「グラム染色」の版間の差分

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(細胞壁の脂質量という表現は間違いであるため)
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[[グラム陰性菌]]は、その外膜が[[莢膜]]や粘液層で覆われた構造となっているものが多く、例外はあるものの、一般的な傾向としては相対的に病原性が高い。このような構造は細菌細胞の抗原を隠しカモフラージュするように働く。人間の免疫系は異物を抗原により認識するから、抗原が隠されると、侵入してきたものを人体が探知するのが難しくなる。莢膜の存在はしばしば病原菌の毒性を高める。さらに、グラム陰性菌は外膜にリポ多糖類である[[内毒素]]を持っているが、これが炎症を悪化させ、ひどい場合には敗血症性ショックを引き起こすこともある。
 
[[グラム陽性菌]]は一般的には相対的にそれほど危険ではない。これは人体がペプチドグリカンを持たず、従ってグラム陽性菌のペプチドグリカン層にダメージを与える酵素を作る能力を持っているからである。また、グラム陽性菌は[[ペニシリン]]などの[[Β-ラクタム系抗生物質|β-ラクタム系抗生物質]]に対する感受性が高いことが多い。なお、こういった傾向に対する例外としては[[結核菌]]や[[ノカルジア菌]]などの[[放線菌]]・[[糸状菌]]などが知られている。
 
[[光学顕微鏡]]を使って細菌の形態を観察することは、細菌を同定するための第一歩である。しかし、[[スライドグラス]]に塗抹した細菌をそのまま観察しても細菌以外のものとの見分けが付きにくいため、通常は染色を施すことが多い。グラム染色は二種類の色素を使って染め分ける点では、一種類の色素によるもの(単染色)より複雑な染色法であるが、その操作自体は比較的容易であり、しかも細菌の大きさ、形状、配列に加えて、グラム染色性(=細胞壁構造の違い)の情報まで得られる。このため、細菌の鑑別の際にはまず最初に必ず行われる基本的な同定法である。
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