「ハムレット (キャラクター)」の版間の差分

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クローディアスは、何がハムレットをそんなにも苦しめているのかを明らかにするために、ハムレットの友人であるローゼンクランツとギルデンスターンを[[ヴィッテンベルク]]から呼び寄せる。クローディアスとアドバイザーのポローニアスが陰で密かに聞いているあいだに、[[オフィーリア]](ポローニアスの娘でハムレットの恋人)にハムレットと話すよう説得する。ハムレットがその場に入ってきて、自殺するか考える("To be, or not to be")。オフィーリアはハムレットと会い、彼との思い出の品を返すと言う。そしてハムレットはオフィーリアの貞節を問い、「尼寺へ行け("get thee to a nunnery")」と告げる。
 
ハムレットはクローディアスが有罪かどうかを確かめるために、彼を試すやり方を思いつく。宮廷の前で、王の殺人についての劇を演じるために役者の一団を雇う。そしてホレイシオにクローディアスの反応を窺わせる。クローディアスは罪悪感に耐えられず、途中で劇を中断するように言う。クローディアスがひどく混乱している様子で観衆の前から立ち去ると、ハムレットは亡霊が言っていたことは正しかったことを知る。ハムレットはクローディアスを殺すためにあとをつけるが<!--簡略化-->、クローディアスが祈っているところを目撃し、思いとどまる。というのも、ハムレットはクローディアスに[[煉獄]]の中で苦しんでほしかったので、彼が清らかな状態でいるときには殺したくはなかった。そしてクローディアスは今まさに[[懺悔]]を通して罪を洗い清めようとしていたのである。クローディアスの命を狙った二度目の企てはポローニアスの予期せぬ死を招く。
 
クローディアスはハムレットに殺されるかもしれないと命の危険を感じて、ローゼンクランツとギルデンスターンを<!--closelyをもう少しわかるように訳す-->見張りを兼ねて同行(注意深く監視)させ、ハムレットを[[イングランド]]へ送る。クローディアスがハムレットをイングランドへ送ったのは実際はハムレットを殺すためである<!--もとの文章がちょっとごちゃごちゃしているので簡略化-->。イングランドへ出航するよりも前にハムレットはポローニアスの死体を隠すが、最終的にはその場所を王に明かす。一方でオフィーリアは父の死によって深い悲しみに暮れ、狂気へと追いやられる。
 
イングランドに送ったはずのハムレットが帰国する予定だという知らせを受け取ったクローディアスはオフィーリアの兄レアティーズに、オフィーリアが発狂した原因はハムレットにあると説得する。クローディアスは、ハムレットとレアティーズに[[フェンシング]]の試合をさせることを提案する。レアティーズはわずかなかすり傷でも確実に殺すことができるようにと、さらに剣の先端に毒を塗ることを王に知らせる。クローディアスは、その作戦が失敗したときのためにハムレットに毒の入ったワインを差し出す計画を立てる。そして二人が話している最中にガートルードが入室してきて、オフィーリアが死んだことを知らせる。
 
[[エルシノア]]の教会の境内<!--こういうchurchyardは「墓地」-->で、一般的に「墓掘り人夫」と呼ばれる二人の「[[道化師]]」が入ってきて、オフィーリアの墓の準備をする。ホレイシオとともに到着したハムレットは道化師の一人を冷やかす。彼はハムレット知人でったヨリックの頭蓋骨を掘り出した<!--このwhoは関係代名詞の非制限用法なので、こういうふうに訳してはダメで。後にくるように訳さないと時系列がおかしくなります。-->道化師の一人をひやかすである。レアティーズに先導されたオフィーリアの葬式の列が近づいてくる。ハムレットはオフィーリアへの愛と悲嘆を公言し、列の邪魔をする。ハムレットとレアティーズは掴み合い喧嘩になるが、クロディーアスとガートルードによって止められる。
 
