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== フェザーン自治領 ==
いずれも、[[バルカン政治家]]的資質の濃いキャラクターとして、描かれている。
;アドリアン・ルビンスキー({{llang|en|Adrian Rubinsky}})
: (声:[[小林清志]])
: 第5代にして最後の[[銀河英雄伝説の登場勢力#フェザーン自治領|フェザーン]]自治領主。[[スキンヘッド]]。自治領主になったのは帝国暦482年。その頃の手腕から「曲者」として帝国内に知られていた模様。「黒狐」と呼ばれる野心家。地球教と手を結んで武力によって互いに食い合い疲弊していく帝国と同盟の間を巧みに泳ぎ回り、"恐怖されるほど強からず、侮りを受けるほど弱からず"というフェザーンの微妙なバランスを維持することを基本姿勢としている。
: しかし、帝国宰相と帝国軍三長官(軍務尚書・統帥本部総長・宇宙艦隊司令長官)を兼任し帝国の実権を掌握した[[ラインハルト・フォン・ローエングラム|ラインハルト]]が独裁体制を確立して各種の改革を実行に移す中、逆に同盟は帝国領侵攻作戦における大敗や救国軍事会議のクーデターに伴う内戦によって著しく疲弊し、両国の国力バランスがフェザーンの力をもってしても調整不可能なほどに大きく帝国側に傾いたことを見てとると本来の路線を変更して「再生を果たしつつある帝国と連携して同盟を滅亡させ、来たるべきローエングラム朝銀河帝国に於いて経済的な面での実権を握る」というものにシフトさせる。彼の中では地球教との訣別も視野に入れた上での決断であったが、地球教との決別を決意するも実行には移せないままに終わった。
: そのために帝国と同盟の間に決定的な楔を打ち込むべく、補佐官[[#ルパート・ケッセルリンク|ケッセルリンク]]を介して亡命してきた旧帝国の残党を使嗽して幼帝[[銀河英雄伝説の登場人物・銀河帝国#エルウィン・ヨーゼフ2世|エルウィン・ヨーゼフ2世]]を誘拐させ[[銀河英雄伝説の登場勢力#自由惑星同盟|自由惑星同盟]]内へと誘拐・亡命させ、同国に於いて「[[銀河英雄伝説の登場勢力#銀河帝国正統政府|銀河帝国正統政府]]」を樹立させるなどの謀略を巡らせる。この計画自体は成功し帝国軍による同盟領への大規模な侵攻に発展するが、最終段階に於ける[[銀河英雄伝説の用語#弁務官|弁務官]][[#ニコラス・ボルテック|ボルテック]]の失敗により帝国によるフェザーン占領・同回廊通過による[[銀河英雄伝説#イゼルローン要塞|イゼルローン要塞]]の戦略的無力化に繋がる。この結果、自身に取って代わろうとした息子ルパートを射殺して後に彼自身も地下への潜伏を余儀なくされることとなる。
: 潜伏後は、帝国内務省の[[銀河英雄伝説の登場人物・銀河帝国#ハイドリッヒ・ラング|ラング]]内国安全保障局長の統帥本部総長[[オスカー・フォン・ロイエンタール|ロイエンタール]]元帥への個人的怨恨を巧みに利用し走狗と為し、新帝国中枢部に於ける内部分裂を生ぜしめようと画策する。またフェザーンに於いて爆弾テロを起こさせ、その首謀者として[[#ニコラス・ボルテック|ボルテック]]を逮捕させ獄中に於いて毒殺させるなどの陰謀も用いた。この帝国中枢での内部離間策は偶然も得て奏を功し、複数回の新領土(ノイエ・ラント)総督ロイエンタールへの冤罪を契機に大規模な叛乱に発展。反乱は同元帥の親友でもある宇宙艦隊司令長官[[ウォルフガング・ミッターマイヤー|ミッターマイヤー]]元帥自らの手により鎮定し、爆弾テロ事件に於いて負傷した[[コルネリアス・ルッツ|ルッツ]]上級大将による憲兵総監[[ウルリッヒ・ケスラー|ケスラー]]上級大将への捜査依頼によりルビンスキーとの通謀が明るみとなったラングは逮捕・処刑され、彼の計画は結果的には失敗に終わる
: しかし、この頃から悪性の脳腫瘍を患う。い、次々と経済テロを企てるものの目的ははっきりとせず、自暴自棄の様相を呈している。遂には余命幾許もなくなったため、自らの頭蓋に低周波爆弾の制御装置を埋め込んで自らの死を利用したテロリズムに走ることとなる。ルビンスキーの衰えと策略の浅薄さを愛人のドミニクは感じ取り、嘲りすら含む態度を取るようになる。皇帝ラインハルトの爆殺をも企図したこの企みは後世の歴史に於いて「[[銀河英雄伝説の戦役#ルビンスキーの火祭り|ルビンスキーの火祭り]]」とも呼ばれるほどの惨事を齎すが、皇帝ラインハルト自身は辛くも脱出を果たし無事に生還している。
: 帝国中枢での内部離間策は偶然も得て奏功し、複数回の新領土(ノイエ・ラント)総督ロイエンタールへの冤罪を契機に大規模な叛乱に発展する。反乱は同元帥の親友でもある宇宙艦隊司令長官[[ウォルフガング・ミッターマイヤー|ミッターマイヤー]]元帥自らの手により鎮定し、爆弾テロ事件に於いて負傷した[[コルネリアス・ルッツ|ルッツ]]上級大将による憲兵総監[[ウルリッヒ・ケスラー|ケスラー]]上級大将への捜査依頼によりルビンスキーとの通謀が明るみとなったラングは逮捕・処刑され、彼の計画は最終的には失敗に終わる。
