「ヴィシュヌ」の版間の差分

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もっともよく知られる10の組み合わせがダシャーヴァターラ(10のアヴァターラの意)と呼ばれており、バーガヴァタプラーナに語られているのだが、名前の並びに違いがあり5パターン存在する。フレダ・マチェットはこのバリエーションに関して、優先順を暗示することを避けるために、あるいは抽象的な並びに定義を付けるため、解釈を制限するために編集者が意図的に変更した可能性を指摘している{{Sfn|Matchett|2001|p=160}}。
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{| class="wikitable sortable"
|+ ヴィシュヌのアヴァターラ
|-
! 名前
! 描写画像
! class="unsortable"| 画像描写
! class="unsortable"| 出典
|-
| [[マツヤ]]
| {{Display none|001/}}[[ファイル:NarayanaTirumala10.JPG|100px]]
| 半魚、半人のアヴァターラ。彼は[[ヴェーダ]](知識)の舟を作り、[[マヌ]](人間の祖先)とすべての生物を救い、さらに宇宙規模の洪水から世界を救うとされる。また、アスラがヴェーダを盗み、それを破壊しようと試みるがアスラを見つけ出し、それを討ち果たしヴェーダを奪い返す。
| [[ファイル:NarayanaTirumala10.JPG|100px]]
| {{Sfn| James Lochtefeld|2002|pp=228-229}}
|-
| [[クールマ]] {{Refnest|group="注"|クールマのエピソードにはヴィシュヌの女性のアヴァターラである{{仮リンク|モヒニ|en|Mohini}}も登場する{{Sfn| James Lochtefeld|2002|pp=705-705}}。}}
| {{Display none|002/}}[[ファイル:Kurma at Saptashrungi.JPG|100px]]
| [[亀]]のアヴァターラ。宇宙を支える亀であり、[[乳海攪拌]]の際には不死の霊薬[[アムリタ]]を得るために[[ヴァースキ]]を手伝った。攪拌はアムリタとともに毒も生み出したが、アスラがアムリタを奪いったためにヴィシュヌはモヒニとして姿を現す。すると皆モヒニに惚れ込み、アスラたちはモヒニにアムリタを返した。
| [[ファイル:Kurma at Saptashrungi.JPG|100px]]
| {{Sfn| James Lochtefeld|2002|pp=705-705}}
|-
| [[ヴァラーハ]]
| {{Display none|003/}}[[ファイル:Badami Cave 2 si05-1588.jpg|100px]]
| [[イノシシ]]のアヴァターラ。大地の女神が[[ヒラニヤークシャ]]にさらわれ海の底へと連れ去られたときに彼女を追い、見つけ出して助け出した。
| [[ファイル:Badami Cave 2 si05-1588.jpg|100px]]
| {{Sfn| James Lochtefeld|2002|p=119}}
|-
| [[ナラシンハ]]
| {{Display none|004/}}[[ファイル:Deshaavathaaram4 narasimham.jpg|100px]]
| 半獅子、半人のアヴァターラ。アスラの王[[ヒラニヤカシプ]]は、いかなる人にもいかなる動物にも殺されないという特別な力を得ると、人々を迫害し始める。その中にはヒラニヤカシプの実の息子[[プラフラーダ]]も含まれた。ナラシンハは独創的な方法でヒラニヤカシプの特殊能力を破り、このアスラの王を仕留めた。父であるヒラニヤカシプに異を唱えていたプラフラーダはナラシンハによって助け出される。この神話の一部は[[ホーリー祭]]のバックグラウンドになっている。
| [[ファイル:Deshaavathaaram4 narasimham.jpg|100px]]
| {{Sfn| James Lochtefeld|2002|pp=421-422}}
|-
| [[ヴァーマナ]]
| {{Display none|005/}}[[ファイル:Deshaavathaaram5 vamanan.jpg|100px]]
| 小人のアヴァターラ。アスラの王[[マハーバリ|バリ]]は不釣り合いに強大な力を得、宇宙の全土を支配し権力を濫用した。僧侶の恰好をしたヴァーマナを見たバリは、自分の力を誇示しようと考え、この僧侶に施しを与えることを思いつく。バリはヴァーマナに「なんでも望むものを与えてやろう」と持ち掛けると、ヴァーマナは3歩分の土地を貰いたいと頼む。バリは承諾する。するとヴァーマナは一息に成長し、最初の一歩で地上を跨ぎ、つぎの一歩で天界を跨ぎ、三歩目で冥界を跨いだ。バリはその冥界へと帰って行った。
| [[ファイル:Deshaavathaaram5 vamanan.jpg|100px]]
