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[[幕末]]の[[1850年代]]に伝わり、[[明治]]にかけて[[外国人居留地]]用として栽培されたが、一般の日本人が口にすることはなかった。
 
[[1874年]](明治7年)、[[内務省]]勧業寮がのちの[[三田育種場]]で欧米から取り寄せた種子で栽培試験を行ったのが、本格的な生産の始まりとされる。試験地は[[北海道]]に移され、[[北海道開拓使]]が発行した「西洋蔬菜栽培法」に、キャベイジの名で記載された。[[1893年]](明治26年)には[[外国人]][[避暑]][[客]]のために、[[長野県]][[北佐久郡]][[軽井沢町]]で[[栽培]]が始じまった<ref>佐久浅間農協『JAHOO』小林収</ref>
また、[[1945年]](昭和20年)頃まで、一般的に「かんらん」と呼ばれていた。[[大正]]時代に品種改良が進められ、寒冷地に適することから、栽培は北海道のほか、[[東北地方]]や[[長野県]]で拡大したが、洋食需要が限られた戦前にはそれほど普及しなかった。戦後、食糧増産と食の洋風化が相まって生産量は急激に増加し、[[1980年代]]には[[ダイコン]]と並ぶ生産量となった。
[[1893年]](明治26年)には[[外国人]][[避暑]][[客]]のために、[[長野県]][[北佐久郡]][[軽井沢町]]で[[栽培]]が始じまった<ref>佐久浅間農協『JAHOO』小林収</ref>。
また、[[1945年]](昭和20年)頃まで、一般的に「かんらん」と呼ばれていた。
[[大正]]時代に品種改良が進められ、寒冷地に適することから、栽培は北海道のほか、[[東北地方]]や[[長野県]]で拡大したが、洋食需要が限られた戦前にはそれほど普及しなかった。戦後、食糧増産と食の洋風化が相まって生産量は急激に増加し、[[1980年代]]には[[ダイコン]]と並ぶ生産量となった。
 
これ以前にも、[[江戸時代]]前期に[[オランダ]]から持ち込まれ、一部で栽培されていたとみられる。[[貝原益軒]]が[[1709年]]([[宝永]]6年)に出版した『[[大和本草]]』にはオランダナ(紅夷菘)として「葉は大きくて艶がなく白っぽい。花はダイコンに似る。おいしい。3年で花が咲き、[[カブ]]の仲間である」と紹介されている。しかし食用として広まることはなく、むしろ観賞用として[[ハボタン]]を生むこととなった。また、ハボタンが[[ケール]]の品種であることから、渡来したのはキャベツではなくケールだったと考えられる。
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; グリーンボール
: 丸玉とも呼ばれる。グリーンボールという名称は銘柄名だが、この種の総括名として用いられる。1kg1kg程度の小ぶりのボール型で、葉につやがあり、葉の内部まで緑色を帯びている。葉は肉厚のわりに柔らかく、組織はしっかりしている。茨城県西部地区産は主に春と秋に北海道など関東地方以外の市場に出荷されている。
; 札幌大球(サッポロタイキュウ)
: [[北海道]][[札幌市]]発祥の巨大なキャベツ。一般的に市販されるキャベツの重さが1kg前後なのに対し、札幌大球はその10倍以上となる10kgを超えるものも存在する<ref>[http://www.ntv.co.jp/dash/tetsuwan_new/past/2014/0119/01/ 日本テレビ ザ!鉄腕!DASH!2014年1月19日放送]</ref>。葉は柔らかく甘味も強い。様々な料理に向くが、近年は主に[[ニシン漬け]]などの漬物用に使われる<ref>[http://www.ntv.co.jp/dash/village/21_akio/2014/0119/ 日本テレビ 明雄さんのにっぽん農業ノート 2014年1月19日]</ref>。
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== 文化 ==
英語でcabbagehead(キャベツ頭)は「石頭」の意(ドイツ方面のキャベツの固さから)。またKraut(クラウト)といえば侮蔑的に[[ドイツ人]]のことを指す([[ザワークラウト]]からの連想。ドイツ野郎)。一方、[[ドイツ語]]ではキャベツをコール(Kohl)というが、これはドイツ人の苗字にもなっている。例えば[[ドイツ|ドイツ連邦共和国]]元[[連邦首相 (ドイツ)|首相]]の[[ヘルムート・コール]]などが挙げられる。またコール(Kohl)はスラングで「低脳、バカ」と言う意味もある
一方、[[ドイツ語]]ではキャベツをコール(Kohl)というが、これはドイツ人の苗字にもなっている。例えば[[ドイツ|ドイツ連邦共和国]]元[[連邦首相 (ドイツ)|首相]]の[[ヘルムート・コール]]などが挙げられる。またコール(Kohl)はスラングで「低脳、バカ」と言う意味もある。
 
[[フランス]]ではキャベツをchouといい、愛情表現としてmon chou (monは英語のmyに相当)と男女が呼び合ったり、子供に対して言ったりする。