「ユニオン・パシフィック鉄道4000形蒸気機関車」の版間の差分

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{{機関車概要情報
| 車両名 = ユニオン・パシフィック鉄道4000形<br/>「ビッグ・ボーイ」
| 背景色 =
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| 製造年 = 1941年 - 1944年
| 製造数 = 25両
| 運用期間 =
| 運用開始 =
| 運用終了引退 = 1959年7月21日
| 消滅年廃車 =
| 愛称 =
| 運用範囲 =
| 軸配置 = (2'D)D2' ([[4-8-8-4]])
| 軌間 = 1,435 mm ([[標準軌]])
| 最大寸法 =
| 長さ = 40.47 m
| 幅 =
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| 全伝熱面積 =
| 過熱伝熱面積 =
| 全蒸発伝熱面積 =
| 火室伝熱面積 =
| 煙管伝熱面積 =
| 燃料搭載量 = 石炭: 25.4 t
| 水搭載槽容量 = 95,000 l
| 制動方式装置 =
| 列車暖房 =
| 保安装置 =
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| 備考全幅 =
}}
'''4000形'''は、[[アメリカ合衆国]]の[[ユニオン・パシフィック鉄道]]が[[1941年]]から[[1944年]]にかけて製作した、世界最大・最強級の[[蒸気機関車]]である。[[アメリカン・ロコモティブ]](アルコ)社の手で25両(4000~4024)(4000 - 4024号機)が製造され、'''ビッグボーイ'''(Big Boy)の愛称で一般によく知られている。
 
== 概要 ==
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4-8-8-4という[[車軸配置]]を持つ機関車は、ビッグボーイだけである<ref>(4-8-8-4というのはホワイト式の表記である。AAR方式なら、2-D-D-2となる。</ref>。
 
この車軸配置は、2組の4軸動輪ユニットを合体し、それに2軸の先輪と2軸の従輪を付け加えたものである。先輪は、スピードを出したとき高速運転時の安定性を高める向上のためであり、従輪は大きくて重い火室を支える働きをする。この車軸配置を見るだけで、ビッグボーイが高速時にパワーを発揮することができる機関車と判断することが出来る。形態的には、[[20世紀]]初頭に開発された関節式4シリンダ機関車の一種である[[マレー式機関車|マレー式]]に似るが、マレー式が後部シリンダで使用した蒸気を前部シリンダで再び使用する複式機関車の一種であるのに対し、ビッグボーイは4個のシリンダに直接ボイラーから蒸気を供給する単式膨張型関節機関車([[シンプル・アーティキュレーテッド]])であり、異なるものである。
 
== 背景 ==
ユニオン・パシフィック鉄道は、[[ワサッチ山地]]を越える11.4[[パーミル]]の勾配で3300トンの貨物列車を牽くために、このビッグボーイを制作した。ビッグボーイが作られるの登場以前は、この勾配を越えるには、列車に[[補助機関車|補機]]を連結する必要があったため、補機連結・切り離し解放の手間と時間乗務員の手配を行わなくてはならなかった。それら影響のため必要性があり、列車の速度向上に限界があった。
 
そのため新型の機関車が計画されたが、勾配区間で補機を不要にするためだけではなく、勾配を越えたところで機関車を付け替える手間を省くために、長編成の列車を平坦線で時速60マイル(時速100キロメートル)で牽引することができる機関車である必要があった。
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== 運用 ==
製造された25両のビッグボーイは20両と5両の2つのグループに分けることができる。25両全部が石炭を燃料とする機関車で、低品のよくワイオミング産の石炭を燃やすために広い火格子を持っている。4005号機は重油やす機関車に一時的に改造されたが、火室が広すぎて重油バーナの炎が火室の一部にしか当たらず、ゆがみが発生したために石炭燃焼に戻された<ref>あらかじめ事前にチャレンジャーで実験を行い成功していたが、ビッグボーイでは火室が大きすぎるためうまくいかなかて不成功に終わった。</ref>。
 
ビッグボーイは新人の[[火夫|機関助士]]でも扱うことが可能な機関車だったため、[[第二次世界大戦]]中によく活躍した。熟練した機関助士達の多くが戦場へ行ったことによる欠員は、徴兵されたものの戦闘には向かない男達によって補充されたが、ビッグボーイは彼らでも運転できたためである
 
== 保存 ==
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25両のうちの8両が、現存している。
(ただし4017号機は、運転台内部の設備だけが保存されている)
 
* 4004: Holliday Park、[[ワイオミング州]][[シャイアン (ワイオミング州)|シャイアン]]
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* 4012: [[:en:Steamtown National Historic Site]] [[ペンシルベニア州]][[スクラントン (ペンシルベニア州)|スクラントン]] 
* 4014: [[:en:Los Angeles County Fairplex]]、[[カリフォルニア州]][[ポモナ (カリフォルニア州)|ポモナ]]
* 4017: [[アメリカ国立鉄道博物館]]、[[ウィスコンシン州]][[グリーンベイ (ウィスコンシン州)|グリーンベイ]](運転台内部の設備のみ)
* 4018: [[:en:Museum of the American Railroad]]、[[テキサス州]][[ダラス]]
* 4023: [[:en:Kenefick Park]]、[[ネブラスカ州]][[オマハ]]
 
4017号機以外は、屋根のない露天の状態で保存されている。しかし、暑く空気が乾いている影響で、4014号機は南カリフォルニアの4014号機は、保存されている高温かつ乾燥した気候の影響でビッグボーイの保存機の中でも一番いい最良の状態を保っている。これは、the Railway & Locomotive Historical Society 鉄道・機関車史学会の支部の人たちが手入れ維持管理し、見守っているためである。The Steamtown スチームタウン国定史跡にあるビッグボーイもよい良好な状態にある。かなりの額の基金とボランティアのおかげで、グリーンベイにある博物館の内部に、侵入者にあらされたりすることのない場所が作られ、4017号機はそこで、そのほかの鉄道関係の資料とともに保管されている。
 
2013年7月、ユニオン・パシフィックは4014号機を取得し、[[動態保存中の蒸気機関車|動態復帰]]のための整備を開始すると発表した。2019年5月に[[大陸横断鉄道]]の開通150年を迎えるにあたり、ユニオン・パシフィックはそれに間に合わせられるよう、3年から5年をかけて復元工事を行うとしている。