「ゴースト/ニューヨークの幻」の版間の差分

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ゴーストになったサムはモリーのアパートで彼女と共にいた。サムは彼女からは見えず話しても声は届かない。カールはサムが死んでモリーに近付いていくようになり、モリーはそれを拒む。あくる日、気分転換のため2人が散歩に出かけたが、その後留守中のモリーのアパートに一人の男が侵入して来た。その男の顔を見てサムは驚愕する。それは自分を襲って殺したあの暴漢だったのだ。サムはその男に殴りかかるが当たらず空を切るばかり。そこにモリーが帰ってきてしまい、サムは危険を知らせようとするが効果がない。咄嗟にサムはモリーの飼い猫の【フロイド】をけしかけて何とか男を追い出した。
 
アパートから出た暴漢の男はそのまま地下鉄に乗り、追跡するサムもそれに乗るが、そこで突然見知らぬ男のゴーストが「ここは俺の縄張りだ!」と襲ってきた。その男ゴーストは、地下鉄を自分の場所として占領し、物体に触れて動かすことが出来る【サブウェイゴースト】([[ヴィンセント・スキャヴェリ]])だったのだ。その場を逃れて再び暴漢の男を追跡したサムは、その男の住んでいるアパートを突き止める。そこの表札に書かれていた暴漢の男の名前は【ウィリー・ロペス】([[リック・アビレス]])であった。アパートを出ると、近くに霊媒師の看板を見つけ、サムは中へ入った。何やらインチキ臭い霊媒師【オダ=メイ・ブラウン】([[ウーピー・ゴールドバーグ]])が客を相手にしていた。彼女がやっていることは明らかにインチキだったが、サムが茶々を入れているとオダ=メイは反応した。自分の声が彼女に聞こえていると知り驚くサム。彼女はその時初めて霊媒師として才能を開花させたのだ<ref>ちなみに、彼女の母と母には生来霊媒の能力があった。</ref>。
 
サムはオダ=メイを1晩中「[[ヘンリー8世 (イングランド王)|ヘンリー8世]]君」<ref>[[ハーマンズ・ハーミッツ]]により全米1位を獲得した曲。</ref>を聞かせ続けるという半ば脅迫めいたやり方ではあるが説得し、モリーに会わせた。サムしか知らないことをオダ=メイから言われたモリーは彼女を信じることになる。そしてサムは自分を殺した犯人の名前がウィリー・ロペスだとオダ=メイから彼女に言い聞かせた。
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そしてサムは、ゴーストでも物体を動かせるようになるべく、物体に触れていたあのサブウェイゴーストの元へ赴く。再び出会ったサムを追い出そうとするサブウェイゴーストだったが、彼の強い意志に根負けし、物体を動かす方法をサムに伝授させる。人間にこそ触れられないものの、物体なら動かせるようになった。
 
続いてカールの悪巧みを失敗させるため、サムは再びオダ=メイを訪ねる。本物の霊媒師となったことで自分の元に多くのゴーストが集まるも追い出しいる彼女だったが、直後にそこへ来たウィリーに襲われる。だが何とか命拾いしたオダ=メイをサムは銀行へ連れて行き、上手く口裏を合わせて彼女にカールが開設していた架空口座からあの不正の400万ドルを引き出させることに成功。直後、偶然居合わせたモリーにその様子を目撃されながらも何とかその場を後にした。大金を手にして喜ぶオダ=メイだったが、犯罪の汚い金だとサムに一喝され、嫌々ながらもその金の[[小切手]]を慈善団体へと寄付したのだった。
 
一方銀行では、カールが麻薬組織に再び渡送金つもりだった金が無くなり口座が閉じられていることを知って狼狽していた。このまま送金きなければ組織に殺されてしまうカールは慌て青くなりながらモリーのアパートへと駆け込んだ。そこで彼女から、オダ=メイが銀行で金を引き出していたという話を偶然にも聞いたカールは、突然金が無くなった理由それだと知り、すぐさま金を取り戻すべくウィリーと共にオダ=メイらが住むアパートへ向かった。サムの呼びかけで、間一髪2人から身を隠すオダ=メイとその姉妹。そしてカールとウィリーから見えないサムは物体を動かして[[ポルターガイスト現象|ポルターガイスト]]を起こし、ウィリーを恐怖の底へ突き落とした。ウィリーはパニックに陥りながら逃げ惑った末に車道へ飛び出してしまい、走ってきた乗用車とバスに挟まれ死亡。彼もサムと同じくゴーストとなり、その事実を告げる自らが手にかけたサムの姿を再び目にした。それも束の間、周りから闇の使者達が現れ、罪を犯したウィリーを捕えて闇の世界へと連れて行ったのであった。
 
オダ=メイはサムと共に再びモリーのアパートへ行くが、モリーはオダ=メイに詐欺師の前科があったのを知ったことで、彼女はペテン師だと思い込み再び信じようとしなくなっていた。オダ=メイがサムの死の真相を話してもモリーは耳を貸そうとはしない。しかし、以前のように彼女自身とサムだけしか知らないことをオダ=メイから話され、さらにサムがかつてモリーに与えていた「お守りの1セントコイン」を動かして示したことによりモリーはゴーストのサムの存在とオダ=メイの霊能力を心から信じた。全ての真相を知ったモリーは警察に通報し待機していたが、サムから「もう1度モリーに触れたい」という願いを聞いたオダ=メイは彼に自分の肉体を貸す。再び触れ合い、再会の一時を過ごすモリーとサム。
 
しかし、警察が到着するよりも早くカールがモリーのアパートに来てしまう。屋根裏へと逃げるモリーとオダ=メイをカールは追い掛け、拳銃を突きつけながら金を返すよう詰め寄るが、再び姿の見えないゴーストのサムに反撃され逆に逃げ惑う。そしてカールは天井から吊るされていた工事用のワイヤーを投げつけて部屋の窓から逃げようとするが、揺れて戻ってきたワイヤーが頭上の窓ガラスを叩き割り、残っていた窓枠のガラスが落下して彼の胸に突き刺さった。そのまま絶命しゴーストとなったカールもウィリーと同様、束の間ではあるがサムと再会し、罪に手を染めていたため闇の使者達にさらわれていった。
 
サムの心残りだったモリーへの危険が無くなったことで、サムの元に天国からの迎えが訪れる。その光がサムを照らし、遂にモリーはゴーストのサムの姿を見ることが出来た。サムはモリーに初めて「愛している」と告げ、彼女もサムがいつも口にしていた「Ditto(同じく)」と答えた。サムは、感動の涙を流すモリーと彼を惜しむオダ=メイに別れを告げ、天国へと旅立ってゆくのだった。