「放送禁止」の版間の差分

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SCCKAHAN (会話 | 投稿記録)
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#これは何よりも重要なことであるが、テレビという強力なメディアに従事する人々はテレビには価値や道徳規準に影響を及ぼす力があり、また、すべての人びとの生活を豊かにする能力があることを十分意識しなければならない。放送事業者は、大衆のさなざまな好みや態度に注意を払い、それらを知っていなければならない。同時に、それらを変化させ成長させていく力があることを自覚し、その意味で指針を大衆に示すようにしなければならない。
 
すなわち放送禁止の対象となるものは、法改正のみならず、世論動向などにより時代と共に変化していく。このため、古い番組内容の再放送などで問題になる。コメントについては該当する部分を消すといった処置が行われるが、例えば未成年者の飲酒(アニメーション作品『[[赤毛のアン]]』や『[[はいからさんが通る]]』などでもみられる)あるいは過去、法規制のなかった「[[ヘルメット (オートバイ)|ヘルメット]]を着用していない状態でオートバイを運転する場面」<ref>日本では、[[1986年]](昭和61年)改正の[[道路交通法]]により、[[原動機付自転車|原付一種(50cc)]]を含む、全てのバイクの運転でヘルメットの着用が義務化されたが、改正前に撮影された映画やドラマにおいて、ヘルメットを着用せずに原付一種を運転する場面が登場することもある。</ref>などが含まれていると放送が難しくなる。その一方で、放送前にあらかじめ「作品のオリジナリティを重視する」旨の断りを入れて、オリジナルのまま放送することもある。
 
近年、すなわちNHKで番組の規制基準が見直された[[2008年]]頃を境に(同年、NHKは「放送可能用語」を公開している。詳しくは[[放送禁止用語]]を参照のこと。)アニメやドラマなどにおける法抵触場面ですら対象とされるようになり、例えば悪役でも車を運転する際はシートベルトを締め、オートバイを運転する際はヘルメットをかぶる。また、大学生の飲酒の場面なども放送されなくなった(高卒後に入学した大学生も多く、ほとんどが18歳~19歳であるため)。
 
従来より犯罪を肯定・助長しないものであればそれほど問題はなく、過去、むしろ挑戦的な内容のものすら制作され、放送されてきたのであるが、特に[[インターネット]]の普及による広告収入減、地上波デジタルテレビジョン放送移行のための莫大な支出などにより、今日、多くの[[放送事業者]]は、未曾有の厳しい財政状況に置かれており、「問題となりそうな部分ははじめから避ける=ことなかれ主義」傾向にあり、あたりさわりのない範囲にとどめるためであると言われる。またドラマ制作などでも主に財政的な事情により、私有地ではなく、公道を使う場合が多くなっており<ref>[[仮面ライダードライブ]]のように、諸事情で私有地を使用した例はある</ref>、この場合には例外なく、ヘルメット、シートベルトが必須、これを後で画像処理により除くのにもまた費用がかかることから行わないといったことによるとされる<ref>『放送ハンドブック改訂版』 日本民間放送連盟編、日経BP社、2007年4月7日(原著2007年4月7日)、第1刷 「放送倫理」編。ISBN 978-4-8222-9194-5。</ref>
 
== 参考文献 ==