: しかし、この頃から悪性の脳腫瘍を患う。次々と経済テロを企てるものの目的ははっきりとせず、自暴自棄の様相を呈している。遂には余命幾許もなくなったため、自らの頭蓋に低周波爆弾の制御装置を埋め込んで自らの死を利用したテロリズムに走ることとなる。ルビンスキーの衰えと策略の浅薄さを愛人のドミニクは感じ取り、嘲りすら含む態度を取るようになる。皇帝ラインハルトの爆殺をも企図したこの企みは後世の歴史に於いて「[[銀河英雄伝説の戦役#ルビンスキーの火祭り|ルビンスキーの火祭り]]」とも呼ばれるほどの惨事を齎すが、皇帝自身は辛くも脱出を果たし無事に生還する。
: [[道原かつみ]]版の漫画では、本作の女性登場人物の少なさを解消するため、スキンヘッドの女性として描かれており、名前は「アドリアーナ・ルビンスカヤ」。
;ドミニク・サン・ピエール(Dominique Saint-Pierre)
: (声:[[平野文]])
: アドリアン・ルビンスキーの愛人。初登場はイゼルローン要塞陥落後、ルビンスキーが帝国の駐在高等弁務官レムシャイド伯爵に同盟の侵攻を知らせた時。原作小説では、この時に使われた別荘の持ち主がルビンスキーの情人の1人(名称は不明)だと記述されているが、アニメ版ではドミニク・サン・ピエールが姿を現している。女優、ダンサー、歌手などの多彩な経歴を持ちそれに伴う聡明さを兼ね備えている。
: ルビンスキーのプライベートな時間の多くに登場するが、当初は同居していなかった。そのため、ルパート・ケッセルリンクがドミニクの家を訪ねて[[#デグスビィ|デグスビ]]司教の懐柔やルビンスキーに対する背信を持ちかけることが出来た。しかし、ドミニクはケッセルリンクの策謀をルビンスキーに報告し、その結果としてケッセルリンクはルビンスキーに殺害される。その直後、ドミニクはルビンスキーと共に逃亡、ルビンスキーが逮捕される寸前まで隠れ家で同居している場面が描かれている。
: 基本的にはルビンスキーの手助けをする役回りだったが、ルビンスキーに対して辛らつな言葉を向けたり、独断でデグスビイのフェザーン脱出や[[銀河英雄伝説の登場人物・銀河帝国#エルフリーデ・フォン・コールラウシュ|エルフリーデ・フォン・コールラウシュ]]をロイエンタールの元に送り届けるなどの行動も起こしており、単なる手足ではない言動を表している。ルビンスキーとの会話のやり取りも恋愛関係にある男女のものとはとても思えず、周囲の者が呆れるほど散文的なものであった。
: 新帝国暦3年6月に発生した"ルビンスキーの火祭り"の際憲兵隊に逮捕され、旧フェザーン自治政府や地球教に関する幾つかの情報を自白したが、[[パウル・フォン・オーベルシュタイン|オーベルシュタイン]]が質問したエルフリーデ・フォン・コールラウシュの行方は話さなかった。知らなかったか、或いは言いたくなかったかは不明である。2か月後、起訴猶予で釈放された後に消息を絶った。
: なお、道原かつみの漫画版では未登場であり、詳細(特に性別)がどう変更されるかは未定であるのままとなった
;ルパート・ケッセルリンク(Rupert Kesselrink)
: (声:[[鈴置洋孝]])
: ニコラス・ボルテックが高等弁務官として帝国に赴任した後ルビンスキーの補佐官に就任した。大学院を出たばかりの年齢に於いての異例の抜擢である。実際その期待に違わぬ辣腕ぶりを示し、自由惑星同盟のヘンスロー弁務官を利用してヤンをイゼルローンから引き離すようにしむけたり、皇帝エルウィン・ヨーゼフ2世誘拐を元駐フェザーン帝国高等弁務官レムシャイド伯爵に提案したり、その実行役としてレオポルド・シューマッハとランズベルク伯爵を用意したりするなど、ルビンスキーの意思の実現化にかなり寄与していた。
: 実はルビンスキーが自らの栄達のために捨てた女が産んだ庶子である。本人曰く「その日の暮らしにも困る貧家の娘」ということで、少年時代は相当悲惨なものであったろうことを匂わせる部分もある。その所為であろうか、母親を捨てたルビンスキーを憎悪し復讐を企んでいる。そのため、ドミニクと密通・共謀しデグスビ司教を手駒にしようと画策したが、結果的に失敗に終わっている。帝国軍がフェザーンに進駐した日、ルビンスキーの暗殺を図って逆にそれを予期していたルビンスキーの返り討ちに遭い死亡する。
: 旺盛な野心とそれに伴う実行力と生まれ持った資質は高かったが、それを実現化するのに必要な経験と器量に於いて及ばず、ルビンスキーとドミニクが繋がっていることを見抜けずに根拠もなく勝ち誇るも結局は父親による息子殺しの犠牲となった。
: 道原かつみの漫画版でも、ほぼ原作小説の描写通り母親に変更されたルビンスカヤの手によって殺害されるが、父親が誰かについては不明のままである。