国立公園|イエローストーンカルデラ]]([[アメリカ合衆国]]) - 220万年前、130万年前、64万年前に超巨大噴火。地下にある巨大マグマだまりが現在も活動中。
* {{仮リンク|ロングバレーカルデラ|en|Long Valley Caldera}}(アメリカ合衆国) - 約76万年前に巨大噴火を起こした。
* [[クレーターレイク国立公園|クレーターレイクカルデラ]] - 紀元前4860(5,700?)年頃巨大噴火、噴出した火山灰は150km<sup>3</sup>と言われる{{要出典|title=英語版の引用だが数字が大きすぎると思う。|date=2010年8月}}。
* {{仮リンク|ポアス山|en|Poás Volcano|label=ポアスカルデラ}}([[コスタリカ]])