その日の後で、ハムレットは旅の途中でどのように死から逃れたかをホレイシオに話し、代わりにローゼンクランツとギルデンスターンに死んでもらったことを明かす。廷臣オズリックは話を遮り、ハムレットをレアティーズとのフェンシングに招く。ホレイシオの忠告を聞かず、ハムレットはその申し出を受け、試合が始まる。数ラウンドの後、ガートルードはハムレットを祝って乾杯し、クローディアスがハムレットを毒殺するための<!--he poisonedなので誰がやったかもうちょっとわかるよう用意ましょう。-->[[ワイン]]を誤って飲んでしまう。試合のあいだ、レアティーズは毒の付いた剣でハムレットを刺して攻撃する。格闘が続くなかで剣が入れ替わり、ハムレットはレアティーズが使っていた毒の付いた剣を彼に対して使えるようになる。ガートルードは倒れ、最期のときに彼女が毒を盛られたことを告げる。レアティーズは死ぬ間際、クローディアスの陰謀を暴露する。ハムレットは毒の塗られた剣でクローディアスを刺し、<!--to make sure he diesの訳。また確実に死ぬようにforceの意味をもう少し強く-->ハムレットを殺すために用意された毒の付いたカップで強引にクローディアスに酒を飲ませる。死に際にハムレットは、[[ノルウェー]]のフォーティンブラス王子を有望な後継者の候補者として王に任命する。ホレイシオは自らも同じ毒のワイン<!--sameを訳して-->を飲んで死のうとするが、ハムレットに止められる。つまり<!--このsoはほぼso thatと同じです。つまり「○○になるように」-->、ホレイシオは彼がこの話の全てを知る唯一生き残った人物となるようにとハムレットがそれを遮る。ホレイシオは死ぬ前にフォーティンブラスにデンマークの王位を譲るという遺言を残した
 
== ハムレットに関する見解 ==
恐らく最もわかりやすい見解として、彼の父の魂であると主張する亡霊によって要求された復讐を遂行することを正当化するために、ハムレットは真実を捜し求めていると理解される。[[ローレンス・オリヴィエ]]よる1948年の映画『[[ハムレット (1948年の映画)|ハムレット]]』では、タイトルロールのなか[[ローレンス・オリヴィエ]]<!--in the title roleはLawrence Olivierにかかります。-->、ナレーションによって「これは決心できなかった男の悲劇である。」と紹介されている。[[T・S・エリオット]]は自身の評論"Hamlet and His Problems"<!--原題でOK-->(''The Sacred Wood: Essays on Poetry and Criticism'')のなかで、ハムレットの性格について似たような見解を述べている。<!--無出典なのでちょっと削除しまいた。-->
 
ほかの見解では、ハムレットはどちらも正しいということを知っているし感じている<!--both はknows and feelsにかかっています。-->責任を負わざるをえないが、遂行する気にならない人物としてみられる。この見解では、クローディアスの罪について満足するための努力と、復讐できるときにするための失敗は不本意であったことの証明であり、ハムレットは責務を果たすための無力さで自分自身を叱る(ここ意味がわからない)。シーンを演じる旅役者を見たあと、ハムレットはその役者が涙を流していることに気づき、ハムレット自身の状況を考慮して[[古代ギリシア]]のキャラクター[[ヘキュバ]]への思いを比べる。
 
ほかの見解では、ハムレットはどちらも正しいということを知っているし感じている<!--both はknows and feelsにかかっています。-->責任を負わざるをえないが、遂行する気にならない人物としてみられる。この見解では、<!--ここはhis effortsとhis failureが主語で、his failure to act when he canはひとまとまりです。-->his efforts to satisfy himself on Claudius' guilt and his failure to act when he can are evidence of this unwillingness, and Hamlet berates himself for his inability to carry out his task. After observing a play-actor<!--これは劇中の旅役者のこと--> performing a scene, he notes that the actor was moved to tears in the passion of the story and compares this passion for an [[ancient Greece|ancient Greek]] character, [[The Trojan Women|Hecuba]], in light of his own situation.<!--ここを訳してください-->
 
[[File:The Play Scene in Hamlet.jpg|thumb|エドウィン・オースティン・アビー「ハムレットの劇中劇」の中のオフィーリアにもたれるハムレット]]
 
