「引火点」の版間の差分

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en:Flash point 2006-05-19 23:12 UTCより翻訳。著者:Matt Gies, Rjm656s, Fresheneesz, Mbeychok, Tough Little Ship ほか
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'''引火点'''(いんかてん、flash point)とは、可燃性の液体物質が空気と[[可燃性]]の[[混合物]]を作ることの出来る最低[[温度]]である。
#redirect [[可燃物]]
 
この[[温度]]では、可燃物が除去された場合[[蒸気]]は燃焼しなくなる事がある。
 
引火点より少し高い[[温度]]に[[燃焼点]]があり、この温度は[[蒸気]]が引火した後に[[燃焼]]し続ける[[温度]]と定義される。引火点と[[燃焼点]]のどちらも、燃えている[[液体]]そのものの[[温度]]とは関係がなく、通常は[[液体]]の[[温度]]より非常に高い。引火点は、液体燃料の特徴の一つとして良く例に出される。
 
引火点は、通常、燃料としては用いられない[[液体]]の特徴を説明する場合にも用いられる。
 
==仕組み==
 
あらゆる可燃性の[[液体]]には、蒸気圧がある。これは、[[液体]]の温度のはたらきによるもので、温度があがると、蒸気圧も増加する。蒸気圧が増加すると、蒸発した可燃性液体の空気中の濃度も増加するので、気液平衡が成り立つ状態において、空気中に蒸発している可燃性液体の濃度は温度によって決定される。可燃性液体の種類が異なれば、空中で燃焼を起こすために必要な濃度も変わる。
 
引火点は、燃焼が始まるのに十分な燃料が空中にある状態の最低温度と言えるだろう。
 
==引火点の測定==
 
液体[[燃料]]の引火点を測るのには、ペンスキーマルテンス密閉式自動引火点試験器という装置がよく使われる。この装置は、[[液体燃料]]を観察するための小さな器からなる。この器には、均等に熱が行き届くように常に撹拌されながら徐々に加熱されていき一定の間隔で、炎が器に向けられる。したがって、発火点に到達した時に、器の中身に火がつく仕組みになっている。
 
==引火点の利用例==
引火点が利用されている例として、[[エンジン]]を用いる。
 
[[ガソリン]]燃料は、火花によって点火する[[ガソリンエンジン]]向けに作られている。
この場合、[[ガソリン]]は点火される前に、燃焼できる範囲の中で空気と混合され、引火点より高い温度まで加熱され、それから、点火プラグで着火される。
 
[[ガソリン]]燃料は、エンジンの熱によって点火の前に火がついてはいけない。したがって、ガソリンには低い引火点と高い[[発火点]]を持つことが要求される。
 
[[ディーゼル]]燃料は、圧縮比の高い[[ディーゼルエンジン]]向けに作られている。
[[ディーゼルエンジン]]では、[[空気]]は、ディーゼル燃料の[[発火点]]を上回るまで圧縮される。その後、燃料は高圧で吹き付けられ、再び燃料と空気が燃焼し始めない範囲のうちに保たれる。
 
[[ディーゼルエンジン]]には、点火源がない。したがって、[[ディーゼル]]燃料には高い引火点と低い[[発火点]]を持つ事が要求される。
 
*ガソリン
**引火点: >-45 °C
**発火点: 246 °C
 
*ディーゼル燃料
**引火点: >62 °C
**発火点: 210 °C
 
*ジェット燃料
**引火点: >50 °C
**発火点: 210 °C
 
[[Category:物質の性質|いんかてん]]
<!-- [[Category:化学|いんかてん]] -->
 
[[en:Wikipedia:flash point]]