「スヴァンテ・アレニウス」の版間の差分

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: 二酸化炭素の量が[[等差数列]]的に増大すると、温度はほぼ[[等差数列#等差数列の和|算術級数]]的に増大する。
これを単純な式で表現したものは今でも使われている。
: ΔF<math>\Delta F = α\alpha \ ln(C/<math>C_0)</math>)
 
しかし、アレニウスによる CO<sub>2</sub> の赤外線吸収率は過大であり、1900年に[[クヌート・オングストローム]]が赤外線スペクトルの研究結果を発表し CO<sub>2</sub> の吸収帯が2箇所しかないことを示したことで、反論されることになった。1901年、アレニウスはこれに真っ向から反論する論文を発表。また、1903年の著書 ''Lehrbuch der kosmischen Physik'' でもこの件に簡単に触れている。また1906年には一般向けの本 ''Världarnas utveckling''(英語版は ''Worlds in the Making'' (1908))を出版し、人類が排出する CO<sub>2</sub> の量は再び氷河期が訪れるのを阻止するのに十分なほどだとし、急激に人口が増加しつつある現代においては、[[地球温暖化|温暖化]]した地球の方が食料供給に好都合だと記している。つまりアレニウスは世界で初めて、[[化石燃料]]の燃焼などによる二酸化炭素排出が地球温暖化を引き起こすと提唱したが、温暖化を好ましいものと捉えていた。しかし、1960年代ごろまでこの説は学界から信じがたい説として退けられ、[[氷河期|氷期]]と間氷期の周期的繰り返しは[[ミルティン・ミランコビッチ]]の唱えた地球の軌道変化によるものとされていた([[ミランコビッチ・サイクル]])。今では一般に、地球の軌道変化が氷期の訪れる時期を決定しているものの、同時に CO<sub>2</sub> が本質的[[ポジティブフィードバック]]として働いていると解釈されている。