| {{Sfn| James Lochtefeld|2002|p=737}}
|-
| style="white-space:nowrap;" | {{仮リンク|パラシュラーマ|en|Parashurama}}
| {{Display none|006/}}[[ファイル:Parashurama with axe.jpg|100px]]
| 斧を持った[[リシ]](聖仙)のアヴァターラ。一部の[[クシャトリヤ]](戦士たち)が極端に力をもち、己の愉楽のために人々の財産を奪うようになった。斧をもったパラシュラーマが現れ、邪悪なクシャトリヤを滅ぼした。
| [[ファイル:Parashurama with axe.jpg|100px]]
| {{Sfn| James Lochtefeld|2002|pp=500-501}}
|-
| [[ラーマ]]
| {{Display none|007/}}[[ファイル:Statue of Rama in Kangra district of Himachal Pradesh.jpg|100px]]
| [[ラーマーヤナ]]の主要なキャラクター。
| [[ファイル:Statue of Rama in Kangra district of Himachal Pradesh.jpg|100px]]
| {{Sfn| James Lochtefeld|2002|pp=550-552}}
|-
| [[クリシュナ]]
| {{Display none|008/}}[[ファイル:Ananda Krishna and Nagaraja.jpg|100px]]
| [[マハーバーラタ]][[バガヴァッド・ギーター]]の主要なキャラクター。
| [[ファイル:Ananda Krishna and Nagaraja.jpg|100px]]
| {{Sfn| James Lochtefeld|2002|pp=370-372}}
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| [[ヒンドゥー教における釈迦|ブッダ]]
| {{Display none|009/}}[[ファイル:Buddha's statue near Belum Caves Andhra Pradesh India.jpg|100px]]
| 仏教の主要キャラクター<ref>{{Cite book|author=Daniel E Bassuk |title=Incarnation in Hinduism and Christianity: The Myth of the God-Man |url=https://books.google.com/books?id=k3iwCwAAQBAJ |date= 1987 |publisher=Palgrave Macmillan |isbn=978-1-349-08642-9 |pages=40 }}</ref>。いくつかの文献ではブッダを{{仮リンク|バララーマ|en|Balarama}}、または{{仮リンク|リシャバ (ジャイナ教)|en|Rishabhanatha|label=リシャバ}}(ジャイナ教の始祖の一人)に置き換えている{{Sfn|Sheth|2002|p=117 with notes 12 and 13}}。
| [[ファイル:Buddha's statue near Belum Caves Andhra Pradesh India.jpg|100px]]
| {{Sfn| James Lochtefeld|2002|p=128}}{{Refnest|group="注"|いくつかのバリエーションではクリシュナの兄であるバララーマを8番目のアヴァターラとし、クリシュナを9番目に置く。また、単純にブッダとバララーマを入れ替えるものもある。ジャヤデーヴァ(Jayadeva)はギート・ゴーヴィンダの中でバララーマとブッダをリストに含め、クリシュナをヴィシュヌと同格として扱い、すなわちすべてのアヴァターラの源であるとしてクリシュナをダシャーヴァターラから省いている<ref>{{Cite book|title=India through the ages|last=Gopal|first=Madan|year= 1990| page= 74|editor=K.S. Gautam|publisher=Publication Division, Ministry of Information and Broadcasting, Government of India}}</ref>。}}
|-
| [[カルキ (ヒンドゥー教)|カルキ]] {{Refnest|group="注"|中世の文献には「カルキン」と綴るパターンも見られる。}}
| {{Display none|010/}}[[ファイル:Kalki1790s.jpg|100px]]
| 翼の生えた白馬とともに現れる最後のアヴァターラ。宇宙を更新するために[[カリ・ユガ]]の終わりに登場するとされる。
| [[ファイル:Kalki1790s.jpg|100px]]
| {{Sfn|James Lochtefeld|2002|p=737}}
|}