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== 概要==
スタートレックシリーズの世界において23世紀に発明されたとされる殺傷力の強い光速伝播のビーム兵器で、いわゆる光線銃である。主人公の宇宙艦隊士官がもっとも使用する武器のひとつで、上陸任務には拳銃型のフェイザーを携行する他、宇宙艦同士の交戦においても重要な武器となっている。
フェイザーは携行可能なハンドフェイザー(タイプ1~3)~艦載型の大型フェイザー(タイプ4~12)まで出力により規格分けがされており、バリエーションが多い。劇中に最もよく登場するのは拳銃型のタイプ2フェイザー、ライフル型のタイプ3フェイザー、主人公の艦に搭載された艦載型のタイプ10フェイザーである。対人拳銃であるタイプ2フェイザーは出力調整がかなり厳密に設定可能であり、宇宙艦隊では最弱レベルの
「フェイザーを麻痺にセットしろ」はカーク船長の名台詞のひとつである。
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* タイプ4:艦載フェイザー。シャトルクラフトに装備されるフェイザー。タレット型、アレイ型ともに存在。
* タイプ5:フェイザータレット。フェイザー導入時の23世紀宇宙艦に搭載された初期型の艦載フェイザー。
* タイプ6:フェイザータレット。コンスティテューション級改やミランダ級、エクセルシオール級など23世紀後期の宇宙艦に搭載された。
* タイプ7:フェイザータレット。タイプ6よりも強化された艦載フェイザー。
* タイプ8:フェイザータレット。タレット型最終モデルで、24世紀に
* タイプ9:フェイザーアレイ。24世紀初期に登場し、レール状に敷かれ発射角度と出力が大幅にアップした艦載フェイザー。アンバサダー級などに搭載。
* タイプ10:フェイザーアレイ。24世紀中後期にみられる大出力フェイザー。ギャラクシー級やイントレピッド級に搭載。
* タイプ11:フェイザーアレイ。タイプ10よりさらに出力アップされたモデル。
* タイプ12:フェイザーアレイ。24世紀後期最強のフェイザーで、ソヴェリン級やプロメテウス級などの戦闘を前提とした艦に搭載されている。
拳銃タイプのタイプ2フェイザーは、16段階の出力調整が可能で、大
『[[スタートレックVI 未知の世界]]』ではクリンゴン艦に乗り込んだゴルコン首相の暗殺犯が「'''火炎型フェイザー銃'''」という惑星連邦では使用が禁止されているフェイザーで[[ゴルコン]]総裁を射殺している。しかしこの火炎型フェイザー銃の詳細は不明である。
艦載フェイザーでもっとも見られるのは、ジャン=リュック・ピカード艦長のU.S.S.エンタープライズDと、キャスリン・ジェインウェイ艦長のU.S.S.ヴォイジャーに搭載されているタイプ10フェイザーである。タイプ10は24世紀後期の連邦艦の標準的な武装であり、艦に降りかかる多くの危機を撃ち払った。ベンジャミン・シスコ艦長のU.S.S.ディファイアントには通常のビーム式フェイザーの他、機関銃のように弾丸状のフェイザーを連射するパルスフェイザーが搭載されている。このパルスフェイザーは主要エンジンであるワープコアからのプラズマコンジットと直結し出力が2倍にアップされている特殊仕様がされている。またピカード艦長の2隻目の艦・U.S.S.エンタープライズE、および
またTNG最終話において登場した、可能性の未来における25年後のU.S.S.エンタープライズDは第1船体下部に全長200m近い大型砲身を持つスーパーフェイザーキャノン(フェイザースパイラルランス)を搭載していた。このスーパーフェイザーキャノンの破壊力は絶大で、クリンゴン帝国のネグヴァー級戦闘艦を一撃で破壊したほどであった。
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== 破壊力==
