「水木しげるの古代出雲」の版間の差分

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== 概要 ==
『[[古事記]]』や『[[出雲風土記]]』などの神話や史実を交え、[[オオクニヌシ]]の視点で[[出雲]]の盛衰を描いた作品。最近の発掘調査の成果なども取り上げ、水木しげるなりの考察が展開されている。特に「[[国譲り]]」に関しては、実際にはキレイ事じゃなかっただろうと語っており、オオクニヌシの無念を察している。加えて、出雲と大和の戦争や、古代の[[出雲大社]]造営の場面なども想像し描いている。
 
本作中でも語られているが、[[鳥取県]]で育った水木は幼少の頃から隣県の出雲に対して思い入れがあり、武良家(水木の本名)のルーツが[[隠岐の島]]にあると述べている<ref name="fusigi">『水木しげるの不思議旅行』(サンケイ出版、1978年)</ref><ref>『ねぼけ人生』(筑摩書房、1982年)</ref>。また、初めて[[島根県|島根]]を訪れた際には、前世にも訪れた事があるような思いを抱いたという<ref>『のんのんばあとオレ』(筑摩書房、1977年)</ref>。水木は30年ほど前から、出雲の無念を訴えかけられる夢を頻繁に見るようになり、その度に出雲の事を描かなければならないと考える。この話は当時のエッセイ等でも語られており<ref name="fusigi" />、ライフワークとされる<ref>『妖怪まんだら 水木しげるの世界』(世界文化社、2010年)</ref>出雲国滅亡記を「描かないと死ねない」と述べたこともある<ref>足立倫行『妖怪と歩く ドキュメント・水木しげる』(新潮文庫、2010年)</ref>。