===名前の語源===
ハムレットという名前は[[サクソ・グラマティクス]]によって書かれた13世紀のデンマークの歴史書のなかにまとめられた「[[アムレート]]」<!--これで表記統一してください。-->に由来する。それはフランソワ・ド・ベルフォレによって''L'histoire tragique d'Hamlet''として広まり、イングランドは「ハムブレット」と訳され現れた<!--「イングランドでは…訳された」-->。アムレートの話は、何世紀か前から<!--「から」は不要-->の[[古ノルド語]]あるいは[[アイスランド]]の詩から生まれたと想定されている。サクソは<!--これは「サクソは古ジュート語の~であるAmlethusを用いている」とする-->、''Amlethus''は古ジュート語の''Amlethæ''のラテン語の形である''Amlethus''を用。[[語源学]]の観点から<!--「からすると」-->、古アイルランドの名前 ''Amlóði''は、「道化」を意味するアイスランド語の名詞 ''Amlooi''からきている。そしてそれは、ハムレットが劇のなかで演じたやり方を連想させる。後にこれらの名前は[[アイルランド]]の方言Amlodheと合体した<!--incorporatedは受動態なので「組み込まれた」-->As(←このasは一体なんだ。)<!--As節はtheir courseまでかかっていて、「発音の規則が変わるにつれて」くらい名前意味--> [[phonetic]] laws took their course the name’s spelling changed <!--ここ綴りは変化し、最終的コンマが入Amlaidheとなと思ってくださいleaving以下は分詞構文です。--> eventually leaving it as Amlaidhe. このアイルランドの名前は一般的な民話のなかではヒーローにつけられる。この名前の根源は「激しい、猛烈な、荒っぽい」である<ref>{{citation|last=Malone |first=Kemp |title=Etymologies for Hamlet |journal=The Review of English Studies |volume=Vol. 3 |number=No. 11 |date=July 1927 |pages=257–271 |url=http://www.jstor.org/stable/508112 |format=JSTOR}}</ref>。
 
===宗教改革の影響===
[[File:Henry Fuseli rendering of Hamlet and his father's Ghost.JPG|thumb|[[ヨハン・ハインリヒ・フュースリー]]「ハムレットとその父の幽霊」]]
 
ハムレットのためらいは、[[ウィリアム・シェイクスピア|シェイクスピア]]の時代の宗教的な信念にも根付いている可能性があるともいわれる。[[宗教改革]]は[[煉獄]](ハムレット王が現在いると主張するところ<!--claimsは?-->)の存在についての議論を生んだ。煉獄の概念は[[カトリック]]のもで、イングランドの[[プロテスタント]]には好まれていない<!--時制-->かった。ハムレットは、叔父を天国へ行かせることになるため殺さないと言う一方で、彼の父(死の予知なくして死んでいる)は、煉獄のなかで罪を懺悔し続けている。ハムレットが叔父を殺す機会は、恐らく叔父が懺悔を終えた<!--supposedlyは「と思われる」-->直後にやってくる。叔父を真っ直ぐに[[地獄]]に落とせるように、「[[近親相姦]]のシーツ」で戯れているあいだに、[[ギャンブル]]をしているあいだに、酒を飲んでいるあいだに、あの殺人犯を刺しておけば叔父を真っ直ぐに[[地獄]]に落とすことができいもに<!--soはso thatす。つまり「○○できように××したいものだ」ということ。-->、とハムレットはいう。
 
===フロイトの見解===
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オフィーリアに "th’ expectancy and rose of the fair state, / The glass of fashion and the mould of form" (Act III, Scene i, lines 148-9)といわれるハムレットは、究極的には劇のなかの他のキャラクターや、ひょっとするとハムレットを見ている観衆が持つ解釈の全ての反映であるといわれることもある。劇のなかでほかの多くのキャラクターは類似した誤解をしているが、明らかに[[ポローニアス]]はハムレットの行動の予想を読み違える癖がある ("Still harping on my daughter!")。
 
ガートルードは、息子の行動のすべては彼女の「早すぎる再婚」だけの結果であるとひとり<!--aloneは「~だけの結果」というかかり方です。-->解釈する同類の<!--「同じような」-->傾向がある。ローゼンクランツとギルデンスターンは廷臣のstalled ambitionsを見つける傾向があるin their former schoolmate’s behaviour<!--これはtheir former schoolmate=「彼らのかつての学友のふるまい」つまり「かつての学友ハムレットのふるまい」。courierは「のなかに、宮廷人」。stalled ambitionsは「阻まれた野心」です。を見まり王になれず、宮廷で出世できずに鬱屈していことです傾向、そこまでは訳さなくてOK。-->ある一方で、クローディアスはどのくらい甥が自分にとって脅威であるかということに関してのみ、ハムレットの動機を気にかけているようである<!--ここは凄くわかりづらいので簡単にしました-->。<!--原文の言いたいことがよくわからないので削除-->オフィーリアは、ハムレットからの愛情を虚しくも待ち続け、ホレイシオは、ハムレットは亡霊の命令よりももっと差し迫った何かを扱っていたと考えていた<!--little reasonなのでほぼ否定です。「ほとんど~し考えていなかった」-->。そして最初の墓掘り人夫は、ハムレットはヨリックのようにいかなる説明の必要性もなしにただ狂っていたと思っていたようである。<!--無出典でわかりづらいので削除-->
 