フェイザーは破壊力が強く、ハンドフェイザーですら最大出力で照射すれば人体を蒸発させ、巨大な岩石をも吹き飛ばすほどの破壊力を持つ。
携帯用フェイザー銃(''ハンドフェイザー'')ですら、最大出力で照射すればビルや巨大な岩石を吹き飛ばすほどの破壊力を持ち、[[ギャラクシー級]]の宇宙艦に搭載されるようなタイプ10以上のフェイザー砲にいたっては一撃で惑星表面の広範囲を焼き払うことができ、ビームを収束させれば惑星の地殻をいとも簡単に撃ち抜くことが可能であるという。なおバンク1基当たりの出力は、[[ギャラクシー級]]のタイプ10で5.1メガワット、[[ソヴェリン級 (スタートレック)|ソヴェリン級]]のタイプ12で7.2メガワットとなっている。▼
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== 運用 ==
対人兵器としてのフェイザーは人体を蒸発させるほどの絶大な破壊力を持つ。しかし宇宙艦同士の交戦においてはフェイザービームは艦の[[シールド (サイエンス・フィクション)|防御シールド]]によって分散されやすく、決め手とはなりにくい。ただし光速伝播であるため命中しやすく、さらにあらゆる角度に同時に何発も撃てるという利点がある。このため宇宙艦同士の戦闘では、まず連射のきくフェイザーを撃ち敵艦の防御シールドを弱らせ、より破壊力のある反物質弾頭・[[光子魚雷]]を撃ち込むのがごく一般的な戦術である。なお、この際の光子魚雷は1発ではなく3発ほど同時発射していることが多い。
またフェイザーは光速伝播ビームであるため、ワープ(超光速推進)中の使用は基本的にされることがない。フェイザービームが艦周囲のワープフィールドを抜け出した瞬間、フェイザービームの速度は艦の速度の数百分の1にまで落ち、下手をすればビームが艦に跳ね返ってくるためである。そのためワープ中の交戦はワープフィールド維持装置が組み込まれた光子魚雷が使われるが、フェイザーの使用不能により戦略の幅がかなり狭まるため滅多に見られない。なおワープ中のフェイザー発砲は、至近距離まで敵艦に近づき、射程範囲内にまでワープフィールドを拡大すれば可能である。
また携行用フェイザーは、[[手榴弾]]代わりに、バッテリーをショートさせてオーバーロードさせた状態で投擲・爆発させる、極寒の惑星に取り残されたクルーが岩を熱して暖を採る、修理した機械の動力源としてエネルギーを流用するなど、「ツールとして使用する代わりに、武器を失って丸腰になってしまう」演出にも多用された。▼
官隊士官の惑星等への上陸任務においては、士官は護身用としてタイプ2フェイザーを携行する。ただしフェイザーの対人発砲は艦隊の誓いによって厳しく制限されており、あくまで万が一に備え身を守るための手段である。またやむを得ず対人発砲する際も基本的に「麻痺」で使用する(ボーグや生命体8472など、強靭な肉体を持つ相手に対してはより出力を上げて使用することもある)。
『[[スタートレックVI 未知の世界]]』では、連邦所属航宙艦内で無許可で殺傷モード以上の高出力で発砲すると全艦に非常警報が自動発報されたりフェイザー銃に安全装置が自動でかかる描写もある。▼
▲また
▲『[[スタートレックVI 未知の世界]]』では、連邦所属航宙艦内で無許可で殺傷モード以上の高出力で発砲すると全艦に非常警報が自動発報されたりフェイザー銃に安全装置が自動でかかる描写もある。しかし、麻痺モードであろうとも至近距離で受けると、肉体や臓器が機能不全を起こし死亡に至ることもある。
『[[スタートレックVI 未知の世界]]』の作品中で、「連邦所属航宙艦内で無許可で殺傷モード以上の高出力で発砲すると全艦に非常警報が自動発報されたりフェイザー銃に安全装置が自動でかかる」を利用した殺人事件のアリバイのトリックが用いられている。
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