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'''言語ゲーム'''(Language-game)とは、後期[[ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン|ウィトゲンシュタイン]]の基本概念。彼は後期の主著『[[哲学探究]]』において[[言語活動]]を[[ゲーム]]として捉え、[[言葉]]の意味を[[外延]](対象)や[[内包]](共通性質)ではなく、特定のゲームにおける機能として理解すべきことを提唱した。
 
[[英語]]では「言語game」と表現しているが、勝敗を決める場があるわけではない。[[ドイツ語]]の「言語spiel」では「言語の機動的なふるまい」といった[[ニュアンス]]であり、こちらのほうが端的に理解される。たとえば、石材運びのゲームにおいて「角石」という言葉は「角石をもってこい」という意味であり、それ以外のゲームでは同じ「角石」という言葉がまったく別の意味(機能)を持ちうる。それは、[[トランプ]]の[[ジョーカー (トランプ)|ジョーカー]]の意味がそれを用いて遊ぶゲームによって異なるのと同様である。
 
また、この言語ゲームそのものもすべてに共通する[[内包]]を持たず、親戚関係のように緩い連鎖によって一体化しているにすぎない([[家族的類似]])。