「ATP合成酵素」の版間の差分

1994年、[[ジョン・E・ウォーカー|ジョン・ウォーカー]]らによってウシATP合成酵素 F<sub>1</sub> 部位の立体構造が決定されると回転触媒仮説を支持する結果が得られた。F<sub>1</sub>部位の3つのβサブユニットにそれぞれATP、ADP、カラの状態、が交互になっていることが判明した。これは回転触媒説を十分に支持する結果ではあったが、現実の回転を直視する結果とはいえなかった。
 
1997年、[[ネイチャー]] (vol. 386, pp. 299–302) に[[野地博行|野地]]、[[吉田賢右|吉田]]らの研究による "Direct observation of the rotation of F1-ATPase" という題の論文が掲載された。これはATP合成酵素の F<sub>1</sub> 部位の回転を実際に観察したという画期的な実験法を述べた論文であり、この論文を通じて「ATP合成酵素は回転している」というボイヤーの説が現実のものとなった。この観察は[[一分子細胞生物学]]の基礎となりうる歴史的なものであった。同年、ボイヤー、ウォーカー、[[イェンス・スコウ|スコウ]](イオン輸送ATPアーゼの発見)が、ATP合成酵素の研究に寄与したとして[[ノーベル化学賞]]を受賞した。
 
== ATP合成酵素の一分子観測<ref name="F1-ATPaseRotation">{{Cite journal | last1=Noji | first1 = Hiroyuki | last2=Yasuda| first2 = Ryohei| last3=Yoshida | first3 = Masasuke| last4=Kinosita JR | first4 = Kazuhiro |doi = 10.1038/386299a0| title = Direct observation of the rotation of F<sub>1</sub>-ATPase | journal = [[:en:Nature|Nature]] | volume = 386 | pages = 299–302 | year = 1997 | pmid = 9069291| jstor = | pmc = }}</ref> ==
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