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[[Image:Kotleta.JPG|thumb|豚挽肉(左2つ)と鶏肉のコトレータ]]
'''コトレータ'''([[ウクライナ語]]:'''{{lang|uk|котлета}}'''<small>コトレータ</small>;[[ロシア語]]:'''{{lang|ru|котлета}}'''<small>カトリェータ</small>;''{{lang|la|kotleta}}'')とは、畜肉、鳥肉、魚肉などを用いた[[ウクライナ]]・[[ロシア]]風の[[カツレツ]]のこと。コトレータは[[フランス語]]でカツレツを意味する「コトレット({{lang|fr|côtelette}})」からの借用語であり、元々は[[フランス料理]]であった。なお、料理名としては[[数_(文法)|複数形]]の'''コトレートィ'''('''コトレーティ''';'''{{lang|ru|котлеты}}''';''{{lang|la|kotlety}}'')が用いられる。
 
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;魚のコトレータ / ルィーブヌィエ・コトレートィ / {{lang|ru|Рыбные котлеты}} / ''{{lang|la|Rybnaya Kotleta}}''
:魚肉のタネにパン粉をまぶして揚げたもの。
;{{仮リンク|ポジャルスキー風コトレータ|en|Pozharsky cutlet}} / ポジャールスキエ・コトレートィ / {{lang|ru|Пожарские котлеты}} / ''{{lang|la|Pozharskie Kotleta}}''
:コトレータのタネに[[バター]]を加えるのが特徴である。ポジャルスキー(ポジャールスキイ)は[[19世紀]]の料理人で、[[モスクワ]]と[[サンクトペテルブルク]]の間に位置する[[トヴェルツァ川|トヴェルツァ河]]畔の[[トルジョーク]]という町で料理屋を営んでいた。[[キノコ|茸]]の煮物を添えた野鳥のカツレツで名を知られるようになり、[[アレクサンドル・プーシキン]]が四行詩を詠んでその名を讃えるほどであった。ポジャルスキー自身は[[ヤマウズラ]]や[[ライチョウ]]の肉、または子牛と牛の合挽肉を用いたが、現在では鶏肉、[[]]、[[サケ|鮭]]などが用いられる。<ref>{{lang|en|Anne Volokh. The Art of Russian Cooking. Collier, New York, 1983. p328−329}} {{en icon}}</ref>
;スコベレフ風子牛のコトレータ / テリャーチエ・オドビヴヌィーエ・コトレーティ・スコベレフスキェ / {{lang|ru|Телячие отбивные котлеты Скобелевские}} / ''{{lang|la|Telyachie Otbivnye Kotlety Skobelevskie}}''
:叩いて軟らかくした子牛のカツレツ肉に[[小麦粉]]をまぶしてバターで焼き、[[タマネギ|玉葱]]ソースと櫛形に切って揚げた[[ジャガイモ|じゃがいも]]を添える。[[19世紀]]ロシアの著名な軍人[[ミハイル・スコベレフ]]将軍([[w:Mikhail_Skobelev|Mikhail Skobelev]])にちなみ名付けられた。
;[[キエフ]]風カツコトータ / コトレータ・ポ・キエフスキ / {{lang|ru|Котлета по-Киевски}} / ''{{lang|la|Kotleta po Kievski''}}
:[[チキンキエフ]]。バターを芯にして薄く叩いた[[鶏肉|鶏]]の胸肉を巻き、[[パン粉]]をつけて[[揚げる|揚げ]]た料理。伝統的なカトレータ・パ・キエフスキは、手羽元の骨を胸肉につけたままにしておく。鶏の[[挽肉]]を使うこともある。真ん中にボリュームを持たせ、両脇を尖がった[[サツマイモ|さつまいも]]のような形にすることが多い。温かいうちに切ると、バターが染み出すため、[[ソース_(調味料)|ソース]]のようにして食べる。定番の付け合わせは細切りのじゃがいもの[[フライ_(料理)|フライドポテト]]とバターをのせた[[グリーンピース]] 。<ref>{{lang|en|Anne Volokh. The Art of Russian Cooking. Collier, New York, 1983. p320}} {{en icon}}</ref>発祥については諸説があるが、ロシアでも人気がある。
 
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File:Pozharskaya kotleta.jpg|ポジャルスキー風コトレータ
File:Kotleta 013.jpg|スコベレフ風コトレータ(豚肉)
File:Chicken Kiev - Ukrainian East Village restaurant.jpg|キエフ風コトレータ
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=== 野菜のコトレータ ===
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:櫛形に切って茹でた[[キャベツ]]を小判型にととのえ、溶き卵にくぐらせてからパン粉をつけてバターで焼くか、パン粉をつけてからバターと[[スメタナ]]([[サワークリーム]])をかけてオーブンで焼いた料理。[[1930年代]]の肉不足の時代に、肉のカトレーティの代用品として考案された。現在では肉の[[ロースト]]に付け合わせたり、スメタナを添えて野菜の料理として供する。
;茸のコトレータ / グリブヌィーエ・コトレートィ / {{lang|ru|Грибные котлеты}} / ''{{lang|la|Gribnye kotleta}}''
:挽肉を[[キノコ|茸]]で代用したもの。茹でた茸、炒めタマネギ、水に浸したパンを混ぜ合わせて挽き、つなぎに溶き卵を加えて小判型にととのえ、パン粉をつけて油で焼く。
:挽肉を茸で代用したもの。
;じゃがいものコトレータ / カルトーフェリヌィエ・コトレートィ / {{lang|ru|Картофельные котлеты}} / ''{{lang|la|Kartofel'nye kotleta}}''
:茹でたじゃがいもをつぶして小麦粉と卵を混ぜ、小判型に成形してからパン粉をつけて揚げた[[コロッケ]]風の料理。
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{{Food-stub}}
 
{{DEFAULTSORT:ことれた}}
[[Category:ロシアの食文化]]
[[Category:ウクライナの食文化]]