===ハムレットの年齢===
シェイクスピアの『ハムレット』第5幕第1場147行目以降、最初の墓掘り人夫は、「墓を作るようになってから」<!--必ず引用は「 」で囲う-->どれくらいになるのかとハムレットに尋ねられる。この質問に対する彼の答えによって、遠回しではあるがとても明確な方法でハムレットの歳が明らかになるようである。先王ハムレットが先王フォーティンブラスを破った日、「まさにハムレットが生まれた日」<!--同上-->からであると墓掘り人夫は答える。そして少しして「私はここで教会の使用人を30年やっている」と付け加える。この論理によると、ハムレットは30歳でなければならない。 <!--ここはYorickとthe dead jester .... sceneが同格です。, which以降はその前の部分を全部受けています。-->Yorick, the dead jester whose skull Hamlet holds during this scene, is said to have been in the earth "three-and-twenty years," which would make Hamlet no more than seven years old when he last rode on Yorick's back.
 
ハムレットの歳に関するこの見解は、当初重要な役割を担っていた<!--originally played the roleは「初演でこの役を演じた」-->[[リチャード・バーベッジ]]は劇の初演当時32歳であったという事実によって支えられている。
 
しかしながら、『ハムレット』には複数版があり、この最初の段階においてハムレットは16歳という年齢で登場しているというケースもある<ref>Roth, Steve ''Hamlet: The Undiscovered Country'' <http://www.princehamlet.com/chapter_1.html></ref>。いくつかの証明がこの見解を支持している。ハムレットはヴィッテンベルク大学に通っていて、王家の人や貴族([[エリザベス朝]]または中世デンマーク)は30歳では大学には行かない<!--時制-->かった。それに加え、30歳の王子ハムレットは明らかに王位につくのにふさわしい年齢であろう。ハムレットがとても人気(クローディアスの発言による)なことを考慮すると、先王ハムレットが死んだあと王位継承に選ばれるのは叔父よりもハムレットであったのではないか<!--ここはwhy it was not heなので、「なぜハムレットでなかったのか」です。-->という疑問が浮かび上がってくる。
 
墓掘り人夫の経歴の長さについての行<!--lineは?「行」です-->、ハムレットの第1四つ折本(Q1)では言及されておらず、そのテクストにはヨリックは死んで12年だけ経っていると書かれて<!--一行訳し抜け-->さらに、おそらくシェイクスピアの話の種本の一つであるベルフォレでは、アムレス<!--表記-->ートは成人していないといわれている。そして二つ折本(F)の最初のスペルのなかでは<!--the Folio text とone of...が同格です。-->、戯曲のための二つの権威のあるテキストのうちの一つである二つ折本(F)の最初のスペルのなかでは、「墓を作るようになってから」<!--カギ括弧-->どれくらいなのかという質問に対する墓掘り人夫の答えは、"Why heere in Denmarke: I haue bin sixeteene heere, man and Boy thirty yeares.."。それらのコピーテクストがF1であると解釈される現代のテクストさえも、"Sixteene"というのは普通"sexton"(Q2の"sexten"が現代化されたもの)と訳される。しかし、現代のテクストではふつうであるモダナイズしたパンクチュエーションでは"Why heere in Denmarke: I haue bin sixeteene heere—man and Boy thirty yeares."となる。言い換えると、この解釈は、彼は墓掘りを16年やっているがデンマークには30年間住んでいる、ということを示唆している。この論理によれば、墓掘り人夫は30歳であり、一方でハムレットはまだ16歳ということになる。
 
しかし、教会使用人(sexton)と墓掘り人(grave digger)の違いも考慮しなければならない。教会使用人は、教会の周りやその周辺のエリアの様々な仕事を請け負う。墓掘り人はただ墓を掘る。教会使用人は墓を掘る人もいれば、掘らない人もいる。墓掘り人夫は30年間教会使用人をやっているが、その全ての期間墓を掘っているわけではないという可能性がある。これは<!--「この登場人物の非常にまわりくどい話し方の一例なのかもしれない」-->This could be another example of 「the character's very round-about way of speaking.」??
 
しかしながらこの解釈には欠点がある。二つ折本(F)ではヨリックが死んでからの期間は23年と言われており、つまりハムレットが生まれるときは既に死んでから7年経っているということになる。提案される他の理論は、戯曲は本来ハムレットが16、17歳と想定して書かれたが、シェイクスピアは戯曲を読まれるためではなく演じられるために書いたためにこれら行は変更され、バーベッジ(シェイクスピアの劇で大方いつも主人公を演じていた)役を演じることができた<!--so はso thatです。つまり「○○できられるように」-->これらの行は変更された、というものである。